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music lampに出演した話

「ジャズ」 と聞いてみなさんは何を感じるだろうか。
ジャズが好きな人はライブに行ったり、演奏をするのであれば、ライブハウスやセッションをしたり、と日常の景色として存在するだろう。
けれど、日常にその存在を潜めている人は、喫茶店のBGMやラジオで流れる場面でジャズを耳にするくらいではないだろうか。

2019年12月に友人から札幌ジュニアジャズオーケストラの20周年ライブがあると知らされる。
引っ越しが続いていたので、連絡が遅かったが私の家にもその知らせが届いた。
札幌ジュニアジャズオーケストラは、小中学生で編成されるジャズのビッグバンドで、私はそこに小学校6年生から中学校2年生まで所属していた。4期から6期まで。そのビッグバンドの20周年となれば時の流れを感じる。余談で最近知ったのだが、デジモンも今年で20周年となる。そう考えると歳を取ったと感じる。

会場は札幌市教育文化会館大ホール。1100席ある大きめの会場で、私が札幌ジュニアジャズオーケストラに所属していた時、卒業ライブをここで行っていた。リハーサルで久々にステージに上がると懐かしい景色が広がる。

照明の温かさや眩しさ、二階席の手前くらいしか見えない景色。赤い椅子とその列。

今回は、札幌ジュニアジャズオーケストラ第20期の小学生クラスと中学生クラス、卒業生による特別編成で、人数は60人ほどの演奏となる。

リハーサル、昼食を終えて本番へ。中学2年生の頃、ここでの卒業ライブを思い出す。当時は余裕がなかった。よく言えば、全力で何事も挑戦していたと思う。

今は色々な仕事やら責任やらリスクなどを考えて忖度しているように感じる。今回のイベント参加もここに休みを入れるとしたら他の日でどのようにカバーするのか、美容室にくるお客さんには、どう伝えるべきなのか、など。当時から10年以上歳を重ねると見えてくる景色は違うのだと改めて実感させられた。

演奏中は演奏に集中する。こういう景色で演奏していたな、と感じつつ音を聞き、感じ、観客に笑顔や手拍子が生まれて気持ちが温かくなったり。そう純粋に感じるのもジャズというフィールドに一度足を踏み入れたことがあったからだと感じる。
もちろん、ジャズじゃなくてもいい。自分の好きなことや得意なことに身を委ねれば、少し浮いた気持ちで時間を過ごすことができる。
私は確かにジャズに、ジャズのビッグバンドにその時間の流れを委ねたことがあったのだ、と知らされる。

打ち上げが終わり、私を含め当時の友人4人とジャズバーに立ち寄りセッションを聴きに行く。私以外は当時から今まで演奏を続けていたこともあり、セッションを楽しむ姿が見れた。アドリブを演奏し、その日出会った人の演奏を聴き、これが日常としての景色である人もいる。それがたまらなく面白い。

一曲だけ私もセッションにお邪魔する。曲は「THE CHICKEN」。当時演奏していた曲である。
アドリブは難しいな、と感じつつ楽しめばいいのかと思い出しつつ。ウイスキーを飲み干してその日が終わった。

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