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戦略コンサルへの転職ノウハウ【コンサル転職のメリット】

現在、優良な日系大手企業にお勤めであるものの、ご自身のキャリアについて漫然とした不安を抱えておられる方はいらっしゃいませんか?

新卒から日系大手企業へ就職できた方々は同年代の中でも優秀層、あるいは、就職活動を相当頑張ってきた人達です

しかし、残酷な話、日系大手企業のみのキャリアの方は40歳以降、リストラ時、今お勤め以上の社格の会社へ転職できることは稀です。会社に依存することなく、自己責任でキャリアを構築していくことが必要な時代です

このような現実を踏まえると、コンサルティング業界への転職、特に、外資系戦略コンサルへの転職は一つの解決策となりえるのではないでしょうか?戦略コンサルはお金を貰いながら勉強もできるMBAという側面があります

目次

  1. はじめに

    • 本記事の対象者

    • 筆者の略歴

    • 本記事を読むことで期待できる効果

  2. コンサルで身に付くスキル

  3. コンサルを経由することで得られるキャリア上のメリット

    • 他社へ持ち運びできるポータブルスキルの獲得

    • 経歴上の信用力向上

    • (業界全体での)雇用の安定性

    • キャリアチェンジ

    • 年収アップ

  4. 人間関係が緩やかに選択可能

  5. まとめ


1.はじめに

想定する読者層
年齢:20代から30歳前後
職歴:日系大手企業にて勤務されている方
転職先の希望:戦略コンサルティングファーム、総合コンサルティングファーム(戦略チーム、事業再生チーム)

■筆者の略歴
Fランから浪人を経て中堅大学卒業。その後、大手日系企業からキャリアをスタート。大学入試センター試験の英語は200点満点中123点(偏差値50)から英語を勉強して、米国MBAを取得。トップティアの外資系戦略コンサルティングファーム及び外資系総合コンサルティングファームで10年超の勤務。元面接官

本記事を読むことで期待できる効果
事業会社からコンサルティングファーム、特に、戦略コンサルティングファームへ転職することで得られるスキルについて理解できる。また、コンサルティングファームを経由することで得られるキャリア上のメリットも理解できる


2.コンサルで身に付くスキル

■ソフトスキル
コンサルに求められる最も重要な要素は問題解決スキルである。コンサルティングファームが請け負う業務は、クライアントが自分達だけで解決するのに相当苦労する難易度の高い案件となる。コンサルタントはクライアントと討議しながら現状把握を進め、どこに、どのような問題があり、その解決を阻むマネジメントイシューは何かという業務の進め方をする。従って、コンサルを続けていると問題解決スキルを身に付けることができる

また、コンサルタントに依頼されるプロジェクトは単一部門で課題解決できることは無く、クライアントの複数部門を横断的に巻き込むことで課題が解決されるケースが殆どである。クライアントが尻込みしているような状態であっても、コンサルタントがクライアントを励まし、課題解決の後押しをしてあげる必要もある。要は、皆を引っ張っていくリーダーシップスキルが身に付くのである

■ハードスキル
コンサルティングは調査や現状把握から業務が始まるといっても過言ではない。市場調査系のプロジェクトは勿論のこと、クライアントのオペレーション変革系プロジェクトであったとしてもクライアントの内部理解、即ち、内部調査や現状理解から始まる。コンサルタントは自身の知見が乏しい分野であっても、短期間で対象市場、競合などを調査、分析して示唆出しするスキルが鍛えられる。要は、コンサルタントは知らない分野であっても臆せずに飛び込んで、短期間で有識者レベルまで知見をキャッチアップするという意気込みを身に付けることができる

コンサルタントにとっては調査分析、そして、示唆出しが重要であるものの、結論とその根拠をクライアントへ伝える必要がある。その伝えるための手段が資料である。コンサルタントがクライアントへ説明した後も、資料自体がクライアント内部で一人歩きして必要な情報を語ってくれる状態にする必要がある。即ち、資料作成スキルの獲得が可能である

コンサルティングファームでは社外にも持ち運びできる汎用的なスキルが身に付く一方で、コンサルティングプロジェクトのプラクティスを絞ることで特定領域の知見や専門性を身に付けることも可能である。例えば、ブロックチェーンなどの先端テクノロジー、事業再生、といった特定の職種領域、あるいは、ヘルスケア業界、消費財業界のコンサルティングプロジェクトを数多くこなすことで特定業界の知見を獲得することも可能である

