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昼寝と除け者。

昼は大人しく寝ることにした。昼食を食べれば、なんとかなると思っていたけど。ほとんど動けなくなるのは、変わらない。なにも手に付かない。なにも見る気になれない。それなら、もう休んでしまった方がいいんじゃないかって。


夜は、悪夢を見る。昼は、ほとんど見ない。眠っているのかいないのか、自分でもわからない。「ああ、あれは現実じゃなかったんだ」そんなことがよくあるので、夢そのものは見ているんだろう。「あれ、やっておいたはずなのに」が多発するので、控えてほしいけど。他ならぬ、ぼくの頭。昼から睡眠薬を飲むわけにもいかないし。


体が、ふっと軽くなるときがある。それが、動けるようになる瞬間。なので、それまではただただ横になる。不毛とも思わない。だって、なにも考えられない。頭は、午前に使うだけ使うから。原稿の話。2時間とか、3時間とか? そこまで長時間ではないはずなんだけど。ぼくにとっては、重労働らしい。頭を使うことを、収入が発生しなくても、労働と呼んでいいのなら。


なんの話だったっけ。そうだった、昼寝すること。昼寝とはいえ、3時間とか4時間眠ってしまう。作業時間より多い。ことにたった今気付いた。こういうのを、「燃費が悪い」と言うんだっけ? 違うか。体力がないだけです。その通りです。原稿をして、眠って、また別のもの書きをして、眠る日々。充実しているのか、わからない。ぼくは、すごく疲れている。


次から次へ作業できる人間じゃないので、しょっちゅうぼんやりもする。考えなくていいことも、考えない方がいいことも。そんなときは、ぐしゃぐしゃになる。ことばも、目の前の景色も。ぐしゃぐしゃになると、息ができなくなるし、生きていたくもなくなる。ので、眠ることは思いの外重要になる。眠気に身を任せることで、身を守る。逃避とも言える。なんでもいい。生きていられるなら。


まるで成長しない。のに、日々年老いているのが滑稽だ。大人になれなくても、年だけは確実に取っていく。それは、「普通じゃない」と除け者にされるぼくにも訪れること。年老いることが救いなんて、若者の妄言だと吐き捨てられるだろうか。まあ、いいや。ぼくは、除け者なんだもの。


昼に眠ると、喉が渇く。何時間も水分を摂らないから。起き抜けにミネラルウォーターをあおっていると、その日が平日であることを思い出す。ぼくは除け者で、怠け者? またぼんやりして、死を考える。そんなことを、もう何百回くり返している。

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