アコースティックとエレクトリック
「羊と鋼の森」を読んだ。面白かった。小説を読んだのはどのくらいぶりだろうか。近所にある市立図書館のベストセラーコーナーにあったのだ。タイトルと装丁を見て数年前に本屋大賞をとった小説だということをぼんやり思い出した。数ページ走り読みしてビッときた。ピアノの調律師の話だった。ピアノがやって来て以来2ヶ月余、没頭という言葉がぴったりなほど毎日飽きもせず弾き込んでいる。この熱心さが音大生時代にあったなら違う人生を歩んでいただろう、と思えるほどだ。調律師がピアノの音を作るのは知っていた