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わかものソーシャルワーカーのノートブック

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10代・20代の若者とかかわるソーシャルワーカーが、実務的で理論的で情緒的で場当たり的な社会を書き留めます。
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#虐待

死にたいとつぶやいて生きる。

死にたいとつぶやいて生きる。

座間の事件を受けて、政府はツイッターの規制も視野に対策を始めるとのこと。今はまだ無罪推定の働く被疑者段階で、事件に絡めて議論するのは難しいけれど、ツイッターで死にたいとつぶやく若者のことについて、考えをまとめておこうと思う。

ツイッターに溢れる声前提として、僕は死にたいとつぶやく若者と日常的に接している。そう言って自分を傷つける子も、実際にいのちを落とす子も、中にはいる。若者との接点

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つながることしかできない。

つながることしかできない。

午前1時。早くも本日1通目のメールが届く。送り主は今年で20歳になるユイ(仮名)だ。

「マジヤバイでんきとまる」

ユイは精神的に不安定な母親の下で育った。父親が誰なのかは母親も知らない。母親の入院や失踪のたびに児童相談所に保護され、母親が戻ってくれば自分も家に帰る。しかし帰ったところでごはんが出てくるわけでもない。覚えているのはいつも見知らぬ男が出入りしていたことくらいだ。

そんな生活の末、

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