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エンターテイメントで世界を変える

**はじめに

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 こんにちは、世界中の孤児院やスラムで子どもたちとミュージカルを作るNPO法人「旅するエンターテイメント集団LES WORLD」のミュージシャン、あなごんです。大学を休学してこのNPO法人LES WORLDを北九州市でやっています。

現在深夜1時を過ぎて、もうあと10何時間後にはモザンビーク行きの飛行機の中にいるのですが、落ち着かないので、始めてnoteで言葉を綴っています。

今日で北九州市での1年の生活が最後になるので、少しこの一年について徒然なるままに書かせてもらえたらなあと思っています。
よければ最後までお付き合いください。

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貧乏NPO団体LES WORLD

 僕の所属してるLES WORLDは、去年の今はただの小さなNPO"団体"でした。「旅するエンターテイメント集団」なんて言ってるけど、団長の大地さんは別にエンターテイメントの何かができるわけではないし、ダンサーのこうすけさんは無職住所不定のヒモだったし、アーティストの和智さんは「絵よりもご飯作る方が好き」とか言ってたし、ミュージシャンの僕はそもそも旅なんてしたことなかった。(当時いたゆうきさんが一番得意だったのはスポーツ)
しかも基本みんな貧乏

でも「エンターテイメントで世界を変えるんだ!」という思いだけは誰よりもある団体。

それが当時のLES WORLDでした。

そんな僕らのこの一年のお話をちょっとしようかなと思います。

↑LES WORLD初期メンバーat フィリピン

休学届けを出してハイエースで北九州へ

 僕らが北九州に来たのは昨年の4月。
僕と和智さんにとっては縁もゆかりもないところ。
僕は休学届けを出して、ワンウェイのレンタカーでハイエースを借りて、大量の楽器を連れて2日間かけてやってきました。

なんでそんなことしてまで、縁もゆかりもない北九州に来たのかというと、
それは僕らの最大の目的である「LES WORLDをNPO法人にして、成長させる」ためでした。

そんな目的を持って始まった僕らの1年は波乱万丈の1年でした。


アホみたいに立地が悪いシェアハウス、その名も「LES WORLDハウス」

 団長の大地さんと、アーティストの和智さんと、ミュージシャンの僕がLES WORLD北九州チームとしてこの目的のために北九州にやってきて、まず始めたのは、「LES WORLDハウス」
アホみたいに立地が悪い一軒家を借りて、むさい男3人のシェアハウスを始めました。(最初の1ヶ月はさわやかマッチョもいた)

そんなシェアハウスで毎日過ごしながら僕らはひたすら昼から朝まで(そして朝寝て昼に起きる)仕事したり、これからのことを話し合ったり・・・。
毎日新しい学びがあって、新しい悩みと出会って、心は成長痛を訴えてて、でもそれが心地よかった
LES WORLDも少しずつだけど形になっていって、毎日自分とLES WORLDの進化を感じられた日々がそこにありました。

↑LES WORLDハウス初期メンバー。右からあなごん、マッチョ(こうさん)、ガチャピン(かずともさん)、腰抜けおじさん(大地さん)


僕たちは世界を変えることはできない

 でもそんな日々がいつまでも続くわけはなくて、
「そんなの無理だ」「もっと現実見た方がいい」「ダメになったらどうするつもりだ」「こんなんで稼げないぞ」「そんなものなんの解決にもならない」

そんな否定”だけ”の言葉を浴びて、悔しい気持ちを抑えながらへつらう自分たちを情けなく思う日々のなかで、いつしか「エンターテイメントで世界を変える」という僕らの胸にあった言葉は、「僕たちは世界を変えることはできない。でも目の前の子どもを笑顔にすることはできる」という言葉に変わってしまいました。そう言ってせめてもの反抗をしようとしてたのかもしれない。

でも、いつしかそんな言葉を僕たちはでかでかとフライヤーに書くくらいに、振りかざしていたのは、ドリームキラーの言葉たちに実は怯えていたからだと思います。

「世界を変えることができない、と思っていたら、こんなことやってないよ」

すっかり「僕たちは世界を変えることはできない」という言葉に落ち着いてしまった僕らが、また「世界を変えよう」と動き出したきっかけは

ケニアのキベラスラムで孤児・ストリートチルドレン・貧困児童のための駆け込み寺・マゴソスクールなどを運営している早川千晶さんからの言葉でした。

「世界を変えることができない、と思っていたら、こんなことやってないよ」
「目の前の子どもを笑顔にしたい、その先にあることはなんなのか、というところまで見つめようよ」
「そうしないと、結局、自己満足になっちゃうんじゃないかな」

その言葉に、僕らはこの団体を始めた時に、全員の胸の中にあった「エンターテイメントで世界を変える」という思いにもう一度火をつけることができました。

世界を変えることができなくて、ただ海外の孤児院でミュージカルを作る。そんな自己満足で終わるミュージカルの先で僕らや子どもたちにあるのは、きっとそれ以上でもそれ以下でもない「楽しかった」でしかない

そうじゃなくて、ミュージカルを子どもたちと共創して、子どもたちが「自分が輝けるステージ」を見つけられるようなワークショップを届け続けなきゃいけない。

一つ一つのワークショップに120%の愛を持って、そしてそのワークショップをやり続けて、「自分が輝けるステージ」を、届けた子どもたち全員が見つけられるようになって初めて、僕らが掲げるビジョン「誰もが自分のステージで輝ける世界」に、世界は変わっていくんだと思います。

終わりに

 LES WORLDは昨年の12月にNPO法人になりました。そして「誰もが自分のステージで輝ける世界」へと舵を取り始めました
でもLES WORLDがこうして世界を変えようと動けるのも、日々一緒に泣いて笑って時には争って、でもLES WORLDを愛してくれてるキャストのみんなや、サポーターの皆様プロキャストの皆様を始め、まだまだ弱小NPOな僕らを応援してくれるみなさんのおかげです。本当にいつもありがとうございます。

結局LES WORLDの成長は僕の成長でもあって、この北九州の一年でLES WORLDとともに僕も大きく成長できました。

「愛とは何だ」「自分は何者なのか」「自分の人生をどう使いたいか」「世界を変えるとはどういうことか」・・・。

たくさんのことをLES WORLDと一緒に学ぶことができました。

それでもまだまだ僕も未熟で、LES WORLDも未熟です。
どうぞ世界を変えるために、LES WORLDとともに歩んでいただけたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
明日からモザンビークで、最高の瞬間を共創してきます。

それでは

旅するエンターテイメント集団LES WORLD
ミュージシャン anagon


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