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『実は僕、統合失調症なんです!』閉鎖病棟退院後の生活はきついけど、楽しいこともあるさ。

こんにちは、あまたつです
『実は僕、統合失調症なんです!』シリーズ連載していきます。この企画は統合失調症を知らない人向けに書いています。もちろん統合失調症を抱える人は共感できる内容となっています。

今回は閉鎖病棟退院後の生活を語ります。統合失調症は退院したからといって寛解(症状が出ていない状態)しない場合が多いです。統合失調症の症状にはいくつかの段階があるで接し方を知ってもらいたいです。

僕はうつ病と統合失調症になり入院していました。幻聴や幻視、誇大妄想で苦しんでいました。この時期は統合失調症の急性期と呼ばれるステージでした。人生で一番辛い時期でした。家族が見舞いに何度も来てくれて嬉しかったのを覚えています。

3ヶ月間の入院を経て無事退院できました。

入院当初は一生退院できないと思っていたので嬉しかったです。

ただ退院しても統合失調症の症状が無くなるわけではありませんでした。表情が乏しくなったりしました。母からは「あんた、顔死んでるよ!」とよく言われてました

顔が死んでるってのはずっと気になってしまいました。誰かと会うときも気になりました。

また薬の影響か会話のキャッチボールができなくなったりしました。母だけはスムーズな会話のキャッチボールができたので嫌になるくらい話しかけてしまい嫌がられてました。話すことが好きな僕には話せないのは苦痛でした。

そして集中力が落ちていたので好きなバスケの試合が最後まで観れないなどがありました。その時の唯一の趣味だったので悩んでいたのを覚えてます。

さらに薬の副作用で過食気味になりました。退院時は60キロでしたが一年近くで93キロまで太ってしまいました。友人と会うのが嫌になりました。

退院当初はどんな生活を当時していたかというと、月曜日に病院のデイケアに通うだけであとの曜日は家に引きこもっていました。

また自分のことを「働いてないクズ人間だ」「ダメ人間だ」と思い込みひきこもり、殻に閉じ籠っていました。

もし家族がこんな状態になったら、外に出る機会を作ってあげたり、エネルギーがなければエネルギーが貯まるのを待って欲しいなと思います。話の聞き役になってもらえるとストレスが発散出来るので嬉しいです。

この期間は統合失調症の消耗期という時期で焦らず無理をしない時期です。ひきこもりや顔の表情が乏しくなったり、コミュニケーションが上手くいかないなどの症状があります。

自分が消耗期に入っていると知り、「今はダメな時期なんだな。じっと耐えていこう、いつか良くなる」と考えました。

その考えになれたのも家族のおかげです。焦らせず僕のペースで行動するのを待ってくれました。僕の場合、家族とも口喧嘩もなくのんびりと自分のペースでやれました。

デイケアに行っても会話が続かないため孤立していました。そんな僕でも話しかけてる人もいて、話せないなりに、利用者とオセロをやってコミュニケーションしていました。

外であまりコミュニケーションが取れないとストレスが溜まるので話し相手になってもらえると助かるはずです。

退院して数ヶ月経つと働こうというエネルギーが出てきました。家で閉じ籠るよりも外で働き人と接することが大事と考えました。障がい者が働くB型作業所(就労継続支援B型)で働くようになりました。

仕事のメインはブドウ糖を袋詰めする仕事でした。単純作業で辛いですが仕事をやれるまで回復したのが嬉しかったです。

仕事はお金をもらうだけではなく、働いて人と繋がりができることが楽しかったです。コミュニケーションを取ると元気になっていくはずです。それが働くメリットでもあると思います。

少しずつ働き始めたことにより、自分を卑下する気持ちが薄れてきました。自分を否定することが減りました。

また集中力を上げるため病院のNEARと呼ばれる作業療法を始めました。PCのゲームで集中力や記憶力など集中力や記憶力などの脳の機能を回復させていきました。

デイケアも半年くらい通ったあたりから楽しくなっていきました。

この時期を統合失調症の回復期と言って元気にリハビリができるようになりました。

その頃には薬も減り、会話のキャッチボールがスムーズに出来るようになり人と接する楽しさを感じました。

今振り返ると統合失調症はただ幻覚や誇大妄想の陽性症状に悩まされるだけでなく、コミュニケーションの悩みや自分を卑下するなどの陰性症状があり苦しんでいたなと思います。

退院してもじっくり休んだり、エネルギーが出てきたら一歩踏み出してみてください。余裕が出てきたらで良いです。悪い状態が続いてもいつか良くなると思ってもらえると嬉しいです。

家族が統合失調症になり、退院しても症状が出る場合はまずは無理をしないこと。ただブレーキを踏みすぎても元気にはなれません。一緒に作業所に見学したり、デイケアで人と触れ合う機会を増やすことが大切だと思っています。

この『実は僕、統合失調症なんです!』は書籍化を目指した企画です。統合失調症にはまだ偏見があり、統合失調症を告白しづらいです。僕も含め、知人に「実は僕(私)、統合失調症なんです!」と言える社会になって欲しいなと思います。

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