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ピアノがやってきた④

電子ピアノの機種も決まった。退院もした。買うぞ、ヤマハP515!と鼻息も荒くまずは試弾だと思ったが、病上がりに加えてコロナが怖い。というわけでネットで注文をする。ポイントもたっぷりある、通勤電車のイメージソングでお馴染みのカメラ屋のサイトでオーダーしたのだが、3週間を過ぎても出荷案内メールが来ない。業を煮やしてヤマハお客様相談室にメールした。すると驚きの答えが返ってきた。P515はヤマハのインドネシア工場で作っており、コロナの影響で生産や輸入の見通しが立たない。少なくとも3ヶ月はかかるとの返事。このままではピアノ再開が絵に描いた餅だ。どうする、第二希望のカワイにするか?と焦りながらサイトを検索し続けると在庫のあるショップを見つけた。全国に楽器店を展開し、音大生の就職先としても名高い楽器専門店のサイトだ。ちなみにヤマハに名前が似ている方では無い。すかさずオーダーボタンを押した。高額の商品の「購入」ボタンを押すのは手が震える。無事オーダーできたようで、1週間程度で発送となる、と自動返信メールが届き一安心。

それでも安心できぬまま数日を過ごす。突然のキャンセルがあったらどうしよう、などとロクでもない事ばかりが頭をよぎる。キャンセルや遅れのメールにビクビクしながら不安な数日を過ごす。そして来た!出荷のご案内メール。意外と早かった。でも到着予定日が書いていない。どこまでもドキドキさせられる。

問題なく翌日届いた。デカイ!そして重い。とはいえ、ピアノが宅配便で届く事に驚く。専用スタンドも入荷見込み無いので仮のスタンドを買い、それの上に梱包を解いた電子ピアノを妻と二人がかりで乗せた。フルサイズの鍵盤88鍵は圧倒的な存在感。中央の大型液晶ディスプレイ。そして誇らしげなYAMAHAのロゴと音叉マーク。電源を入れ、最初に表示されたヤマハの芸術品CFXの音色で音を出してみる。クリスタルグラスの響きのようなヤマハサウンドが鳴る。よかった!期待通りだ。深夜に属する時間になっていたため、心残りだが弾いてみるのは翌日のお楽しみとし、興奮冷めやらぬまま寝る事にした。一時はヒヤリとしたが、電子ピアノを買う!と決めてから1ヶ月ほどでピアノがやってきたのだ。

次回完結!「ピアノがやってきた」編。実際に弾いてみての感想やリアルピアノとの違いなどを書いてみる予定。


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