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【詩】片想い

あの人の家の前を通った
偶然出てこないかな
なんて期待してドアを見ていた

ふと2階のベランダに目を向けると
あの人と初めて会った日に着ていた
スモーキーピンクの服が干してあった

それだけでなんだか嬉しくなった

あの人の切り取った生活の一部しか
いつもは見られない
だけど干してある洗濯物で
あの人の生活は
私の見えないところでも
続いていると感じられた

あの人の洗濯物を見ただけで
あの人に会えたような気持ちになれた

そんな静かな片想いをしていた

©2023 alice hanasaki

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