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「なかのひと」インタビュー|代表・野村 博幸 想像を超える出会いを創造し世の中に変革を起こす(Vol.2)

こんにちは。エージェントセブン・編集部の森下です。

前回に引き続き、エージェントセブンの創業者であり現・代表取締役の野村に、創業秘話や人材紹介に馳せる思いなど様々なお話をお伺いしました。
企業・求職者に対して提供していきたいバリューについてはもちろんのこと人材紹介の業界全体に対しての熱い思いも語ってくださいました。

ー前回のインタビューでは、野村さん自身のご経歴についてお伺いしました。
クリーク&リバー社にてゲーム業界の採用市場を席捲するような転職サービスの立上げや、エンジニア採用の概念を覆しうる海外(中国)事業の責任者など、人材紹介にとどまらない幅広い経験をされたのちに、今一度人材紹介を突き詰めるべく人材系ベンチャー企業の第二創業期からリスタートされましたね。
そのベンチャー企業を経て、最終的に0からエージェントセブンを立ち上げた背景から、お聞かせいただけますでしょうか。

(野村)
転職先の人材ベンチャー企業では顧客にもメンバーにも恵まれ、自分自身が本当にやりたかった人材紹介ができました。自分が入社した当時はわずか数名だった人材紹介チームも、最終的には30名超えの組織になり、業績も500%伸長させることができました。これは当時在籍していたメンバーそれぞれがひとつひとつ課題をクリアしていって、全員で成し遂げられた成果だと思っています。

もう一度0から会社をつくろうと思ったきっかけとしては、会社の経営体制の変更が大きかったですね。詳細は割愛しますが、事業の方向性やメンバーの離脱など色々な要素が絡んでいます。そして前々からしたためていたPayCareer構想をいよいよ具現化していきたいという強い思いもあり...そのとき一緒に働いていた古株のメンバー数名と昼夜真剣に議論をして、わたしを含む全メンバーの経験、そしてそこから生まれた思いの集大成として、自分たちが理想とする紹介会社を自分たちの手でつくっていこうという結論に至りました。

ー「自分たちが理想とする紹介会社」について、もう少し具体的にお聞かせください。

(野村)
まず、エグゼクティブサーチでの経験、あらゆる企業に常駐してオンサイトで採用を支援した経験、自社採用に苦戦し事業が頓挫してしまった経験等のさまざまな「実体験」から、転職市場においては多くの企業が”事業成功にインパクトをもたらず優秀な人材に出会えてすらいない”という課題を感じていました。自分たちが理想とする人材の見つけ方や出会い方がそもそもわからないのです。従って、ただ「ひとを企業に紹介する会社をつくる」のではなく「本当に会いたい人と実際に会って話すことができる世界」そして「会いたい人と出会い最高のチームがつくれたことによって事業が成功し、企業が社会にその目的や思いを果たせる世界」をつくりたいと思っていました。

ー企業と人が出会って、その先に起こる「社会への化学反応」までを見据えた課題解決ができる会社をつくりたかったのですね。
そのなかでも、ターゲットをIT業界に絞られた理由をお聞かせいただけますか。

(野村)
はい。インターネットが発達してからわずか二十数年で、各種キャッシュレスサービスや、リモートワークの普及、遠隔医療、生成AIによるあらゆる創作活動へのサポートなど、世界中の至るところでわたしたちはテクノロジーの恩恵を受けることができるようになりました。
おおよそ2010年代後半から世界中でDX(デジタルトランスフォーメーション)化の動きが活発となっていますが、テクノロジーはいわば、すべての業種・業界の構造を変革していく非常に大きな可能性を秘めていると認識しています。こと日本においても、DXで「ただ便利になる」だけではなく、少子高齢社会や環境問題などのあらゆる社会問題を解決していく糸口となりうるのがIT産業であると考えています。
深刻化する社会課題をテクノロジーの力で解決し、よりよい社会をつくっていく。そんな、時代の変革を牽引しうる強烈なポテンシャルを秘めた企業を発掘して、彼らの事業の成功を採用の側面から後押しさせていただきたいと思っています。

