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ヒトはなぜ「ギャンブル依存症」になる?サルの行動から見えたメカニズム。筑波大学発表。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

人の依存症には様々なものがあります。アルコール依存症、買い物依存症、薬物依存症ー。

その中で、この記事でご紹介したいのが、「ギャンブル依存症」となります。

「大当たり」を引いた瞬間のサルは、ヒトと同じ様に論理的な判断力を失ってしまう―。サルの思考に関連する研究成果を、筑波大学などの研究チームがまとめました。

ヒトが「ギャンブル依存症」に至る時の脳の仕組みの解明に役立つ可能性を持つといいます。

今回はサルを使った、「ギャンブル依存症」のメカニズムの解析についてお話しします。

サルから考える、ヒトの「ギャンブル依存症」のメカニズムとは?


ヒトはくじ引きやギャンブルを行う時、予想外に大きな賞金などを獲得すると「次も当たりが出そうだ」と思い込みやすくなり、論理的な判断力に欠けてしまいます。同じ様なことがサルにも起こることを判明しました。

筑波大学の研究チームは72人のヒトと5頭のマカクザルを対象とし、ヒトに数ドルの賞金、サルにはジュースを賞品として付与し、複数回のくじ引きを行わせました。その結果、くじを当てる確率の低いサルも「大当たり」を獲得した瞬間、ヒトと同じ様に、もう1回「大当たり」を狙ったとされる行動が見受けられました。

筑波大学の研究チームの山田洋・同大准教授は「サルの脳を解析することで、ヒトの色んな価値観が形成される脳のメカニズムの解明に結び付くのではないか」と説明します。

参考:サルも人間同様「ギャンブル」で成果得ると「もう1回」…論理的判断にゆがみ、研究で明らかに 読売新聞(2023年)

脳のメカニズムが専門の量子科学技術研究開発機構脳機能イメージング研究部次長の男性は、「思わぬ成果を獲得して気持ちが誇張されてしまう“ヒトらしい”現象が、サルにも持ち合わせることを示唆しています。興味深くユニークな研究です」と述べました。



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