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元気になった日が、立春だったこと

万全とはいえないにしろ、目が覚めてから、30分以内に起き上がれたくらいには、元気だった。


(他の人の目から見れば)ほんの少し、忙しくなって。


それが積もりに積もって、一昨日は、いよいよ動けなくなったし、なにも考えられなくなった。人に会うのが怖くて、毛布をかぶったまま半日を過ごしたりもした。


昨日の朝、ほどほどに調子が戻ったことに、安心した。


それと同時に、落ち込みもした。


朝から晩、じゃなく、夕方くらいまで、考えたり動いたりして。


それが2日、長くて3日続くと、ぼくは寝込んでしまうんだと。


今までも、ずっとそうだった。だから、落ち込むのは、今さらなんだけど。


なにもできなくなる度に、律儀にうなだれている。


けれど、昨日は元気な方だったから、多少落ち込んだままでも、頭はそれなりに回ったから、書いたり、珈琲屋の作業をすることができた。


外にも行けた。一昨日は、たとえコンビニの店員でも、人に会うのが怖かったから。元気になった証拠の一つだ。


一昨日といえば、ボランティアがあった。でも、行けなかった、というか、行かなかった。知らない人が怖いのに、知らない人に会うのは、もっと怖い。


そんなぼくは、昨日図書館に行った。ボランティアの活動場所でもある、そこに。


職員に見つかったところで、べつに叱られたりはしないのだけど(そもそも、不参加でも連絡はいらない決まりになっている)少し気まずい。


でも、今年に入ってから本を借りていなくて、その事実に気付いたとき、ふと行きたくなった。


徒歩だったから、冊数は1冊か2冊……は、むずかしいか、とは思った。いつも、なんだかんだで、上限である10冊までは借りている。


とはいえ、リュックをかつぐぼくは、少し肩が痛いから、棚を吟味し、結局4冊になった。


近くにある、1回しか行ったことのない喫茶で、借りたばかりの暮しの手帖を開く。料理のレシピは、定期的に増やしたくなる。


店内が空いていることもあったけど、自分が今、とても穏やかな気持ちでいることがわかった。いつもは、自分のことも、わからないことの方が多いのだけど。


あたたかい紅茶のおかげかもしれない。持ってきたノートに、その日の朝に珈琲豆の焙煎の記録をまとめていると、頭もすっきりしてきた。


こんな日が、立春でよかった、と心から思った。

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