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心の奥底で出会った、"理不尽への怒り"。

前回の記事「”安心で心地いいこと”を信じればいい」を書き終えようとしていたとき、私の電話が鳴りました。

イギリス行きのフライトを予約していた日本の航空会社からで、
予約していた往路の欠航決定と、別便への振り替えに関する連絡でした。

もともと予約していた夜中の便から、数時間後の朝出発の便への変更。
飛行時間は11時間半から15時間へ。

この時点で、嫌だなとは感じていました。
夜中発の便で娘を寝かせていく作戦はこれで通用しない、
むしろ一日の始まりからの15時間フライト…。

でも昨今の情勢を踏まえて便を間引いているそうで、なにより欠航が決定しているのなら頷くほかない。

「はい、分かりました」と話を聞いていると…
オペレーターのお姉さんが言うのです。

「お席なのですが、今の段階では未確定なのです。」

これにはさすがに”えぇ!”となり動揺しました。
でも話を聞く限り、後日ウェブ上で席が確保できるような感じだったので、「それならいいか」と電話を切りました。



それから数日間、1日数回オンラインで席を確認するもいずれも未確定。

飛行機の席には全て×マークがついていて、「全て指定済み」という表示がでている。

じわじわと、私の心を不安がおおい始めました。



最初は、
「きっとこれもさらに素晴らしいことが起こるための展開なんだ」
とか、
「執着せずに手放せるかどうか、練習する絶好の機会だ」
という視点を大切にしようという気もちで、
引き寄せやスピリチュアルの動画を見てワークに取り組んでみたりしました。



でも、不安は一瞬なくなったとしても、すぐにまた戻ってくる。

それを何度か繰り返しているうち、ふとこう思ったんです。
「私は”不安になること”を、
不安になる自分を否定しているんじゃないか?」って。



「どうしたって不安なら、不安にならせてあげればいいじゃん。」
「無理に止めさせようとしなくていいじゃん。」

「ただ寄り添ってあげればいいじゃん。」

そう思い、私は今の私がしたいようにさせてあげることにしました。



私がしたかったこと。
それはもう一度航空会社に問い合わせて、いつになったら席を確保できるのか聞くこと。

電話すると、今度は男性のオペレーターが担当してくださいました。

子連れであること、
親子3人で横並び希望であること、
オンラインではいつまでたっても席を確保できないことなどを伝えると、衝撃の事実が分かりました。

曰く、オンラインで席を指定できないのは当たり前で、
今その便は空きがなく、キャンセルが出ない限り「全て指定済み」から変わらないということなのです。

その方は続けて言いました。

「恐れ入りますが、搭乗24時間前から始まるウェブチェックインでお席を確保して頂くか、
それでも確保できない場合空港で直接お話ください」

決して突き放す言い方ではなく、とても誠意あふれる対応でしたが、私のモヤモヤが一気に立ち上りました。

子連れで初めてのフライトだというのに、
15時間もの長丁場だというのに、
直前まで自分たちがどこに座るか分からないなんて、
そんなことある!?


「納得できかねます」とお伝えし、1時間以上各部署に確認を頂いたあとの折り返し電話でつげられたのは、やはり同じ内容。

モヤモヤに加えてイライラも立ち上りましたが、それでも一度は「分かりました」と電話を切り、所用をすませるため外出しました。



だけどやっぱり、外出先でも心はずっとここにあらず。
モヤモヤ、イライラ、ネガティブな思考が頭の中をぐるぐる。


あまりにもぐるぐる思考が止まらなくてしんどくなってきたので、帰宅後さっそく思考と感情の書き出しをしました。

なんでこんなにもイヤな気分になっているんだろう、
なにが私を不快にさせているんだろう。

あますことなく書き出してみて気づいたことは3つありました。


ひとつめ。
私は”何かが不確定である状態”がとても苦手で好まないから、不快感を感じている。

ふたつめ。
主人の席が希望通りでなかった場合、主人がイライラしたり怒ったりするのではないかと恐れを感じている。

みっつめ。
私たちに落ち度はなく、先方の都合で変更になったにも関わらず私たちが席を確保できるかどうかでヤキモキするのは理不尽だ、という怒り。



特にふたつめとみっつめに対して大きな恐れと怒りを感じていることが分かりました。

「15時間の長時間フライトで」とか、「3歳の子供がいて」ということを懸念していたのかと思いきやそれは表面的な問題にすぎなかったこと、
心のどこかで”そこは何とかなる”という自信があることにも気づきました。



