『普通』になれないぼくは、筆を取る
12/3。
5:30起床。
天気は曇り。
*
また、小説を書き始めた。
12月分の公募に応募するために。
今回は、2本。
どちらも、構想は昨日書き上げた。
あとは、プロットに執筆に……。
早く、成果を残したい。
早く……。
ぼくは、働いていない。
世間的に見れば、ぼくは甘ったれた奴なんだろうか。
年金をもらっているとはいえ、主な収入源はパートナーに委ねられている。
そしてぼくは、働きもせず、職を探すこともせず、小説ばかり書いている。
パートナーは、ぼくが「ちゃんと働いている」という。
「君は、小説を書くことが仕事だ」と。
「だから、無理せず会社で働かなくていい」と。
ぼくは今まで、『普通』に働いて、『普通』に収入を得て、『普通』に生活することを何度も試みた。
障がい者枠に頼ったこともある。
でも、結果は全て惨敗だった。
環境が良かろうが悪かろうが、関係なかった。
大勢の他人が周囲にいる。
ただそれだけの事実が、何度もぼくを殺そうとした。
発作が止まらなくなったり、突然涙が出てきたり、自傷していることに気付かなかったり。
パートナーは、そんなぼくを見ていられなかったんだと思う。
「君は、会社で働くのに向いていない」とはっきりいわれた。
ぼくは、いい返さなかった。
その通りだと思っていたから。
そしてぼくは、自分の家で、自分のペースで、自分一人で仕事をすることにした。
そのほとんどは、収入になるものではないけど。
でも、そのおかげで、パニックになることもなく、原因不明の咳もなくなり、穏やかに暮らすことができている。
障がい年金の申請も無事に通り、それなりの額を受け取ってもいる。
パートナーも、ぼくの体調が落ち着いたことに、心底ホッとしている。
とても、ありがたいと思う。
「また、体調が悪くなるまで働け」
そう、実の両親にいわれたことがあるぼくにとっては。
(その両親とも、今では距離を置いている。きっとそれも、ぼくが健康になった理由の一つだ。)
ぼくとパートナーは、特に生活に困っていない。
どちらも、お金のかかるような趣味は持っていないし、むしろ好きなものは自分で生み出す方だ。
パートナーは、ぼくが働いていないことを気にしていない。
(というか、働かないように勧めたのは彼だ。)
でも、ぼくは気にしている。
だから、せめて。
パートナーが『仕事』だといってくれる小説で、少しでも収入を得たい。
パートナーを、少しでも楽にしたい。
それは、少なからずモチベーションになっている。
(あくまでモチベーションだ。それは、ぼくが小説を書く理由にはならない。)
だから、ぼくは今日も筆を取る。
パートナーのために。
そして、将来の読者のために。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。
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