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読書日記

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機械学習を統一するアルゴリズムとは

機械学習を統一するアルゴリズムとは

世の中にはとてもたくさんの機械学習のアルゴリズムが存在します。 私も仕事柄、機械学習に触れる機会が多いのですがとても追いきれそうにありません。 これらの機械学習を統一するアルゴリズムをここでは『マスターアルゴリズム』と呼びます。そんなマスターアルゴリズムを求める旅に連れて行ってくれるのが今回ご紹介する本になります。

この本の特徴的なところは、機械学習のアルゴリズムの5つの派閥にグループ分けして

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データと関数を分離するデータ指向プログラミング

データと関数を分離するデータ指向プログラミング

データ指向プログラミングプログラミングの方法には様々なものがありますが、今回はデータ指向プログラミングという方法について勉強したので、その理解を共有したいと思います。データ指向プログラミングとは、一般的なオブジェクト指向プログラミングとは異なるアプローチで、データとメソッドを分離してプログラミングを行う方法です。この方法のメリットや特徴などを見ていきましょう。

オブジェクト指向プログラミングとの

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AI君は何を考えてるの?

AI君は何を考えてるの?

AIが高度になるほど精度向上しますが、一方でAIのブラックボックス化も進んでいます。つまり、AIが行う処理が複雑になりすぎて「AIが何故その結論を出したのか」が分からなくなるという問題です。

結果の精度が高いならそれでいいのではと思いたいところですが、結果を出した理由を説明できないと実世界での応用が難しいことがあります。

そのような背景から、「説明ができるAI」(XAI: eXplainabl

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脳の働きを説明するたった一つの原理

脳の働きを説明するたった一つの原理

脳は外から入ってくる様々な感覚情報を処理して周囲の状況を知覚したり、状況に適した運動信号を発して行動を起こしたりします。知覚と行動は全く別の機能のように思えますが、どちらも一つの原理から説明できるとするのが「予測誤差最小化理論」です。

この理論では、脳の機能は「予測誤差を最小化する」という基本的な動作に帰着します。そして、脳で行われる推論・行動・感情などが全て、この基本的な動作によって説明される

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興味深い認知バイアス5選

興味深い認知バイアス5選

私は認知バイアスに興味を持っており色々と調べることが多いです。認知バイアスは無数にあり、辞典でも作れるんじゃないかと思っていたところ、まさに「認知バイアス辞典」が出版されていました。

この本では選りすぐりの60個の認知バイアスが解説されています。そんな中個人的に興味深かった5つの認知バイアスを紹介したいと思います。そのうち3つはいわゆる「主語が大きい」時に関連して生じやすいであろう認知バイアスで

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分かりやすい文章を書くために気をつけるべきこと

分かりやすい文章を書くために気をつけるべきこと

仕事やブログ・noteで文章を書くことがよくあります。ありがたいことに大勢の方に読んで頂いているからには、 わかりやすい文章を心がけたいと思っています。 自分なりの方法でわかりやすい文章を書くようにしてきましたが、自分だけでは気づけないところがあるはずです。

そこで改めて文章の書き方を学びたいと思い『ロジカル・ライティング』 と言う本を読みました。 本書自体非常にわかりやすく書かれており、 「今

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OAuthの中身を図解してみた

OAuthの中身を図解してみた

APIを使う時によく目にするのかOAuthです。 私もサイトを作ってAPIを触るときによくお世話になっています。正直なところ、なんとなくで使えてしまうので、OAuthの中身をあまり理解していませんでした。

そんな私に刺さったのが「雰囲気で使わずにきちんと理解する」 と言うタイトルの文言でした。 この本に出会えたことをきっかけに改めてOAuthの中身を勉強しました。 ここでは、図解を使いながらO

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人を騙すのは意外と難しい?

人を騙すのは意外と難しい?

認知バイアスによって判断を間違うなど、人は騙されやすいというのが定説のように思います。 ところが、今回本屋さんで見つけたのは『人は簡単に騙されない』と言うタイトルの本でした。

この本のベースにある考え方は「だまされやすいと進化上不利なのだから、だまされにくい仕組みを人は持っているはずだ」と言うものです。 このだまされにくい仕組みのことを本の中では「開かれた警戒システム」と呼んでいます。 言葉以

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生物が「変化」するもう一つの仕組みと進化

生物が「変化」するもう一つの仕組みと進化

進化と言えば遺伝子が思い浮かびますが、生物は遺伝子だけで決まるものではありません。育つ環境によって生物の性質が変化することが知られています。このような環境による生物の変化に焦点を当てたのが、今回紹介する『表現型可塑性の生物学』と言う本です。

進化による変化と育ちによる変化、この二重の変化はそれぞれどのように関連し合っているのでしょうか。今回は育ちと進化の関係について図解しながら紹介します。

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【図解】YouTubeで再生されやすい切り抜き動画とは【VSEO】

【図解】YouTubeで再生されやすい切り抜き動画とは【VSEO】

これまでnoteにあげてきた記事をまとめた電子書籍『データで見る再生されるための切り抜き動画』をKindleから出版しました。そこで、今回は本書について、図解を交えながら紹介したいと思います。読んだ本の紹介はnoteでも何度か行ってきましたが、自分の本を紹介するのははじめての試みになります。

この本はタイトルの通り切り抜き動画と言う切り口から、YouTubeで再生されやすい動画の特徴をデータに基

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不確実性のリスクとどう向き合うか

不確実性のリスクとどう向き合うか

以前紹介した「やり抜く力(グリット)」を構成する要素として「リスクテイキング」と言う項目がありました。 多くの人がリスク回避的と言われている中で、どのようにリスクをとっていけばいいのか気になっていました。

そんな時に見つけたのがこの『不確実性超入門』と言う本です。 タイトルの通り不確実性に対してどのように対処するかがメインのテーマになっています。 認知バイアスのように人が陥りやすい不確実性の対応

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「買い物」しない未来とは

「買い物」しない未来とは

最近人の心理を応用したサービスに興味を持ちそれ関係の本をよく読んでます。そんな時に目に入ってきた本のタイトルが『2025年、人は「買い物」をしなくなる』です。タイトルを見て「レコメンドがさらに進んで自動化されるというテーマかな」と思ったのですが、呼んでみるとそんなに単純な話ではありませんでした。

もちろん買い物の自動化の1つの買い物をしない未来の形なのですが、「買い物しない」はもう少し広い意味が

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デザインに結びつける心理学7選

デザインに結びつける心理学7選

その心というのは不思議なもので、その人個人に特有の考え方がある一方で、みんなが同じような考え方をする部分もあります。いわゆる認知バイアスと呼ばれるものはこうしたみんなに共通する心の働きの1つになります。そんなみんなの感じ方に合わせたデザインができれば良さそうです。

以前『行動を変えるデザイン』という本を紹介しましたが、こちらでは、 人の心の働きをデザインに結びつけていくための方法論をメインに書か

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何かをやり抜く力をつけるには

何かをやり抜く力をつけるには

好奇心で色々と手を出すけど、1つのことをじっくりやるのが苦手な私です。SNSでは、特技を存分に発揮していて「この人すごいなぁ」と思う人を大勢見かけます。どうすればこんな凄い人たちみたいになれるんだろうと思っていたところ、本の表紙に書かれた「やり抜く力」と言う文字が目に入ってきました。そんなわけで今回は『実践GRITやり抜く力を手に入れる』という本を紹介します。

GRITとは本書のタイトルになって

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