【赤の少女と白い虎】 14夜. 欲望のありか
前回のお話はここから
最初からはこちら
。・。・。・
その書の中には、龍にまつわる儀式がいくつも書かれていた。
龍は知っているだろう?
そう、世界のすべての方向にかかわる力のありかだ。
だから門外不出の禁忌になっているのも知っているな。
その全てがそこにあったんだよ。
なんという不運だろう。笑ってしまうくらいにね。
ほの暗い書庫の片隅で、わたしは夢中になって読み進めたのさ。
すると、紅龍と青龍を腹に呼び込む秘儀が
目の中へまっすぐに飛び込んできた。
そ