”ITの力で世の中を変える”という顧客(企業)の大いなる志を実現させるべく
最高のチームづくりの後押しができたら、と語ってくださいました

ーありがとうございます。人材紹介事業そのものに対しては、解決していきたい課題はありますでしょうか。

(野村)
はい。人材紹介事業といいますか、人材紹介を取り巻く三方(企業・求職者様・我々転職エージェント)のそれぞれに課題があると思っています。

まず企業については先ほどもお伝えしたとおり、自社の事業と組織の成長に対して同じ方向をむいて切磋琢磨できる優秀な人材を採用したいと思っているものの、1日何十・何百通とスカウトを打っても、また転職エージェントを含めほかのあらゆる採用チャネルを駆使しても、なかなか会いたい人に巡り会えていないのが現状です。こと転職エージェントの世界においては採用したい層がハイクラスであればあるほど需要と供給のバランスがなかなか合わず、企業が欲しいと思う人材が見つかりづらい状態が何十年も続いています。でも、世の中には自社の事業成長にインパクトをもたらしうる経験・スキルをあわせもち、かつミッション・ビジョンに共感してくれる人材が必ずいるはずです。わたしはどうにかして、今まで本当に僅かな形でしか実現できなかった「企業が会いたい人とちゃんと会って話せる」世界をつくりたいと思っています。

次に、求職者についての課題です。求職者についても、いまや世の中に2万社近くの人材紹介会社が存在しているなかで、本当の意味で自分のキャリアに親身になって伴走してくれるエージェントが少ないと感じている方が多いのではないでしょうか。少ないというか、これもなかなか「見つからない」という方が多いのではないかと思います。

「自分のスキルやキャリアを表面的に把握したら、あとは求人票を送りつけてくるだけ」
「希望に合わない求人が何件も膨大に送られて困っている」
「とにかくどの求人に内定が出そうかを”ポジションありき”であてこんでいる感じがする。」
「そもそも転職ありきでないと、相手にもしてくれない」

このような求職者の意見に、わたし自身もたくさん触れてきました。

そしてもう1点、企業が会いたい人に会えないのと同様に、求職者も”自分の職歴をちゃんとみてくれているかもわからない膨大な数のスカウトメール”に埋もれて、自身自身が真に輝ける企業に「出会えないまま」終わってしまうケースが非常に多く存在していると思います。

キャリアプランニングの壁打ち相手となってくれるような、自身が真に輝けるフィールドを一緒に探してくれるような頼れるエージェントがいること。
そして企業側と同様に、求職者ひとりひとりがその能力や才能を最大限に発揮できるような企業と「出会える状態」をつくっていくこと。

この2つが、求職者を取り巻く環境に対して解決していきたい課題です。

最後に、我々を含めた転職エージェントに関する課題です。企業と求職者の双方に最高の出会いをもたらし、その想いを叶える後押しがしたいという崇高な志を持って人材業界に足を踏み入れたはずが、いつしかたくさんのKPIや月末のクロージングに追われてしまい、本来の目的を見失ってしまっているエージェントの方を沢山みてきました。本来やりたいと思っていた人材紹介ができないことに心も身体も疲弊し、この業界に希望や未来を見出せず、志半ばで人材業界を離れてしまうひとが非常に多いのではないかと感じています。人材紹介の歴史がはじまってから今日まで、この問題は十数年と続いており、いまや回復する兆しのない深刻な課題に発展しています。

そして、これら三方に対する深刻な問題を解決しようと本気で取り組んでいる会社は今の日本にはほとんど存在しません。であれば、これらの問題に真剣に向き合える会社を自分でつくろうと思いました。

エージェントセブンを設立する当時も、創業メンバー全員がわたしと全く同じ課題を感じていました。そしてなによりも「人材紹介が大好きで、この仕事を生涯かけて極めていきたい」という強い想いを持っているメンバーの集まりでしたので、彼らとなら、どんな困難にもめげずに理想とする会社を本気でつくりにいけると思いました。

ー企業・求職者・転職エージェントの三方を取り巻く課題を本気で解決しにいく、ということですね。そのために、エージェントセブンが目指すべき姿についてはいかがでしょうか。野村さんの視点から教えてください。

