怒る事が快感になったら危険信号と思え

 はい!やってまいりました。孝太の雑録。

 今日は「怒る」をテーマにお話しします。このテーマ、多くの所で扱っている事が多く、他所とかぶる部分もあるかと思いますが、そこはご容赦ください。

1 「叱る」と「怒る」の違い

 月並みな出だしですいません。この話、よく出ると思うんですが違いは何でしょうね?
 僕は、「叱る」は注意する事、「怒る」は感情をぶつける行為と考えています。管理職研修において「正しい叱り方」というテーマは、よくあるのですが「正しい怒り方」というテーマは聞いた事がないですしね。

2 怒る事の意味

 怒る理由とは何があるでしょうか?
 「注文していた物と届いていた物が違っていた」「期日が遅れた」「侮辱された」「約束を破られた」等等、いくらでも浮かんできますよね。
 このうち、相手に直して欲しいと思って注意する行為なら「叱る」にあたると思います。それはまだ相手を信用してる若くは付き合いを続けるという意思が、垣間見れますからね。
 しかし、これが「俺の事をナメやがって」とか「生意気な口をきけないようにしてやる」という意味合いから行動を起こしたら、どうなりますか?間違いなく相手との関係は悪化・・・最悪絶交になりますよね。「怒る」という行為は相手を否定するという前提から入っているため、悪い結果になりがちです。
 仕事で考えると「叱る」事で相手が気づけば生産性は向上しますが、「怒る」事で相手を全否定し、協力を得られなくなれば生産性は下がっていきます。そうなれば利益も得られないし、雰囲気も悪くなり、ひいては業績も悪化の一途を辿ることになります。

3 怒ることの危険性

 では本題に入ります。何のために怒るのか?最初は相手の間違った行為をただす事が目的でしょう。しかし、これが高じてくるといつの間にか自分の思うがままにする、又は支配する事に目的が変わってしまい、本来の目的など消え去ってしまう事が多々あります。 
 
 その最たる例がパワハラです。よく怒る事は気持ち良い、スカッとすると言う話を耳にしますが、これは危険極まりない行為です。なぜなら怒ってる本人は、その間相手に対する優越感、勝っているという気分、更にはこの事で今後は意のままに操れるという快感に浸っており、極端に言えばドーパミンが放出されて、気分が高揚しているわけですからね。こうなるとパワハラ自体が楽しくなってしまい、制御が効かなくなります。しかもその事に当事者は全く気づいていないという悪循環に陥ります。そして相手が自殺したり、訴えを起こしてしまい、怒る側が加害者に変わってしまうのです。

4 どうすれば良いのか

 では、それらを防ぐにはどうすれば良いのか?それは怒る目的を自覚し、場面を間違えないこと。
 例えば明らかに自分を侮辱しているのであれば、怒る必要はあると思います。しかし、仕事や日常生活で相手の間違いを正すのであれば、怒るという行為が正しいとは言えません。難しい判断ですが、それが出来るか出来ないかで今後の自分の生き方が変わってくると言えるでしょう。

 近年、管理職を対象にアンガーマネジメント研修が行われています。これは怒りを上手にコントロールして適切に対処するためのスキルの事で、1970年代にアメリカで提唱され普及した心理トレーニングで教育や企業研修の場でも幅広く行われています。

参考までに。

アンガーマネジメントとは

5 おわりに

 というわけで、今回は「怒る」をテーマにお話しました。僕自身もここで挙げた通り行動できているかと言われたら、出来ていないと答えます。感情のコントロールって難しいですよね。日々の生活の中で「何故、その行動に移るか」を意識し、理解する必要がこれまで以上に求められる世の中になってきていると思います。

 今日はこれで終わります。最後までお読み頂きありがとうございました。

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