友人のSNSがアジア蔑視に見えるのは、誰に原因があるのか
ここしばらく、うっすらと私の悩みなのが、友人のSNSに感じること。
友人とは、昨年から今年にかけての韓国留学中に知り合った、比較的仲の良かったフランス人男性のことである。
過去にドイツ留学をした私は、アジア内の言語とヨーロッパの言語を学ぶ難易度の違いを体験した。
私にとっては韓国語は比較的容易だったし、ドイツ語は習得にかなり苦労をした。
彼にとっては逆で、彼はフランス語のほかに2か国語が話せるのだけど、韓国語の習得にはかなり苦戦をしていた。
そんな体験から、私は彼に比較的親近感を覚えていた。
特権の壁を感じること
日本で暮らしている分には、私たち日本人は特権を持っている。
どういうことかといえば、私たちは当たり前に日本の常識がわかるし、日本では比較的苦労をせずに暮らすことができる。
私は女性の体なので、男性と比べては特権がないと感じることもある。それでも、日本に暮らすことは他国に暮らすことより比較的容易。
日本人であることを理由に、差別をされない。むしろ、私にはそこそこの見栄えがする学歴や職歴があるから、多少の特権もある。
日本では、私はいくつかの特権を持って暮らすことができる。
でも、韓国での暮らしはそうもいかなかった。
韓国での私は、語学学校生だった。私の信用を支えてくれる職がないし、言葉に不自由だから話せば一発で外国人だとわかる。
とはいいながら、幸いにも「日本人であることを理由に差別された」と感じることはなかった。でも私は、常に緊張をしていた。
不用意に受け取る攻撃ほど、ダメージを得るものはない。「女性」というマイノリティを持っているので、このダメージの大きさを知っている。
だから、いつ差別を受け取ってしまってもダメージに殺されないように、私は常に自分を緊張させて過ごしていた。
海外に住むとは、そういうことなのだと思う。
友人のSNSがアジア蔑視に見える
フランス人であり白人男性である友人は、きっと私よりもたくさんの特権を持っている。
韓国においては言語に不自由をしているけど、英語が話せる環境にいれば、かなりの特権階層だろうと思う。
その友人のSNSが、どうも私にはアジア蔑視に見えてしまう。
彼の載せる韓国の何気ない日常が、彼から見えた世界のシェアが、なんともアジア蔑視に見えてしまうのだ。
きっと彼には悪気はないと、私は感じる。私も初めてドイツに留学した時、すべてが新鮮で、あらゆるものを写真に収めてはSNSにあげていた。
同じ感覚なのだと思う。彼にとっては初の東アジアで、友人で東アジアを体験した人は少なくて、だから見せてあげたい。
そんな気持ちからくる、ヨーロッパの友人に向けた投稿なのだ、きっと。
それをアジアの私が見るから、アジア蔑視に見える。そういうことなのだと、私は納得しようとしている。
アジア蔑視に見えるのは、誰に原因があるのか
私が彼の投稿をアジア蔑視と受け取ってしまうのは、なぜなのか。
きっと彼にはたくさんの特権があるのだろうと、私が色メガネで見てしまうことに、1つの原因があると思う。
彼個人がどうかは置いておいて、一般論としては、アジアの黄色人種よりも欧米の白色人種には特権がある。
個人がどうかはわからないけど、日本において、女性よりも男性のほうが特権があるということと同じこと。私はこれに、嫌な思いをしてきた。
特権とは難しいもので、見える人には見えるし、見えない人にはまったく見えない。
だから、私の感じる不利益は、本当に特権が原因なのかと自信がなくなることがある。
例えば、営業職をしていた頃。私には取り合ってくれないおじいちゃんオーナーは、男性である上司にはしっかり話をしていたようだった。
私が状況を説明しても、「俺にはそんな人に見えない」と、上司に言われたことがあった。すっごく悔しかった思い出。今でも腹が立つ。
話が逸れてしまったので戻す。
要するに私には、彼は特権をたくさん持っている類の人だから、「蔑視に見えるかも」なんていう気持ちのないままに、無邪気にSNSをやっているのではと見えている。
そういうことだ。彼の投稿が蔑視かどうかの前に、私がこのフィルターを介して彼を見ている。
その結果、彼の無邪気さが蔑視に受け取れて、もやもやしているのだろう。
彼のSNSがアジア蔑視に見えるのは、誰に原因があるのか。
私の見方に、1つの原因がある。でもやっぱり、自らのフィルターがわかった今でも、彼の投稿のしかたにも原因があるとも感じる。
じゃあ例えば、私がドイツの写真をSNSにあげまくっていたことはどうなのだろう。これは蔑視に見えるのだろうか。
次はそんな疑問も、湧いてきている。
7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️