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【詩】里帰り

オイルストーブのにおいと
大きな木のテーブル
温かい食事
笑い声
それが私の家族の幸せの象徴だった

いつしか私は都会で一人
寒くて暗い小さな部屋で
膝を抱えて
鳴らない着信音を待っているだけの生活

東京に行けば輝かしい未来が
手に入ると思っていた
何もかも違った

私の幸せはどこにあるのだろう
もう小さな子どもじゃないんだ
守られている年齢じゃないんだ
もう自分の足で立たなければ

一度帰ったらもう東京には戻れない気がして
里帰りをする勇気もない

温かい過去ばかり振り返っていないで
新しい幸せを見つけなきゃ

私の居場所を見つけたら
少し自信が持てたら
その時初めて里帰りをしよう
胸を張って故郷に帰ろう

©2023 alice hanasaki

※この作品はフィクションであり、
私生活とは関係ありません。

Yukitaka Sawamatsu さま
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