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吾、猫になる(児童小説)

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#創作児童文学

《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島6

夢話ノ陸 お元気三ネズミで頭スッキリ?

 「で?ネコが、ネコ飼ってたにゃんか?」

 そらの決めセリフなど全く興味なく、オットは大きななあくびをする。そらはフゥーーっと、怒ったように毛を立たせている。

 「ネコがネコ飼えるわけにゃいにゃ!!吾は、人間で、大切な人と暮らしてて、花を飼ってたんにゃ!!!」

 「ん?大切な人、人間のご主人と暮らしてた、飼いネコだったにゃか?」

 「ちがーーう!!

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《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島5

夢話ノ伍 吾?は吾

 「そうにゃんねぇ〜、そら、にゃんね...」

 よっこいにゃっとそこにはイスはないのに、オットは宙に座った。そこには見えないソファーチェアでも、あるかのように。カウンターテーブルに片肘つけて頬杖を付くと、くはぁとあくびをする。

 「で、にゃ?他には覚えてにゃいにゃ〜か?」

 そらは問われて、オットの方へ顔を向けた。オットの目は黄金に輝いて、魔法にかかったように目が離せな

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《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島4

夢話ノ肆 吾、猫である?

 オットは、ぼんやりしている黒ネコをジィ〜と見つけてどんどん近づき、鼻先が触れるか触れないかギリギリまで迫る。

 「大丈夫だかにぁ〜?目ぇ〜開いて、寝ちゃったんかにゃ?お〜い?」

 オットが呼びかけて、自分の両頬の横で両手を左右に振っている。やっと、気づいた黒ネコは、あまりにも近すぎてびっくりして目を大きく見開いた。

 「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 黒ネ

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《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島3

夢話ノ参 獅子舞舞の魔法の館

 笛の音が響いて、続いて、太鼓の音がする。

 どこだ、どこだと、ソワソワ、キョロキョロ、黒ネコ。
 竜の空の遊戯のように、獅子舞が、ゆったり、大きく舞っている。

 ピーーーと通る音色、ドンと重く響く音、優雅な獅子舞の舞につられて、トコトコトコと、黒ネコは、尻尾をブンブン振って引き寄せられた。

 獅子舞に、興奮気味に、一緒に舞って、右に左に。

 ドンと、太鼓が

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《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島2

夢話ノ弐 双竜の鏡トンネル

 朱い月夜の晩は、不思議なことが起こる。

 月明かり、薄ら雲に隠れて、二頭の竜が、夜空をゆうゆうと、泳いでる。

 一頭の竜が、くるりと輪を描いて、お月様。
 もう一頭の竜も真似して、くるりと輪を描いて、お月様。

 二頭の竜は、仲良しこよし。

 一頭がくるりと回れば、もう一頭もくるりと回る。

 二頭の竜は、仲良しこよし。

 一頭がゆうゆうと空を泳げば、もう一

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《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島1

《児童小説》 吾、猫になる 1 ようこそ、キャットストリー島1

夢話ノ壱 黒猫見参!

 暗い暗い森の中、黒猫一匹、迷い込んだ。

 「にあぁ〜!!どこぉー、こーこー、ひぃーぃ!!」

 道の両脇の大杉がぐーんと、アーチみたいに、ずずーんと上に伸びて、黒猫には薄気味悪くて、びくびく。
 少し行った先、ナラの木、チラホラ、秋から冬のちょうど真ん中、落ち葉が、獣道、いっぱい落ちて、黄色い葉っぱの絨毯が、真っ直ぐ伸びて、そこだけ、きらきら光ってる。

 黒猫は、落ち

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