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日記

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2023年5月の記事一覧

5/29

紫陽花の咲きかけの、平面の淵のところだけ花開いているのを見るといつも

マリオカートDSの、ロボットのカートを思い出す。

風呂に入りながら、永井均の『〈子ども〉のための哲学』をパラパラ読んでいると、本がブワブワになる。
永井均が、ものごころがついた時の話をしている。小学校2年生まではぼんやりと生きていて、世の中が自分に何を求めているのかわからなかった。それが3年生になって、大人が自分に要求してい

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5/28

家を出るとき、エレベーターの鏡のところに蜘蛛がぶら下がっていて、「そこ、蜘蛛だ」と言うと彼女が
「ほんとだ。蜘蛛好きなんだよね」と言いながら蜘蛛の尻上、見えない糸のところを掴んで、ヨーヨーみたいに地面に向かって投げつけると、蜘蛛は新しい糸を吐いて対抗した。それを何度かバウンドさせていた。
「これ日記に書いていい?」と聞くと「いいよ別に」と言われた。

今日は最後の晴れで、府中のカフェでケーキのショ

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5/27

27日か、と思う。
朝にバスで三鷹に行って、昼ごはんを食べようとGoogleで調べて向かうと、この後観に行く予定だった芝居をやる会場と同じビルの3階にあった。それで時間がシビアだったのが気にならなくなった。

芝居は主観についての話で、自作自演の一人芝居で、僕も一人芝居をやるつもりで、主観の話も当然することになるので、参考になった。
小説と一人芝居は本当に似ているので、逆に違いを探すのが大変で面白

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5/26

何もいいことが起きず、地震が起こる。
まだ明るい。
彼女に会いに日本橋へ行く。
電車のダイヤが地震で乱れていて、間隔調整のため、スピードを下げて運行している。
いつもは通り過ぎるだけの踏切の音と赤が、しつこく粘る。

茅場町まで、大きな道路を何本か越えて歩く。彼女と合流して、定食屋まで向かう。
茅場町は、老舗か、捻りを加えた焼き鳥屋が多く、金曜の夜だからどこも満員だった。
定食屋は閉まっていて、近

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5/25

月島駅のエレベーターに乗ろうとすると、制服を着て赤いランドセルを背負った小学生が、ボタンを押したまま、先に乗らせてくれた。
降りるときは逆にボタンを押して、小学生を先に行かせると、振り向いて、お礼をされた。

月島のモンジャストリートには、新しく作られたもんじゃ焼き屋、その上にそれぞれタワマンが建っている。近いところからの遠景。
もんじゃはしょっぱく、チャンジャは辛く、バイスサワーは酸っぱい。

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5/24

なんであれ、一生かかっても解くことができない謎かけが、この世にいくつか存在するということは、息が休まるような一つの事実であると思う。
僕は退屈が何よりも怖く、だけど、暇であることは好きなので、そういう謎かけが多く用意されているということは、とても喜ばしい。

僕にとって、長編小説を読むことは、そういう、一生かかっても解くことができない、パズルのような慰みものである。

川上未映子の最新長編『黄色い

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5/23

雨が降っていて、早く起きる必要がある。

遠くの方で、聞こえない声で話している。
それについていくだけの実習で、
昨日聞いたことと全く同じことを話されて、
それで13:00まで待機ということになった。

待つ間、再来月の定期券を購入するために学事課にいく。
「何線を使いますか?」と言われ、「京急線と山手線と、あと、田園都市線ですね」と答えると、書類を3枚渡される。「全部同じものですけど、3枚書いて

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5/22

待機時間に、昼寝をしたくなった場合、図書館の端の方に、とりあえず置いておくことに価値があるような本だけが並んでいて人が全然来ないところがあって、その奥に、椅子が並べられているので、その上に寝転ぶ。

アラームを1回で止めれば、アラームをかけてもいい感じになっているので、12:30に鳴ってすぐ起きて止める。

起きてすぐ大学の構内を歩くと、食堂に長蛇の列ができていた。
1年から6年まで全学年登校して

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5/21

自炊をして、それを彼女と一緒に食べて、本を読んでいたら17:00になって、17:00になったら散歩するって言って彼女は寝たので、起こして、寝起きが良くて、散歩に行くことができた。

ほぼ無風でも大丈夫なくらいの、気温で、自炊して本読んで散歩してるだけなの老人すぎる。

寺に猫が3匹放し飼いされているので、よく見に行く。
今日は奥の墓の辺りにいて、3匹がそれぞれ、墓の間からチラチラと見える。似ている

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5/20

蒲田にチェリーという喫茶店があって、1960年からやっている。
石打の床に、年季の入ったソファ席が20席ほどあって、60年代のジャズが流れている。店内の壁は赤い。ロートレックの絵画がかけられている。時代がかったランプシェードには厚い埃の層がある。
蒲田に住み始めて間も無くの頃、大学の友達と見つけて、それからは蒲田で飲む度に締めとして使っていた。その時は23:00まで営業していて、ドリンク一杯がつい

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5/19

雨は、これが続いたらどうなってしまうのだろう、というくらいに強まるとすぐに小雨に戻り、傘をささないと苛々するギリギリのラインに安定し、そして決して止むことがなかった。
風の温度にムラがあって、5時間待機するだけの時間があり、その間ちょうど良い気温のところを探す。ラウンジにはなぜか冷房がついていて、余計だった。

ムラというと、regaloというイタリア料理の店がやっているYoutubeのチャンネル

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5/18

ならおかひろきに久しぶりに会う。
まずは僕のZARAで買った服をバカにされるところから始まる。
冷静に考えて、僕がZARAを好んで着ているのはおかしなことなので、甘んじて受けるしかないと思う。

新宿の「ボルガ」に行って、もつ焼きとおしんこ、冷奴を頼み、黒生ビールとラガーの大瓶を飲む。ここはタバコが吸える。僕もならおかも、JTのしょうもないアンケートに答えて、タバコを無料で一箱もらっていて、今日は

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5/17

暑い日の日記は物悲しいということに気づいた。夏が思いやられる。

夜に小竹向原で芝居をみることになっていて、埼京線が混むのが嫌なので早めに出て散歩することにする。

着いたのが16:00で、小竹向原駅の出口は階段を登っている途中、青空しか見えない。出てみるととても散歩できるような日差しではなかったので、駅すぐ近くのカフェに入る。そこで散歩できるようになるまで待つ。

18:00まで本を読んで、19

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5/16

匂やかに晴れた。
実習を終えて、書類を提出しようと思ったが、ボールペンを失くして、何度目か分からないが、大学の丸善で買った。
丸善の店員さんが「安孫子くんの日記、毎回、あいだ時間に読んでるよ」と言ってくれ、アイスをくれた。「日記のお礼ということで」
僕の日記を毎日、か、定期的に、読んでいると言ってくれた人は、これまでにも何人かいて、さらに言えば両親もこれを読んでいる。
なぜ、あなたたちは読むのか。

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