(野村)
一言でいうならば、エージェントセブンのミッションである「想像を超える出会いを創造する」、これをメンバー全員でしっかりと体現していきたいと思っています。

ーありがとうございます。もう少し具体的に教えていただくことは可能でしょうか。

(野村)
まず企業側のご支援に対しては、各社の事業を成功に導き、その先のビジョン/ミッションを社会に果たしていけるような採用支援をしたいと考えています。ただスキルマッチする方を採用して終わるのではなく、入社した企業のビジョン/ミッション実現に向けて全力を注ぎ、事業成長の先にある(各社が思う)社会課題の解決までコミットしてくださる方との出会いをつくっていきたいです。
そして事業の成長とその先にある課題解決にコミットしていくためには、会いたいひとに会えていない状況から脱却し、「想像を超える人材」の提案ができなければなりません。そのために、顕在化していない求職者を含めた”企業の成長に貢献できるプロフェッショナルな人材”のデータベースを独自に持つ必要があり、かつそれは、既存のスカウト媒体とは異なるスキームでつくっていく必要があります。企業担当者が喉から手が出るほど欲しいと思う優秀な人材と「会って話すこと」にコミットするPayCareerは、このような背景から生まれました。

企業の事業成長にコミットできる人材と「会って話せる」
日本初の面談課金型マッチングサービス『PayCareer』

ー「ただ採用して終わり」ではなくその先を見据えた提案、企業側の想像の範疇を超える提案が不可欠ということですね。対求職者についてはいかがでしょうか。

(野村)
求職者についても考え方は企業と同様で、わたしたちが介在することによっておひとりおひとりに新たな選択肢を提示していくことが使命だと思っています。つまりそれは「本人の範疇で想像しうる選択肢」だけではなくて、本人が意図しえなかったフィールド、さらに言えば、その方の才能や能力が最大限に輝けるような新たなフィールドを提供させていただくということです。そうすることでご本人の想像を超える未来を一緒につくっていきたいと考えています。

「こんな環境でこんな仕事をして、こんなキャリアを積みたい。」
こういった、求職者の方の個々のご希望をお聞かせいただくのはもちろん大歓迎です。ただわたしたちは、”求職者の希望に沿ったお仕事探し”に終始するのではなく、その方を真に必要としてくれる会社とのご縁をつくっていくことに全力を注ぎたいと思っています。

そうすることで、ご本人がわたしたちと出会う前は想像しえなかった新たな体験・経験や、新たな価値観に触れるきっかけをつくれたら非常にうれしく思いますね。

ー自分の希望を叶えてくれる会社ではなく、自分を真に必要としてくれる会社に出会うために何ができるか、ということですね。おひとりおひとりのベストマッチを実現していくために大切にしていることはなんでしょうか。

(野村)
これについては、気を付けていることが2点あります。

1点目が、「いままでの経験をそのまま活かせる仕事」に閉じない提案をするということですね。例えば、営業職から営業職に転職する。それも勿論ひとつの選択肢です。ただわたしたちは、求職者の方がやられてきたことや得意分野などを棚卸していくなかでひとつひとつのスキル・お強みなどを分解し”●●職以外でもそのスキルや強みが活かせないだろうか”、という観点での提案を大切にしています。

例えばあるSaaSプロダクトのセールス職で実績を出してきた方が経営者と多く接した経験をお持ちなのであれば、経営目線での課題発見力や、経営層と事業戦略について対等に議論できるスキルを活かせるような事業企画職のポジションをご提案したり。
ソーシャルメディアを活用したブランディングやマーケティング領域で実績をお持ちの方であればSNS上でのコンテンツ企画・発信力を活かしメディアの編集ポジションをご提案したり。あるいは、”ファンをつくることに長けている”という視点で、カスタマーマーケティング(コミュニティマーケティング)のポジションをご提案することもあり得ます。

ーSNSマーケティングに強みがあるからそのまま同じ領域にスライドするのではなく、そこで具体的にどんな強みを発揮していたから結果を残せたのかを細部の細部まで分解することで、本人も感じていなかった強みに気づいたり、仕事を探すうえでの新しい切り口のご提案をしていく、ということですね。

(野村)
その通りです。誰しも、これまでのキャリアの延長線上でしか働けない、ということは決してないんです。
ただ、新しい切り口や発見には、そこに至るまでの言語化が必要だと感じているので、わたしたちは求職者の方おひとりおひとりとじっくりと対話をさせていただき、ご経験やスキルを丁寧に棚卸するところから、はじめていきます。

企業と人の出会いは「化学反応」だと話す野村さん。自らがその出会いに介在することによって、企業が世の中を変革していくこと、また求職者が想像もしなかった未来を切り開いていくことへの一助になりたいと願い、今日も自ら、現場の最前線に立ちます。