ここまで分かったら、その恐れと恐怖をどう解釈していくか、です。

まず主人のイライラや怒りへの恐れについては、ふたつの見方ができます。

ひとつめに、まだその現実は起こっていないのだから、今恐れる必要はないのだということ。

そしてふたつめに、アドラー心理学の「課題の分離」。

主人がイライラしたり怒ったりしたとしても、それは主人の課題であり私の課題ではないのだから、切り離して考えて良い、ということ。
主人の課題には介入しようがないので、切り離してオッケーだし、切り離すほかない。

私と主人の(想像の怒りの)間に、ジョキジョキはさみを入れます。

これで恐れについては大分すっきり整理がつきました。


つぎに理不尽さへの怒りについて。

これはインナーチャイルドを見ていて思い当たることがありました。
私が享受してしかるべき何かを、奪われたように感じた理不尽さ
これは、私の下に妹が産まれてから、嫌というほど感じたのを覚えています。
妹のミスを私のせいかのように言われたこともありました。

思春期に入ると身近にすこし横柄な友達がいたりして、
本来私がいられるはずの場所をとられたり、
一人ぼっちになってしまうような経験もしました。

きっと私はずっと怒っていたのです。

その時に私から奪った相手に対して。

そしてその時、
相手に奪われるがままになっていた自分自身に対して。



私はこう思いました。

「今回、私は勝手に別のフライトに移動させられ、本来持っていられるはずだった、支払い済みの座席を奪われた。」

「私はきちんとリクエストしていいはずだ。」

「”不快なことには不快だと、納得できないことは納得できないと言う”、その経験をしてみよう。」


ちなみに英語で"claim"は「(権利などを)主張する」という意味で、日本でいうクレームではありません。
(当然の豆知識)


そうしてもう一度、航空会社へダイヤルしました。

最後に出てくれた女性も、とても丁寧な応対が印象的な方でした。

私は感情的にではなく、でも強いきもちをもって、
どうして事前に席が分かっていることが私たちにとって必要なのか、
なにに納得できないと感じているのかを伝えました。

一通り聞いてくださったあと、女性も一度確認をしてから折り返してくれることになりました。


折り返し電話で聞かされた結果は、残念ながら同じ回答でした。

でも、
今「全て指定済み」となっているカラクリの裏に、
ツアー会社などが確保している団体客用の席があること。

これは今開示することはできないし、
私たちが指定することもできないが、
24時間前のウェブチェックインでは公のものとなるので、席は間違いなく空きがあるということ。

小さな娘と両親どちらかは必ず横並びで手配すること。

空港へは伝え済みで、チェックインカウンターで希望の席を言えば通る可能性があること。

などを誠実に説明してくださいました。


私はもう「納得できない」とは言わず、
お礼を言い、電話を切りました。

「きちんとNOと伝える体験」、
「遠慮せず要望を伝える体験」ができたので、
私の心をおおいつくしていた怒りは鎮まっていました。



ここまできたらもう、私にコントロールできることはありません。
搭乗の24時間前まで待つだけです。

このタイミングで、宇宙を信頼して委ねます。

どんな展開だろうと、
絶対に素晴らしいできごとへの布石だから。
一番うまくいく方へ進んでいるから。

そう信じてポーイ!と宇宙へ投げます。



モヤモヤが止まらない時。
不安や恐れが暴走し続けている時。
その感情自体や、それを感じている自分をジャッジする必要はない。

ただ丁寧によりそって、望みを深堀りしてあげる。
本当に望んでいることを体験させてあげたら、
あとは宇宙におまかせ!


ということが言いたいがための3400文字となりました笑


最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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