ターゲット設定が大事だと分かる典型的な例
ビジネスをし始めるとぶち当たる壁。ターゲット設定。誰のためにビジネスをやるのか。ターゲットが決まれば価格設定やコンセプトが決まっていく。逆に言うと、ターゲットがブレブレだとビジネス自体がうまくいかない。
あるカフェの例
当初はビジネスマン向けのカフェスペースとして展開していた。スタバのような雰囲気で、打ち合わせや作業もしやすい場所。カフェと言いながらもコワーキングスペースのような感じだった。
数ヶ月後。
勉強したい学生がちらほら利用するようになった。テスト期間中の高校生や浪人生、専門学生が勉強しやすい場所。
ある日スタッフさんから声かけが入る。「学生さんがテスト前ですので、会議のお声は少し小さめにお願いします」
なるほど。学生さんも大変だもんね。
数ヶ月後。
カフェスペースの一部が託児所として使われるようになった。働くママがカフェに子どもたちを預けにくる。慣れない場所に子どもはギャン泣き。保育士さん(?)がなだめる様子を横目に作業する大人たち。
あれ?
誰のためのカフェだっけ?
当初ターゲットとしていたビジネスマンは学生が来たことによって、気を遣わざるを得なくなった。テスト勉強をしている学生は子どもが来たことによって、勉強に集中できなくなった。
ビジネスマンも学生も「求めていたものと違った」と離れていくことだろう。僕だったら確実に離れる。
全員に良い顔をすれば、結果的に良い顔ができるというわけではない。結果的に、誰にも良い顔をできなくなるのだ。
カフェの場合、学生や子どもたちが来るのは副次的なものに過ぎない。ビジネスマン向けに展開していて、その評判を聞いた人たちが集まるなら、まだ良いだろう。
あくまでもターゲット主体はビジネスマン。
会議や作業しやすい環境を整えるのがカフェの仕事。ターゲットをブラしたらアカン。
カフェを批判したいわけではなく、自分のビジネスに置き換えて考える必要があるなと。自分は誰の課題を解決するために仕事をするのか。力を発揮できないお客様に関しては、その道のプロに相談すればいい。
全部を器用にこなそうとしてはいけない。器用貧乏で終わりだから。
自分が得意なことに集中してお客様に満足していただく。不得意な分野は信頼できるプロにお願いする。手段にはこだわりすぎず、お客様に満足していただく方法をチーム全体で考えればいい。
ターゲット像を明確にして、シンプルに考えられるようにしたい。
読んでくださる方のプラスになるような記事を書くための活動費として使わせていただきます!