#心臓をポチれよ
小説でも書いてみよう
ボクは喫茶店で向かいの席に座るサトウにそう告げた。彼はその内容に興味津々だ。魔法使いや変身ヒーローが悪の組織と戦うようなファンタジーな物語が彼の好みだ。しかしボクの書きたい小説はそれとは違った。何気ない日常を深掘りしてゆくような内容にするつもりだ。
彼は言う。例えば男二人が喫茶店でコーヒーを飲んでいるだけの話を誰が読みたいと思うんだい?そこで突然、得体の知れない怪物が暴れ出してヒーローがピンチを
アクマで主観~アクマの主観~
とある水曜日、数年前に数ヵ月ほど一緒に仕事をしていた客から1日だけの依頼を受ける。
この日は銀行と役所への私用をまとめて済まそうと、事前に会社へ欠勤の要請を告げていたのであったが、それを理由に返上した。銀行や役所に対して私は思う。
日曜日に働けや
自慢じゃないことないのだが、私の顧客からのリピート率は非常に高い。アナタがいい、アナタじゃなきゃダメ、アナタしか見えない。彼らにそう思わせる何かが
ウィトゲンシュタインはこう語る
突然、現れた新人の事務員さんが、なぜかとても可愛い。やたら可愛い。ぜんぶ可愛い。
なんでも女性社会での洗礼を受け、転職先に弊社を選んだらしいのだが、その判断力が的確なモノであるかどうかについては私は沈黙せざるを得ない。無責任に放たれた言葉の矢が、彼女を動かす要因であったコトは間違いない。
私は人の悪口が好きではない。いや、嫌いではない。しかしそれは気心知れた者を相手に限っての「あの人のああゆう
茶番劇~どいつもこいつも~
あらゆる難解な言語表現に対する読解力は持ち合わせてはいない。
先日、知人に誘われて、渋々ともに観に行った映画でも、作品のテーマやメッセージ、人物の思想や動機、何もかもが腑に落ちないデキであった。
帰りの電車の中で、その旨を伝えると、その返答が『芸術性』なるものを感覚的に伝えようとする言葉のチョイスばかりで、かなり何言ってるかわからない。
自分から誘った手前、駄作であるとは認め難く、引くに引け
渇望の宝玉~水が如く~
あらゆる思想が、私のゆく道に風を立て、吹き抜けてゆく。時には流れに身をまかせ、時にはあらがい、柔軟な対応を心がけているつもりではあるが、結果がともなうかどうかは、また別問題だ。
ある日の出来事、個室の扉に『フタを閉めてから流してください』と書かれた紙が貼ってあった。この理念に触れる度に、私の中に超絶な違和感が込み上げてくるのだが、具体的な説明はここでは割愛する。
そして同日、別の個室では『つま