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前職でのことは資産にはなっている

久しぶりにベルリンの空が晴れた。ここ最近は、ずっと天気が悪かった。

こんな日は、出かけなきゃもったいない。家に直帰している場合ではない。今日一緒にお昼を食べてくれる人はいないかと、朝から考えていた。

休み時間は、いつものように一度教室の外へ。日本人の友人に会った。

天気もいいし、ごはんでもどう?とお誘いして、ごはんを食べに行くことにした。残り1時間半の授業は、ワクワクソワソワしながら受けた。


あらためてする今までの話


海外に住むというのは、簡単なことではない。お互いにそう知っている私たちは、なぜ海外ここに住むの?と話すことがある。

今日もそんな話をした。お互いの前職のこととか、そこで何があったかとか。改めて話すのは、初めてだった。

彼女と私は同い年で、話してみたら共感できることがいくつかあった。だからなのか、私はすっかり心を許して話していた。

前職でのセクハラのこととか、だから男性が苦手なこととか。勢いに任せて、急な話をしすぎてしまったかなと思うほどに。


人に自分の話をする時、職業柄なのか私は少し慎重になる。ここでいう「人」とは、オフラインでつながった誰かのこと。

オンラインでつながっている誰かは、例えばこのnoteのように、「aimi」という人格を知ってつながってくれている。

一方で、オフラインでつながる誰かとは、生身の私のみを知っている人。価値観でつながったのではなく、偶然そこに居合わせたから出会った人。

だからどうしても慎重になる。私の話にどんな反応を示されるのか、私はまた勝手に傷つきやしないかと。

考えすぎだと思いながらも、少しの防御を持ちながら話した。自分のことは、自分で守る必要がある。


前職でのことは資産にはなっている


前職と現職のことを話していた時、話しながら気づいたことがあった。その最たるものが、「前職でのことを現職で大いに使っている」ということ。

いまの私はフリーランスで、自分で仕事を作って働いている。コミュニティを作るとか、サービスを自分で設計して持つとかしている。

例えば私は、前職で20名の組織のマネジメントをした。この時の部下とのコミュニケーションは、センパイコウハイというサービスに活かされている。

サービスを持つということも、前職ではオーナーたちと話していたことが役立っているのだろう。私はとても自然に、自らのサービスを始めた。


正直私にとって、前職でのことはポジティブではない。鬱とかセクハラとか、ネガティブな思い出がたくさんある。

だけど、よくも悪くも、この時の経験がいまの私を作っている。前職での経験がなければ、きっといまの働き方はできていない。

それを、今日はいままでに増して認識する時間だった。同い年で、お互いに社会人歴もあるからこそ、そんな話ができたような気がする。

「前職でやってたことを今やってるんだね」と言ってもらって、自分でも妙に納得した。そうか、私は前職でのことを再現していたのかと。


前職でのことは、資産にはなっている。もう二度と前職に戻りたくはないとは思うけれど、確実に私というものを育ててもらった。

いいか悪いかはわからない。嫌な思いをたくさんせずとも、こうなれていたら一番よかった。鬱とかセクハラとかいうものは、人生になくていい。

でも、私が知るルートは、これしかなかった。悲しいことだけれどこの世界しか出会えなかったし、いまも誰かが立ちあっている世界だとも思う。


こんな世界は、なんとかしたいね。「恩義が多少なりともあるから」「育ててもらったのは事実だから」と、すべてOKとはしたくない。

私は、この世界をなんとかする側にいたい。精神を病むほどの嫌な体験と引き換えにせずとも成長ができる、そんな世界が叶って欲しいと思う。

これってそんなに難しいことなのだろうか、なぜ実現されないのだろうかと疑問がある。だけどやっぱり、実現をされないのだから難しいのだろう。

切実に変わってほしいなぁ。私は私にできることを、今日も粛々とやり続けよう。

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