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ざんざんザンビア日和。

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ザンビアで出会ったこと、考えたものごと。国際協力やザンビアでの裏話まで綴ります。(2016年のザンビア滞在記録です。2023年8月有料マガジン『コンテクスト』に統合しました。
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2016年7月の記事一覧

アフリカ的スモールビジネス、ごちゃごちゃいう前にやってみたら?

アフリカ的スモールビジネス、ごちゃごちゃいう前にやってみたら?

ごちゃごちゃいう前にやってみたら。

というようなことを最近よく思う。準備ができていないとか、あれがだめだ、これが足りない、とか。そういうことをすっ飛ばしてとりあえず始めちゃった方が実績になるし、不足するものや技術・問題点などにもすぐ気付くんだよなぁといったこと。

もちろん自戒を込めてなのだけれど。



アフリカで(もちろんアフリカだけじゃないけれど)よく見られるストリートベンダー。道端にお

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同じ景色を見ている全く違った人生について

同じ景色を見ている全く違った人生について

同じ時間と同じ場所で、同じ風景を目にしていたとしても、心に刻まれる記憶の感触や色や形はまるで違うのだなと実感することがある。

それは感性の違いや興味関心の違い、ひいては生きる姿勢や生き方の違いにつながっていく。それらが、あるひとつの風景を見たときにまったく別のフィルターを作り、別のリアクションを引き起こし、別の記憶を形作っていく。

だから世界は不思議だなあと常々思う。

たぶん、どんなに愛し合

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アフリカ的なコミュニケーションと距離の近さにくたびれるのがアフリカの魅力、か?

アフリカ的なコミュニケーションと距離の近さにくたびれるのがアフリカの魅力、か?

以前、ルサカでの滞在先のサービスアパートメントの目と鼻の先にあるスポーツバーみたいな場所でお昼を食べていたら、店員さんがやってきて「あちらのお客様がランチのお代をお支払いくださるとおっしゃっています」と言ったことがあった。カウンター席にいるザンビア人らしき中年(たぶん)男性客からのお申し出だった。そのときわたしは、丁重にお断りしたのだが。

そしてしばらくしてカプチーノをいただいていたら、また今度

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国際協力の世界とテロのリスクの高まりのつながり

国際協力の世界とテロのリスクの高まりのつながり

ちょうど今年三度目のザンビアに来て二週間あまり経った日のバングラデシュでのテロ事件のニュースは非常に衝撃的だった。言葉にならないほどショッキングなことだと思う。

もちろん、その前後でもイスタンブールやバグダットで多数の罪なき民間人が殺害されたテロが起きているのだが、このバングラデシュはダッカでの事件は、同じ国際協力業界で仕事をしている者として書いておきたい。



日本はテロリストの

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すべてを吹き飛ばすアフリカ的「笑い」の破壊力

すべてを吹き飛ばすアフリカ的「笑い」の破壊力

もちろん、アフリカのひとだってみんながみんな底抜けに明るくて大きな笑い声が絶えないひとであるということではないけれども、実際にはかなりそんなひとが多いのだろうなとは思う。これはもちろん、ザンビアに限ったことではない。

国や地域によってだいぶ違う雰囲気はあるけれど、「笑い」を常に求めているという点ではアフリカ各国で共通する部分が多い。



まず会話の中で、調子はどうだいから始まり、家族はどうだ

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あるベリーダンサーとの出会い、その情熱。

あるベリーダンサーとの出会い、その情熱。

2016年6月の終わりに、彼女はザンビアを去った。

その日は、これからしばらくお互いに会うことも出来なくなるし、これまで築き上げてきたものがひとつの区切りを迎えるという、とても重大な日になることに間違いはなかった。

でも、人生の中で重大なことって、わりと淡々と進んでいくものなのだなって最近よく思う。

ごく普通の一日みたいに、でもどこか夢みたいに儚くて、これが明日には消えてしまうささやかな日常

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