2点目として、企業と求職者の双方の価値観まで含めてマッチングをさせることにこだわっています。全ての仕事においていえることとして、どんなベテランの方でも、職場が変わればみんな新しい環境では新入社員なわけですから、経験が不足しているところ、今後キャッチアップして補わなければいけないところが絶対に出てきます。逆にいえば、スキルセット100%のマッチングは不可能だけれども、足りないスキルを補うことは余程のことがない限りはほとんどの転職ケースにおいて可能です。
これに対して、価値観を「後からあわせにいく」という妥協をすることは非常に難しいです。企業にとっては、大きな集団のなかでつくられた価値観はカルチャーやミッションそのもので変えようがない。求職者にとっても、価値観=その方の生き方に直結していくものになるので、ここのミスマッチが起きないようにということは最後の最後まで本当に重視していますね。

これらのような働きかけが、まさにエージェントとしての介在価値であり、存在意義だと思っています。

「あのときエージェントセブンに出会っていなければ、今の仕事についている自分は想像もつかなかった」
「あのときキャリア相談をしたからこそ、当時は検討もしていなかった会社で、自分史上最高のキャリアパスを描けている」

そんな風に求職者の方に思っていただけるような事例を沢山つくっていきたいです。

もちろん転職ありきではなく、結果的に現職に残ることになったとしても、将来を考えるうえでの視野を広げることは非常に大切だと思っていますので、転職意欲の如何にかかわらず、ここは全社として大切にしていきたい考え方になります。

そしてそれは、データベース上での機械的なスキルマッチングやAI予測によるマッチングでは決して成し得ない出会いです。ここにこそ、「人」が介在する意味や醍醐味があると思っています。
こういった仕事をコンサルタントひとりひとりが丁寧に実践していくことによって、「転職エージェント」という仕事そのもののやりがいや誇りみたいなところも、改めて啓蒙していきたいと思います。

ー先ほどおっしゃられた、転職支援業界に対する課題解決にも直結していく内容ですね。
エージェントセブンにおいては、コンサルタント個々人の働き方については、どう捉えていらっしゃいますか。

(野村)
最初に会社をつくるときに、時間や場所に捉われずに個人個人がパフォーマンスを最大限に発揮できる環境を提供しようというのは決めていました。働きやすい会社というのは、一見弊社だけの内向きな内容にも見えますが、実はここにも、転職支援業界に対しての(働き方の)啓蒙をしていきたい意図があります。
エージェント自身が目の前の目標やクロージングに追われて昼夜問わず仕事をし、疲弊している状態では、事業と組織を成功に導きたい本気の企業や、自身のキャリアに問いを立てより良い未来を描こうとしている本気の求職者に向き合うことはできません。
それにはエージェント自身が、人材紹介という仕事そのものに強いやりがいと誇りをもって取り組んでいる状態が必要不可欠だと思っています。

エージェントセブンは、日本中で2万社近くある人材紹介会社のなかでどの会社よりも転職エージェントの仕事を愛し、その未来を信じ、ひとつひとつの仕事に本気で向き合う存在でいたいと思っています。
まだまだ小さな会社ですが、人材業界そのものを盛り上げていくという大きなミッションも含め、三方の課題解決にこれからも全力で取り組んでいきます。

同じ志を持つ仲間と、人材業界そのものを盛り上げていきたい。
そんな思いで、目の前の仕事に真剣に取り組んでいきます!

【編集後記】
これまで紹介事業に限らず、複数の事業立ち上げや組織づくりに携わるなかで様々な苦労や葛藤を経験された野村。その原体験があってこその企業・求職者にかける思いや、これまで人材紹介一筋で歩んできた理由が、インタビューを通じてよりクリアになった気がしました。
変化の激しい今日において、ぶれない信念を持ってIT業界や人材業界を取り巻くステークホルダーを全方位で支援していくことは決して簡単なことではありませんが”想像を超える出会い”づくりのために一人一人ができることからこつこつと取り組んでいけたらと改めて感じる機会となりました!

なお、この記事を読んでエージェントセブンに興味をお持ちいただけた方は、ぜひ弊社のホームページものぞいてみてくださいね。

▼エージェントセブンのホームページ

▼エージェントセブンの採用ページ








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