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「3日で1万5000字書いた人」がいるという話。

3日で1万5000字書いた。という人がいるのを見た。なので、ぼくじゃありませんよ。ええ。当のぼくは、1日で2000~3000字。まったく書けない(というか、書かない)日もある。新人文学賞に応募する原稿のことだ。


9月の第一週には、第一稿が仕上がる予定なんだけど。はてさて。去年に比べれば、推敲できる期間がある。ほぼ一ヶ月、もろもろ書き込んだり、逆に削ることもできる。ので、それを目標に。まずは、書き上げること。


それにしても、3日で1万5000字。単純計算で、1日5000字。ぼくだって、できないわけじゃない。(たぶん。おそらく。)午前と午後に分けて、作業すれば。ただし、ほぼ確実に、翌日は寝込む。もの書きどころか、なにもできない。執筆は、体力も気力も消耗する作業だ。と、ぼくは思っています。


ぼくの1日2000字は、他の人にとっては「たかが2000字」かもしれない。でも、毎朝日記を1000字書いているぼくに言わせると、日記の1000字と小説の1000字はまったく違う。たぶん、書いている最中に考える密度の差だと思う。


日記は、わりと気軽に書いているし、その日その日で内容はまったく違う。けれど小説は、生きること死ぬことを常に考えているし、前日までに仕上げた物語の続きを書いている。そんなに変わらないのは、文字数だけだ。それ以外は、なにもかも違うんだ。


と、偉そうなことをだらだらまくしたてたけど。そもそもぼくは、文字数うんぬんで言うなら、0字の日もある。まったく書かない日。スランプとかではなく。(幸いなことに、今のところはまだ陥っていない。)


「最後まで書けるんだろうか」「完成稿は、読むに堪えるものなんだろうか」不安というか、被害妄想というか。現時点での技量の無さは、常に圧しかかっている。でも、そのせいで書き上げられなかったら、本末転倒だ。時々現実に負けて、時々なんとか勝ちながら、少しずつ原稿を完成へ導いている。


3日で1万5000字の人。ぼくは3日で6000字くらいの人。前者の半分以下の数字。たぶん、新人賞に応募する人でも、ぼくの一日における文章量は少ないだろう。「怠けている」と言われても、実際に書かない日もあるのでしょうがない。けれど、頑張りすぎて何日も寝込むよりは、ましなので。ぼくはぼくの歩幅で、10月締め切りの新人賞に挑んでいます。

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