くだらない詩を書きます。ほとんどメモみたいなやつ。

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眠り方

目の閉じ方が この本に書いてありましたっけ 揺れる揺れる瞳は よく覚えてはいますけど ニキビ肌の女の子に 唇以外のところに ちいさく何度もキスをして ブランコを止めて 金魚鉢を抱えるのです それが凪いで 投げられた雑多の海に 溺れて そのまま沈んでくれたら 雪の白さも忘れられる 嫌じゃなかったら 握りたかったなあ 細いのに骨張ってない 暖かな おてて 眠りたい。 待ち遠しい明日が まだ苦い いや、腐り落ちたかも だから もう眠れないのが 明日も明後日もその次も ゆっく

    • 虚ろ

      愚鈍の夢から覚めたら 飽和した頭でグレーが罹る 曇る光がモノクロより 強かで憎らしい ピアノ撫でるその指で 嘯くサイレンの音を あなたは恋の歌だと言った あなたは恋の歌だと言った 千切れば叶えて 千切れば離れて 冴え冴えと足元が乾く 雨風歩いた道筋を 悔いていてくれないか 愛でていてくれないか 隣り合わせに 眺めていたい 故郷が終わるまで 早くあなたは肉親の首に その指を食い込ませ 許しを請えばいいんだ できっこないから言うけれど いつまで いつまで いつまで

      • あなたと私

        おくるみに 包んであるのは 真っ白な死 本当なら黒だけど あなたのは白いよ ここで大事に 抱いててあげるから さあ幸せに おなりなさい 花嫁ドレスを わざと踏んで 指輪を わざと無くして そんなことできませんから 私の抱くこれの代わりに あなたは赤い命を抱いて 誰も見たことない 柔らかな笑顔を してみせて ただ呪いのために その手に抱いてはいけない あなたとあなたの人だけ そのために抱きなさい あなたの声は 本当にあなたか? 籠った声に耳を傾けるな 鮮明な声にだけ あな

        • 過敏

          今日はにおいがきつい 人のにおいも 花のにおいも 風のにおいも 部屋に置いてるこのにおいでさえ 気になって気になって仕方ない 今度は耳がくるぞ きっと明日には 電車の音が 自転車の風から音が 歩く足音が くるくる話す学生の声が 耳を劈くほどに聞こえるだろう

        眠り方

          もめごと

          骨暮らし 私たちはいつだってグラグラ カタカタ音が鳴るのもお手のもの ちょいと触れたらクラクラするから 息を止めて手を合わせる 夕立に濡れて 私が捨てた小さな箱を 大切に拾い上げて 土を払って 穏やかにあなたは話すの 覚えてないよと笑ったら 一緒に笑ってくれる そんな顔が好きだった あなたはやはり金魚の目目 どんなものも見つめて 色んな拾い物をしてゆく 焦点があってないよ カメラをあげようか? 瞼の代わりに このシャッターを このファインダーを 感度も落として 撮った

          もめごと

          あっという叫び声に 私は谷の底を思い浮かべる 落ちたら足が砕けて もう登れなくなる それでも空が青いのを 何度も確かめて そこに鶴が飛ぶのを 初めて知るのです 鶴は朝方にいつも飛ぶ 南から北へ 北から南へ 何度も通って 雲を切る だから谷の上はずっと晴れ 砕けた足で逃げれなくても 雨除けなんて 気にしないで済んでしまう 鶴は嘴に水を含んで きっと十年以上も 運び続けてる 番にあげるために

          今日

          どうもこんにちは 今宵は夜でしたね 柔らかな風のふく 穏やかな夜です あまり都会じゃないもので 星だって見える 話しかけても 真っ暗な帽子は 星をずっと眺めている 気がついたら 違う顔をしていた あぁ その顔ならこちらを見ることはないな だったら同じ方向を見つめて 空を指差して あなたの名前を高らかに 私が聞こえなくても 私が怖くても 私が嫌いでも 瞬いて ごめんね それに救われ続けてる 何度も夢見る 私が壊れない 齢はいくつまで? 数え終わったはずが まだ生きてる

          白く

          業の深さに なみなみ揺れて 今日も今日とて あなたの夢をみる 土の深さも 相見える 私は白く あなたを待ち続けたら 天使の輪が 小さくなるんです そしたら 菜の花畑に 赤ん坊を残していかない 麦わら帽子なんて 被ってないで わたしを隠して 忘れてほしい 願うことも 祈ることも ちぐはぐになって 私は白く あなたを待ちたい

