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最近読んだ本3冊

書こう、書こうと思ってサボっているので書きます。

今回は3冊です。

仕事の思想

きっかけは忘れましたが、「働く」ということに対しての答えを求めて読みました。

仕事の報酬は何か?と考えると「そりゃお金でしょ」と思うかもしれないが、報酬がお金と思うのは最初だけであって、仕事をしていく内に変わっていくということを知った。

最終的に「仕事の報酬は仕事である」になる。仕事をしているともちろんお金も貰えるが、最初は不慣れだった仕事ができるようになる。つまり仕事の報酬が能力になる。能力を得ることによって次の段階、ある能力がないとできない仕事になる。これが「仕事の報酬は仕事」である。

やりたいことができたとしても、それをどうやってやるのか分からない。やれたとしても食べていけるのか(売る力)。仕事をすることでこういった能力が身についていく。

ここからは持論だが、今の世の中は資本主義社会なのでお金で人を雇い自分のやりたいことをする。資本を得るためにも仕事をする必要がある。さらには、資本を得ながら自分としてもやれることのできる領域を広げていく。そして貯めた資本と自分の能力でやりたいことをやっていく。本来はこういう流れが成り立つのでは?と思ったが、今の社会はそうではない。なぜだろうか。


ジャン=ジャック・ルソー

ルソーというと、倫理の授業の最初の方に出てくる人物というイメージがあります。ルソーの他にもロック、ホッブズ辺りと一緒にされがちな印象です。

この本を読んでほんの少しだけよく分からないけれど名前は聞いたことあるの状態から脱したのかなと思ってます。

この本を読んで知ったことは、

子どもを捨てていた。色々なことを考えたけれどもそれら全ては生きるためだった。

の2つです。

前者は時代背景的にもありがちという印象で、日本人からすると「え、そうなの?」と思う所です。有名な科学者であったりしても今から考えると信じられないことを思っていたりする例は知っています。1冊の本で知った内容なので本当かどうかは分かりませんが。

後者の方は生きるために書いていたというのが興味深かったです。個人的なイメージでは思想家の多くは知的好奇心が発端なことが多く、ルソーのようなタイプは珍しいと感じました。生きるためというのは、懸賞に応募していたということです。こういうテーマで内容を募集するので投稿してくださいと。論稿という点では今の文芸誌が近しいものがあると感じました。

また、最初は自分を出していくためにこういった懸賞に応募して、自分を広めていったのですが、どんどん孤独に自らなっていくのもすごい人生だなと。


スタジオジブリ物語

宮﨑駿最新作の『君たちはどう生きるか』が公開され1ヶ月が経ちます。私は見に行きましたが、よくよくジブリってよくわからないな?って思って読みました。きっかけは新聞の書評です。
(図書館で予約して借りましたが、表紙のやわらかな雰囲気と相反して500ページ超の本ですごいボリュームだな〜と感じたのが第1印象です。)

本書の最初の方でジブリの由来に関して書かれていました。英語表記はGHIBLIでサハラ砂漠に吹く熱風の意味があり、第2次世界大戦中のイタリア軍の軍用機にもこの名前が使われていたそうです。イタリア語ではギブリと読むそうで、宮﨑駿が読み間違えていてジブリとなったそうです。

黎明期は自転車操業ばりでお金がないから絶え間なく作品を続けていたそうで、長く愛され続ける作品をそんな状態で作っていたとは思えませんでした。

アニメーターは正社員は当たり前ではなく、1枚いくらという中で描いていたり、プロジェクト毎にチームを解散していたりなど作品ごとに人を集めていたそうです。はたまた、ジブリとして作品を作り続けるために社員制度を導入し、業界にとって衝撃だったようです。

一番驚いたのは全てオリジナル作品というイメージがありましたが、原作のある作品が多いことでした。題材を色々探して話し合うシーンが多く描かれていたように感じました。オリジナル作品も当時は没になったものも後になってから映画化することが多かった印象もあります。

作品に作る意味と新しい映像技術を開発する意味を求める。作品の意味としては時代背景的な所が強いように感じた。作る意味は表面的なメッセージではなく、自分で考えろというものが多く、この本で裏事情(真のメッセージ)を知った。

株式会社としては株を外部に持たせるのではなく、内部で持つことで利益のために働き続ける会社ではなく自由に作り続けることをする会社にした。作品を作るためにお金も必要だが、こういう判断こそが大事に感じた。

この本を読んでからYouTubeでドキュメンタリー映像を見たりすると、書かれているよりも緊迫感のある現場だと感じた。


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