くだらない詩を書きます。ほとんどメモみたいなやつ。

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記事一覧

揺籠

揺籠に 白い貝殻を詰めて 柔らかな瞳で あなたは見つめる 何度も反射して 揺籠とあなたの瞳は揺れる 貝殻くらい白い手が もし触れることがなくても 懐かしさを 忘れない…

周
8日前
1

眠り方

目の閉じ方が この本に書いてありましたっけ 揺れる揺れる瞳は よく覚えてはいますけど ニキビ肌の女の子に 唇以外のところに ちいさく何度もキスをして ブランコを止めて…

周
1か月前

虚ろ

愚鈍の夢から覚めたら 飽和した頭でグレーが罹る 曇る光がモノクロより 強かで憎らしい ピアノ撫でるその指で 嘯くサイレンの音を あなたは恋の歌だと言った あなたは恋の…

周
1か月前
1

あなたと私

おくるみに 包んであるのは 真っ白な死 本当なら黒だけど あなたのは白いよ ここで大事に 抱いててあげるから さあ幸せに おなりなさい 花嫁ドレスを わざと踏んで 指輪を…

周
1か月前
1

過敏

今日はにおいがきつい 人のにおいも 花のにおいも 風のにおいも 部屋に置いてるこのにおいでさえ 気になって気になって仕方ない 今度は耳がくるぞ きっと明日には 電車の音…

周
1か月前
1

もめごと

骨暮らし 私たちはいつだってグラグラ カタカタ音が鳴るのもお手のもの ちょいと触れたらクラクラするから 息を止めて手を合わせる 夕立に濡れて 私が捨てた小さな箱を 大…

周
1か月前

あっという叫び声に 私は谷の底を思い浮かべる 落ちたら足が砕けて もう登れなくなる それでも空が青いのを 何度も確かめて そこに鶴が飛ぶのを 初めて知るのです 鶴は朝…

周
1か月前

今日

どうもこんにちは 今宵は夜でしたね 柔らかな風のふく 穏やかな夜です あまり都会じゃないもので 星だって見える 話しかけても 真っ暗な帽子は 星をずっと眺めている 気…

周
2か月前

白く

業の深さに なみなみ揺れて 今日も今日とて あなたの夢をみる 土の深さも 相見える 私は白く あなたを待ち続けたら 天使の輪が 小さくなるんです そしたら 菜の花畑に 赤ん…

周
2か月前

矢車菊の花冠 あなたが見た色と同じならなぁ その瞳の奥の思想は ああそうか 形成される前に 大人になっちゃった まだまだ成らなくていいよ リュックに入るだけの 一人分…

周
2か月前

あげたい本

描き続けておりました 淡いピンクのワンピースを着て 私はあなたを描き続けておりました お顔を思い出せないの 青い花みたいに 何度も描いているのに 多分あなただったと…

周
2か月前

冬の梢

あなたが遠く遠くの憧れでずっとあるように 願っていたのは私だけど 空を旅する梢くらいには 近くにいてほしかったなあ よく晴れた冬の日にその下で お弁当を食べるのが好…

周
2か月前

Heimat

遠く遠く見ることを越えて ずっと憧れています 決して帰ることのできない 私の故郷 海の水圧に踠く私に 空の場所を教えてくれた 海面から顔を出すと 呼吸ができるんだと教…

周
4か月前

アバンギャルドの夢

思い出したら海の暗さもわかるから 話してみたって泡泡泡 沈み沈んでいきますよ 同じ場所 嗅ぎ慣れた匂いが降りてくる やっぱりだ 抱き止めよう ここは暗くて寒いからね 柔…

周
4か月前
1

夢が混ざる 朝日を追いかけた瞳が 私をそっと掴むの 夜が明けなかった しばらくの間 風が吹き荒んで 砂を舞い散らせたら 桜が咲くみたいに 笑ってくれませんか 目に砂が…

周
5か月前
1

無言

今日は夕暮れだ やや雲が早く流れる ススキがサラサラと揺れている 待ち合わせ場所に 帽子を被った外套の男 もうすぐ街灯が灯る時間だと 暗い瞳が伝えてくる 本当はよく晴…

