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Lessons no.39「教育と社会③」

こんにちは、「だんすまん」です。

既にある原稿から、note用に編集した書籍の一部を載せます。
タイトルに番号を振って、小見出し毎に載せています。
予定投稿数を数えてはいませんが、おそらく
100回くらい切り分けて投稿することになりそうです。

表題について、前回②は80年前から抱えている
教育の弱点のリストをそのまま確認しました、
今回③は教育が抱えるジレンマを見つめる内容です。

「あなたが社会に届く」少し長いツアーへようこそ

教育にあるジレンマを見つめる

no.37「教育と社会①」でガイドした「不安な個人立ちすくむ国家」や
「日本3.0」も、未来の教育についての提案が書き込まれています。

しかし、「悪魔を出し抜け!」にある長いリストは、学校教育そのものに
目的が無いことを指摘しつつ、社会にある法則・事象に潜む本質を見出すことを育むことに着眼を置き、教師にはカリキュラムの番人に留まらない役割を果たすことを諭しています。

ここでは、ナポレオン・ヒルが提唱する成功哲学を学ぶことをお奨めすることが目的ではなく、公教育に携わっている従事者がそこに従事している限り逃れられないジレンマである「効能と限界」を解き明かすことにあります。再掲しますが、

・「効能」とは、与える側が受け手側に提供する
「作用」または「影響」のこと。
・「限界」とは、効能を信じている限り
「永遠に着手・解決できない領域」のことです。

ここまで長く引用を中心に見つめてきましたが、教育の場合は与える側にいる教師から受け手側にいる生徒や子どもに提供する作用や影響が、支配に近い関係性のもと、より強くはたらきます。

当然、教育は人間らしい生活を送る上で欠かせない営みであり,家庭単独で行うことも難しく、学校教育の場は人間形成・人間関係力形成に大きく貢献していることは充分承知しています。

だからこそ、教育が持つ限界「永遠に着手・解決できない領域」を見つめることで、「あなたを社会に届ける」プロセスに何が必要なのかを見出そうとしています。

私は、モデル無き社会と壊滅的な生産性のもと、一人ひとりに備わっている
自己実現がごみとして扱われ、犠牲者が誕生し量産されていることを何とかできないかと、社会や従事している組織が抱える課題または構造を見つめてきました。

社会または組織と領域が一見違うと思われる公教育は、社会にデビューするまでの長い準備期間に通過するものですが、社会や組織と同じように子どもたちが持つ自己実現がごみとして扱われ犠牲者が誕生し量産されていることに変わりありません。何故か。

「カリキュラム」以外のことができない。

これが、教育というシステムが持つ「限界」です。

「教科」以上のことを共に解き明かす教師はいない

当たり前のようなことを言っているかもしれませんが、もっと悪いことに、
その「カリキュラム」には明確な目標や計画がなく、子供たちはただ単位を取るために学校に行かされ、記憶の仕方を覚えさせられるだけで、人生の目標を見つけることができないという「事実」があります。

教科を教えることのみに熱心な教師は、その事実に加担する協力者であり、
知らず知らずにカリキュラムの目的化に励んでいます。

公教育におけるカリキュラムの目的化は、「不安な個人立ちすくむ国家」や「日本3.0」にあるような課題意識から発せられる提案を、

それがいかに有効であっても無視し、その提案を無力化します。

既に、モデル無き社会の下で壊滅的なマネジメントによって誕生し、量産されている犠牲者は、公教育が抱えるカリキュラムの目的化によって、人生の目標を樹立できないという意味で無力化されたことから、挑戦や成長の機会を掴めず、長期にわたって失われた機会の挽回ができなくなっています。

私自身を振り返ると、主に過去問題を含め「問題を解きまくる」ことによって知識の不足を補充し、テストに回答する力をつけました。教師から教わった事実はありますが、大半は自力で肉付けをした結果であり、それは私だけではありません。

公教育に携わっている方にとって非常に一面的な書き方かもしれませんが、
この体感からこのように見立てています。

あなたに備わる価値と人生の目標を
共に解き明かす「教師」はいません。

理由は、「一人ひとりに備わる価値と人生の目標を共に解き明かすカリキュラム」が無いからです。教育はカリキュラム以外のことが出来ないという限界を持つことから、教育課程を経て社会に出た後、自力で人生の目標を探すことになります。

人生は長く、短期・中期の目標も変わることから、それで良いのかもしれませんが、社会または組織では人ひとりに備わる自己実現は「ごみ」として扱われるので、非常に厄介です。

教育の弱点の打破、その方向性と創造

この限界の打破には、no.33「逃れられない『変わらない』という仕組み」でガイドした2つの方向性があります。

①効能の範囲を限界領域に届くように拡げる。
②今のままでは永遠に着手・解決できない領域をケアできる仕組みを外側から編み出すこと。

ひとつ目の効能の範囲を拡げることについては、教育に携わる方が時代に合った人づくりができるようにカリキュラムを見直すことで、十分ではないにせよ準備することは可能だと思われます。

ふたつ目の外側から編み出す仕組みについては、教育だけを変えようとする時、人生の目標をともに見つけるコトで充分かもしれませんが、社会に量産されている犠牲者をケアしようとすると、教育のケアだけでは仕組みの範囲が狭いことになります。

教育も社会も手に掛ける体系を
編み出すことが求められます。

次回から、多くのシステムや教育にある「限界」を克服するアイデアとしてabout Youが設計と建築に挑む「あなたを社会に届ける」プロセスの創造に移ります。

やっと、「半分」まで来ました。

ここまで、既に書き上げたものを小分けにして投稿していますが
やっと、半分まで辿り着きました。
100回くらい投稿するのではないかと思っていましたが、
トータル「80回」くらいの投稿で済みそうです。

トップの写真も今までは課題意識としての内容でしたので
経済産業省上梓の「不安な個人立ちすくむ国家」を使っていましたが
次回からは別のものに切り替えようと思います。

次回からは、「創造」のパートに移ります。

何を創造するか。

「あなたを社会に届けるプロセス」と
そのプロセスの実現化を試みる「変化を担うメディア」です。

筆者から補足

ここまで、ご覧いただきありがとうございます。
次は、no.40「創造/あなたが社会に届くプロセス」
という小見出しを掲載します。

全文について

no.07から毎回貼り付けることにしました。
目次を見て興味あるところからご覧ください。
よろしくお願いいたします。


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