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十数億人が詩人になる日 〜結構悩む!「中国語年賀メール」の文言〜

どうしよう、中国語年賀メール


まもなく「過年(グオニエン=年越し)」。
また今年も、悩む時がやって来た!世界中の中華系の人々が祝う旧暦の正月が、あと数時間後に迫っているのだ。

日本と同じように、年が変わる瞬間に、いや、その前から、そしてその後も、中国や台湾の知人からメールがどんどん届く。こちらも、もちろん送るのだが、これが、なんと書いていいやら悩みまくるのである。

みんな“詩人“で、びっくり


なぜなら、彼らの挨拶文は、実に「詩的」だから。

こちらが簡単な「あけおめ、ことよろ」的なものでは、知性が疑われる、というのは言い過ぎだが、格好悪い。日本語がわかる人には日本語も入れて心を込めて書く。しかし、中国語しか解さない人たちには中国語で全部書かざるを得ない。こちらがノンネイティブということを差っ引いても、知性は出しておきたい(笑)

昔もらった年賀メールの一部は、こんな感じ。

 留不住的是月,忘不了的是朋友,不尽的是关照,不掉的是情! (留めておけぬは歳月。忘られぬは友。感謝しきれぬはご厚情。失う能わずは情義!)

この方は、普段から格調高い文章を書かれるので納得だが、詩のようだ。他にも古典とかけたようなもの、もっと韻を踏んだものもあったりして、これでもごく普通のようだが、私の感覚ではすごく格調高いと思う。

一方で、大変失礼ながら、まだ若かったり、普段全然格調とは縁遠そうな言葉を使う人も、新年ばかりは詩人になるようで、このことには驚かされる。

今その実例が手元にないので、ネットを見ていたところ、、そうそう、みんなこんな感じのやつを送ってくるのだ。日本人的には、なんか恥ずかしすぎるのだけれど。言葉には文化がもれなくついてくるので、郷に入ってはなんとか、だ。

把美好的祝福 条短信里 信不情意重 我的好友愿你新年快
(美しい祝福を、この短いメールに込めて。文は長くなくとも、想いは深い。我が友よ、新年おめでとう!) 

新的一年,新的路, 走吧,
花正盛开在你的前方!
(新しい年、新しい道。さあ行こう。あなたの前に今鮮やかな花が溢れている!)
(MitsutomiHPより抜粋。訳は当方)

あっ、結構ネットに・・


それにしても、なんでみんなこんなに美しい言葉を紡ぎ出せるのだろう、と不思議になるが、その答えの一部は、さっき私が「ネットで調べた」と言ったことと関係あるかもしれない。

どうもネットにいっぱい文例があるようだ。検索サイトで中国語で、「拝年 短信」などと引くと、出てくるわ出てくるわ、美しい文例が。みんなじゃないだろうけど、こういうのを見ていた人も少なくないのかもしれない。また、私も「これ、いい!」というものは、真似してたりするので、使い回しもあったりして!?

ごくごく基本的な挨拶


と、そうこうしてるうちに、もうじき新年。まだメール書けないままだ。

ちなみに、基本中の基本、日本語で言うなら「あけおめ・ことよろ」的なものは、例えばこんな感じ。

祝你新年大吉大利,万事如意,心想事成!

この4文字で表すパターンはその他にも

身体健康,恭喜发财,事业顺利,生意兴隆,全家平安・・・

などが最もオーソドックス。
また、こんなのもあった。

愿你月月赚钱,天天开心,时时,分分精彩,秒秒幸福 
(あなたが、毎月たくさん稼いで、毎日楽しく過ごし、毎時間楽しみ、毎分素晴らしく、毎秒幸福でありますように)

「毎月稼いで」が、日本人の感覚では、生々しすぎて、ちょっと引いてしまうが、これぐらいでちょうど良いみたい?

これは、和風か?

寅年も加味して、キマリ?

今年の干支、虎にちなんだ言葉も入れておけば、なお良し、だろうか。

虎年新  (寅年は新たな運気)
虎年新机 (寅年は新しいチャンス)
虎虎生
(虎のように威風堂々と)
如虎添翼(虎に翼が生えたら最強=鬼に金棒)などなど

おっと、まじで早く書かないと、と思っていたら、1通来ました!友人の娘さん、今おめでたの方。期待を持っての幸せな年越しです。

新年到,开口笑,票大把怀里抱!福字,迎新春,吉祥如意都来到!微信,祝福跑,神跟在后面追!○○您拜年了 祝您虎年大吉,心想事成

あっ、なんか心地よいリズム?
あれ?これって・・・・日本の「三三七拍子」だ! (笑)
文字数を見てみたら、わかる。
1,2,3…1,2,3….1,2,3,4,5,6,7!

さあ、私も書こう。
洒落た表現はできないので、心を込めて、自分の言葉で!

新しい年こそ、安心できる一年になりますように。

過年は、やっぱり餃子!  
撮影 AJ

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読んでいただき、ありがとうございました。

AJ  😀

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