周
5か月前

揺籠

揺籠に
白い貝殻を詰めて
柔らかな瞳で
あなたは見つめる

何度も反射して
揺籠とあなたの瞳は揺れる

貝殻くらい白い手が
もし触れることがなくても
懐かしさを
忘れないでいたい

遠い遠い鉄床雲
鮮やかな幼い光が
どうしても遠い

ここは新世界
故郷では貝殻の鐘が鳴る

ここは新世界
故郷では貝殻の鐘が鳴る

その鐘が鳴り止まないよう
今日もわたしは息を吹く

眠り方

目の閉じ方が
この本に書いてありましたっけ
揺れる揺れる瞳は
よく覚えてはいますけど

ニキビ肌の女の子に
唇以外のところに
ちいさく何度もキスをして
ブランコを止めて
金魚鉢を抱えるのです

それが凪いで
投げられた雑多の海に
溺れて
そのまま沈んでくれたら
雪の白さも忘れられる

嫌じゃなかったら
握りたかったなあ
細いのに骨張ってない
暖かな おてて

眠りたい。
待ち遠しい明日が
まだ苦い

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虚ろ

愚鈍の夢から覚めたら
飽和した頭でグレーが罹る
曇る光がモノクロより
強かで憎らしい

ピアノ撫でるその指で
嘯くサイレンの音を
あなたは恋の歌だと言った
あなたは恋の歌だと言った

千切れば叶えて
千切れば離れて
冴え冴えと足元が乾く

雨風歩いた道筋を
悔いていてくれないか
愛でていてくれないか
隣り合わせに
眺めていたい
故郷が終わるまで

早くあなたは肉親の首に
その指を食い込ませ
許しを

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あなたと私

おくるみに
包んであるのは
真っ白な死
本当なら黒だけど
あなたのは白いよ
ここで大事に
抱いててあげるから
さあ幸せに
おなりなさい

花嫁ドレスを
わざと踏んで
指輪を
わざと無くして
そんなことできませんから

私の抱くこれの代わりに
あなたは赤い命を抱いて
誰も見たことない
柔らかな笑顔を
してみせて
ただ呪いのために
その手に抱いてはいけない
あなたとあなたの人だけ
そのために抱きなさい

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過敏

今日はにおいがきつい
人のにおいも
花のにおいも
風のにおいも
部屋に置いてるこのにおいでさえ
気になって気になって仕方ない
今度は耳がくるぞ
きっと明日には
電車の音が
自転車の風から音が
歩く足音が
くるくる話す学生の声が
耳を劈くほどに聞こえるだろう

もめごと

骨暮らし
私たちはいつだってグラグラ
カタカタ音が鳴るのもお手のもの
ちょいと触れたらクラクラするから
息を止めて手を合わせる

夕立に濡れて
私が捨てた小さな箱を
大切に拾い上げて
土を払って
穏やかにあなたは話すの

覚えてないよと笑ったら
一緒に笑ってくれる
そんな顔が好きだった

あなたはやはり金魚の目目
どんなものも見つめて
色んな拾い物をしてゆく

焦点があってないよ
カメラをあげよう

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あっという叫び声に
私は谷の底を思い浮かべる
落ちたら足が砕けて
もう登れなくなる
それでも空が青いのを
何度も確かめて
そこに鶴が飛ぶのを
初めて知るのです

鶴は朝方にいつも飛ぶ
南から北へ
北から南へ
何度も通って
雲を切る

だから谷の上はずっと晴れ
砕けた足で逃げれなくても
雨除けなんて
気にしないで済んでしまう

鶴は嘴に水を含んで
きっと十年以上も
運び続けてる
番にあげるために

今日

どうもこんにちは
今宵は夜でしたね
柔らかな風のふく
穏やかな夜です
あまり都会じゃないもので
星だって見える

話しかけても
真っ暗な帽子は
星をずっと眺めている

気がついたら
違う顔をしていた
あぁ
その顔ならこちらを見ることはないな
だったら同じ方向を見つめて
空を指差して
あなたの名前を高らかに

私が聞こえなくても
私が怖くても
私が嫌いでも
瞬いて
ごめんね
それに救われ続けてる

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白く

業の深さに
なみなみ揺れて
今日も今日とて
あなたの夢をみる
土の深さも
相見える
私は白く
あなたを待ち続けたら
天使の輪が
小さくなるんです
そしたら
菜の花畑に
赤ん坊を残していかない
麦わら帽子なんて
被ってないで
わたしを隠して
忘れてほしい
願うことも
祈ることも
ちぐはぐになって
私は白く
あなたを待ちたい

