#小説
フードファイト 「イー流の資格」#AKBDC2023
「会ってみたらよォ、一度聞いてみたい事があったンだ」
「何?」
入魔がピンと伸びた鰻剣――父親の形見である伝説の天然日本産だ――を突きつけながら、箱に問いかける。
「何故、俺の親を殺したのか、ってコトだよ」
「何だ、そんなコト?」
溜息を吐いて、カラメルが煌めく王冠を被る箱は、玉座で足を組み直す。
「刺激サ」
そして両親を殺した理由を、たった2文字で簡潔に答えた。流石に納得のいかぬ入魔は、「
聖戦士、リーの誕生⑤
「し、死んだ、って」
「うん。きみが殺したんだよ」
ガブリエルはそう言い、2枚目のプレッツェルを摘んで口に運んだ。カインはアベルを見つめた。弟の顔がひどく腫れて、頭皮に数か所痛々しい裂傷が開いていて、半開きの目が瞬くことなく虚空を見つめている。呼吸による胸の起伏運動も見られない。確かに、かなり死んでるっぽい。
「はっ、あぁ……あっあっ……」
カインは青ざめた。
カインはこれまでの人生
イールイーター宇凪!
「見て花崎君。この池に以前いなかったイールがいるわ」
小さめの眼鏡をかけた白衣の女性は、屈みながら小学校の池に蠢く黒い影を指さした。
「ああ、ほんとっすね。松浦先生。で、これがなんなんっすか?」
花崎は気のない返事をしながら、後ろから松浦の豊満な胸に視線を向けていた。立っているより屈んだ方がより、体の線がハッキリし艶めかしい。この豊満を持ちながら飛び級をし大学を卒業、自分と同じ歳で先生。