          矢車菊の花冠 あなたが見た色と同じならなぁ その瞳の奥の思想は ああそうか 形成される前に 大人になっちゃった まだまだ成らなくていいよ リュックに入るだけの 一人分の叡智と価値観で 旅する時はタグもない 繋ぐ手もないから 両手で翼を作れるよ どこへだって飛んでいける 向こうの匂いと味と 違うことが楽しいのなんて この国じゃわからないことだから 何マイルも先に やっと故郷があったりもする ここじゃないことだってあるんだし 私にとってはあなただったけど

          あげたい本

          描き続けておりました 淡いピンクのワンピースを着て 私はあなたを描き続けておりました お顔を思い出せないの 青い花みたいに 何度も描いているのに 多分あなただったと思う そう思いたいのです せっかく罰金を支払って 私は意味なく生きてきたのです あなたに意味を委ねても よろしくはありませんか? あなたに見つからないのなら それでもよいのではないですか? だからあなたが私に 髪飾りを差さない間は あなたは私の全てでよいのです 困惑と混濁と 混ぜ合わせた香りの中に ふと目が

          あげたい本

          冬の梢

          あなたが遠く遠くの憧れでずっとあるように 願っていたのは私だけど 空を旅する梢くらいには 近くにいてほしかったなあ よく晴れた冬の日にその下で お弁当を食べるのが好きだった 流れる時間がおんなじで 寒さが和らぐ小春日和 いつもは苦しいマフラーだっていらないくらい 夢はいつでも青いもの もっと勝手に生きたって良いのにと 言葉は喉に引っ付いてしまう じゃあせめて 乾杯して飲み込んでしまおうと思うから そのグラス傾けて そしたら反射したあなたの瞳をジッと見つめるの

          Heimat

          遠く遠く見ることを越えて ずっと憧れています 決して帰ることのできない 私の故郷 海の水圧に踠く私に 空の場所を教えてくれた 海面から顔を出すと 呼吸ができるんだと教えてくれた 海の中の景色がもう見れなくても 悲劇じゃないんだと 今なら思うんです あなたの言葉が 柔らかく光り続けて 水面に反射しているから 人魚姫の気持ちだって わかってしまうよ 海の上なら 言葉は泡にならない 大きな声で叫んだら どこまで聴こえる? 私の子守唄! 私の子守唄! 私の故郷! 真っ直ぐ

          アバンギャルドの夢

          思い出したら海の暗さもわかるから 話してみたって泡泡泡 沈み沈んでいきますよ 同じ場所 嗅ぎ慣れた匂いが降りてくる やっぱりだ 抱き止めよう ここは暗くて寒いからね 柔らかな背中を感じて 私と一緒に眠ろう 雪の冷たさもわからなくなるよ 眠ろう 泳ぐ金魚みたいに目目は開いたまま 愛って こんな温度だったのかもしれないな 焼け爛れてしまいそう 溶けてしまいそう ああ深海の火山って 愛だったんだ 噴火し続ける 真っ暗海の底 死骸を食べる魚がいっぱいいる いや、蟹だったかも 愛に殺さ

          アバンギャルドの夢

          夢が混ざる 朝日を追いかけた瞳が 私をそっと掴むの 夜が明けなかった しばらくの間 風が吹き荒んで 砂を舞い散らせたら 桜が咲くみたいに 笑ってくれませんか 目に砂が入っては 開けていられませんから 涙はほとほと尽きません 音も轟々響いて 地鳴りさえも呼ぶのです それでもあなたは 真っ直ぐな瞳で 光を集めて 私を掴んでくれるの 雪が降り出したら足止めで 歩いたら跡がついて 振り返ったら 白い景色が見えるだけ そんな世界にも あなたの瞳はここにある

          無言

          今日は夕暮れだ やや雲が早く流れる ススキがサラサラと揺れている 待ち合わせ場所に 帽子を被った外套の男 もうすぐ街灯が灯る時間だと 暗い瞳が伝えてくる 本当はよく晴れた 青空の花会いたかったんだ でもどうも最近具合が良くない 風も強くて私の髪は何度も視界を遮る 男は帽子を抑えてこちらに向かって歩いてくる 怒っているのか、口は結んだまま 遠くにあれば低く見えた身長も 目の前であれば少し見上げるくらいだった ごうごう風が鳴る中で 彼はやはり口を開かない 私はじっと見つめるが

          ぬりえ

          静かな佇まいで 真っ直ぐに行く場所を あなたは教えてくれるから 私はその背中を見つめて歩くだけ 今度は笑って私を見たから これは嘘なんだってわかっちゃう だって笑うはずない 塗り絵の線画をあなたは 丁寧に描き上げて 私が好きに塗ると ちょっと不思議そうな顔する だって塗り絵だから どうしたっていいでしょうに それでも正解の色を あなたは教えてくれないのです 描かないのです 妙な趣味をお持ちで 茶化して伝えると 困ったみたいに悲しい顔して 離れてく 卒業アルバムを開い