矢車菊の花冠
あなたが見た色と同じならなぁ
その瞳の奥の思想は
ああそうか
形成される前に
大人になっちゃった
まだまだ成らなくていいよ

リュックに入るだけの
一人分の叡智と価値観で
旅する時はタグもない
繋ぐ手もないから
両手で翼を作れるよ
どこへだって飛んでいける

向こうの匂いと味と
違うことが楽しいのなんて
この国じゃわからないことだから
何マイルも先に
やっと故郷があったりもする

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あげたい本

描き続けておりました
淡いピンクのワンピースを着て
私はあなたを描き続けておりました

お顔を思い出せないの
青い花みたいに
何度も描いているのに
多分あなただったと思う
そう思いたいのです

せっかく罰金を支払って
私は意味なく生きてきたのです
あなたに意味を委ねても
よろしくはありませんか?
あなたに見つからないのなら
それでもよいのではないですか?

だからあなたが私に
髪飾りを差さない間は

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冬の梢

あなたが遠く遠くの憧れでずっとあるように
願っていたのは私だけど
空を旅する梢くらいには
近くにいてほしかったなあ

よく晴れた冬の日にその下で
お弁当を食べるのが好きだった
流れる時間がおんなじで
寒さが和らぐ小春日和
いつもは苦しいマフラーだっていらないくらい

夢はいつでも青いもの
もっと勝手に生きたって良いのにと
言葉は喉に引っ付いてしまう

じゃあせめて
乾杯して飲み込んでしまおうと思う

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Heimat

遠く遠く見ることを越えて
ずっと憧れています
決して帰ることのできない
私の故郷

海の水圧に踠く私に
空の場所を教えてくれた
海面から顔を出すと
呼吸ができるんだと教えてくれた

海の中の景色がもう見れなくても
悲劇じゃないんだと
今なら思うんです

あなたの言葉が
柔らかく光り続けて
水面に反射しているから
人魚姫の気持ちだって
わかってしまうよ

海の上なら
言葉は泡にならない

大きな声で

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アバンギャルドの夢

思い出したら海の暗さもわかるから
話してみたって泡泡泡
沈み沈んでいきますよ
同じ場所
嗅ぎ慣れた匂いが降りてくる
やっぱりだ
抱き止めよう
ここは暗くて寒いからね
柔らかな背中を感じて
私と一緒に眠ろう
雪の冷たさもわからなくなるよ
眠ろう
泳ぐ金魚みたいに目目は開いたまま
愛って
こんな温度だったのかもしれないな
焼け爛れてしまいそう
溶けてしまいそう
ああ深海の火山って
愛だったんだ
噴火し

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夢が混ざる
朝日を追いかけた瞳が
私をそっと掴むの
夜が明けなかった
しばらくの間

風が吹き荒んで
砂を舞い散らせたら
桜が咲くみたいに
笑ってくれませんか

目に砂が入っては
開けていられませんから
涙はほとほと尽きません
音も轟々響いて
地鳴りさえも呼ぶのです

それでもあなたは
真っ直ぐな瞳で
光を集めて
私を掴んでくれるの

雪が降り出したら足止めで
歩いたら跡がついて
振り返ったら

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無言

今日は夕暮れだ
やや雲が早く流れる
ススキがサラサラと揺れている
待ち合わせ場所に
帽子を被った外套の男
もうすぐ街灯が灯る時間だと
暗い瞳が伝えてくる
本当はよく晴れた
青空の花会いたかったんだ
でもどうも最近具合が良くない
風も強くて私の髪は何度も視界を遮る
男は帽子を抑えてこちらに向かって歩いてくる
怒っているのか、口は結んだまま
遠くにあれば低く見えた身長も
目の前であれば少し見上げるくら

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