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マーケティング、ビートルズ

ロック史上最強のバンド、ザ・ビートルズ。

彼らの功績は、単に世界的な人気があったというだけのものではありません。

突如登場した天才バンドのように見えますが、見過ごせないのは彼らの裏でしっかりとした戦略が練られていたことです。

ビジネス的な言葉でいうならマーケティングというものです。

これはプロでやっていきたいバンドマンに加えて、何かしら自分を売り出していくような職業においても非常に重要な考え方です。

ビートルズの誕生

イギリスのリバプールには大きな軍港があり、大戦中から米兵が様々なレコードを持ち運んでいました。
そのため、首都のロンドンよりもアメリカのポピュラー音楽が集まっていました。

そんな中で登場したのがビートルズです。
今となっては伝説のロックバンドですが、もちろん無名の時代もありました。


ある時、リバプールでレコード店を経営していたブライアン・エプスタインは、客の注文からビートルズのレコードをドイツのハンブルクのレコード会社から仕入れたあたりから彼らに興味を持ち始めます。
当時、同じレコード会社の支社に電話しても誰も知らず、興味を持つ人もいなかったというほどでした。

しかし、彼らにとても関心を示したエプスタインは、マネージャー契約を結び、さらにレコード会社に何度も交渉して、ついにEMI(イギリスのレコード会社。ソニー、ユニバーサル、ワーナーと並んで4大レコード会社の一つ)との契約を結ぶことに成功します。


パッケージの大切さ

ビートルズが現れた時代、長髪の男性は''不良''というレッテルを貼られ、大人たちから非常に嫌われるような存在でした。

これはイギリスだけの感覚ではなく、アメリカでも同様の考えがありました。

当時の様子を映画によってリアルに描いた作品が、1969年に公開されたデニス・ホッパー主演の『イージー★ライダー』です。
麻薬の密売によって大金を得た二人の男が、無計画にアメリカをバイクで旅するという話。

南部に移動していくにつれ長髪で髭を生やした主演の二人は偏見の目で見られ、途中に立ち寄ったカフェでは''ゴリラ''と呼ばれる程です。


それほどまでに大人には理解できない様なユース・カルチャーに対してビートルズのマネージャー、エプスタインは彼らに襟なしのお揃いスーツを着用させ、演奏後には毎回丁寧なお辞儀をさせました。

また、髪型もただ単に伸ばしただけのボサボサではなく、マッシュルームカットにして揃えることで、ビートルズというバンドを「パッケージ商品」として計算高く売り出しました。

(ここでいうパッケージとは、外装のことではなく、商品のイメージが与える印象のこと。
より商業に特化した戦略。
ブランディングみたいなのが近いかもしれません。)

それが見事に大当たりし、キャラクターグッズも記録的な売り上げを叩き出すことになりました。

特に人気を得たのが若い女性、ティーンエイジャーとよばれるような層です。
そして若者を中心として絶大な人気を獲得していき、ロックの歴史を創り上げていく存在となりました。

ジョン・レノンはパッケージ化されることには反対していたそうですが、有名になるために仕方なく・・・という感じだったそうです、、。

こうして富と名声を獲得し、音楽的にも功績を残していくことになります。(コンセプトアルバムや多重録音など)


まとめ

今回はざっと簡単にまとめましたが、
アート性のあるものを職業として扱う際に、市場に対してどのように仕掛けていくかを計算するのは、今後の活動に直結する大事な要素で、
ただ単に自分だけが気持ちよくなっているだけではダメだなぁと改めて感じました。

社会的な接し方やポジションをある程度明確にする発信をしなければ、ファンや作品を支持する層もどの様に接したらいいのかがわかりにくいということになります。

ビートルズの後にライバルとして現れたローリング・ストーンズはより不良っぽいイメージ戦略により現在まで人気を博しています。

やはり、僕が目にしてイイなぁと感じるものは世界観がしっかり作り込まれています。

2024年は情報が溢れていて、これからは共感の時代と言われています。
イメージに沿った姿を見せ続けることが大切になりますね。

ほんならまたね〜

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