3.コンサルを経由することで得られるキャリア上のメリット

■他社へ持ち運びできるポータブルスキルの獲得
上記のコンサルティングファームで身に付くスキルにて紹介済みであるが、コンサルティングファームを経由することで他社へ持ち運び可能なビジネススキルを身に付けることが可能となる

ただ、コンサルティングの汎用的なスキルが身に付いていると他者が判断するにはある程度の時間が必要となるために、3年程度の職務経験は必要となってくる

■経歴上の信用力向上
コンサルティングファームは急成長を続けているとはいえ、入社するには難関を突破する必要がある。従って、コンサルティングファームという難関企業に入れたという経歴からその人の最低限のスキルが保証されると判断できるために、その後の転職活動は有利に進めることができる。他のコンサルティングファームへの転職は勿論のこと、事業会社であっても応募職種と経験が合致している限りにおいて、書類選考段階にてアウトとなることは少ない

経歴上の信用力という観点では、外資系のトップティア戦略コンサルティングファーム(マッキンゼー、BCG、ベイン、ADL、他)、総合ファーム(会計系のBig4+アクセンチュア+アビームコンサルティング)、日系大手総研、というコンサルティングファームが強い

■(業界全体での)雇用の安定性
コンサルティングファームは入退社に対してかなり寛容であるために、仕事のパフォーマンス不良や人間関係のいざこざが原因で退職していない限りにおいては、いつでもカンバック可能となる会社が多い

また、出身のコンサルティングファームへ戻るだけではなく、競合他社のコンサルティングファームへ転職することも比較的容易であるため、どう転んでもやっていけるという状態になり、生活のためにお金を稼ぐという切迫感からも解放される

■キャリアチェンジ
コンサルティングファームは活用次第では海外MBAと同様に、大幅なキャリアチェンジが可能となる
。例えば、日系大手企業の開発職からPE/VCファンドへのキャリアチェンジ、日系大手消費財企業の営業職から外資系ヘルスケア企業の企画職へのキャリアチェンジ、である

但し、ポストコンサルのキャリアは自由自在に選択できるわけではなく、コンサルタント時代に関与する業務の種類に大きく依存する。例えば、PEファンドへの転職を模索するのであれば、トップティアの外資系戦略コンサルティングファームにてデューデリジェンやPMIのプロジェクトを数多く担う必要があるし、消費財からヘルスケア業界への転身を狙うのであれば製薬やヘルスケア業界のプロジェクトに数多く関与する必要がある。コンサルティングファームへの転職後、ご自身のパフォーマンスを証明しつつ、希望のプロジェクトに関与できるようにパートナーやマネージャーへ要望を伝えよう

■年収アップ
コンサルティングファームでは各コンサルタントの人事評価がシビアになされる一方で、事業会社在籍時よりも多くの年収を受け取ることができることも魅力の一つである。参考に、戦略ファームの年収テーブルを記載しておく(出所:エグゼクティブリンク)。なお、総合ファームの年収は戦略ファームよりワンノッチ低い

4.人間関係が緩やかに選択可能

その他メリットしては、働くメンバーを緩やかに選べる、ことである。これは、コンサル転職のメリットとして積極的に語られることではないが、筆者としてはコンサルで働く最大のメリットではないかと考えている

コンサルティングファームではプロジェクトベースで仕事が発生するために、プロジェクトが受注される度に社内からメンバーが集められ、1~6か月後のプロジェクト終了と共にメンバーが解散する。従って、気の合わないメンバーとは同じプロジェクトチームに入らないという選択が緩やかにできるのである

事業会社であれば、相性の悪い上司であっても最低2~3年程度我慢する必要がある一方で、コンサルティングファームであれば最大6か月我慢すればよいために、人間関係が非常に楽である

5.まとめ

■日系大手企業からコンサルへ転職することで獲得できるメリット

  1. 社外へ持ち運びできるポータブルスキルの獲得

    • 問題解決スキル

    • リーダーシップスキル

    • リサーチスキル

    • 資料作成スキル

    • 特定領域への知見

  2. 転職マーケットでの価値向上

    • 経歴書の信用力向上

    • (業界全体での)雇用の安定性

    • キャリアチェンジ

  3. 年収アップ

  4. 職場の人間関係が緩やかに選択可能



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