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媒(おんななにがし)

上演記録 蒸気展望vol.3 『媒(おんななにがし)』 新宿眼科画廊スペースO 2019年8月16日ー8月21日 登場人物 波 凪

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    • 3/20

      雨予報ではあったが、朝起きると部屋が明るくて、外を見ると晴れていた。 鬼の居ぬ間に、と思って、洗濯を回した。彼女が起きてくるまで本を読んだ。昼になっても起きないので、昼ごはんを作ることにする。にんじんと玉ねぎ、ひき肉を炒めて、赤ワインとトマト缶で煮込み、ミートソースにする。昨日カルディで買ってきたニョッキをたっぷりのお湯で煮る。ぽこぽこ浮いてきたら、ザルにあげて、ミートソースと和え、チーズを削ってかける。彼女は昼食作りのガタガタを半ば起きながら聞いていて、出来上がりのときに僕

      • 3/19

        よく晴れていたが昨日に引き続いて北風が吹いていた。太陽との位置関係で言えばもう春なのだと思うが、風があるのでやたらと寒いのだろうか。去年の今頃の日記を見返すと、花見をしている。今日、羽田の方を歩いて行く途中に河津桜が一本だけ立っていて、8分咲きだった。昨日のうち自分の家に戻ってきている。特に用事もなく家にいるのは久しぶりで、羽田の方にいくのも久しぶりだった。環八沿いの道路を眺めていると、この1年のうちに建ったマンションがいくつか完成していて、少し見慣れない景色になっていた。業

        • 3/18

          深夜から強風が吹いていた。 北風ということだった。彼女の家に上着を持ってきていなかった。たまらずユニクロでダウンを買う。僕の持ち物でいちばん暖かい服になった。 下北沢まで耐えがたい移動をして芝居を観に行く。天野天街が演出している『田園に死す』だった。満席でスズナリの前の道路で整理券待ちの人だかりができていた。120番で、寒い中ずっと立って待っている。小劇場を観る環境が過酷で、ないがしろな扱いを受けると、生き甲斐を感じる。根本がマッチョな文化だと思う。たまの知久寿焼が招待客とし

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        • 日記
          115本
        • 脚本
          1本

        記事

          3/17

          池袋の新文芸座で、11:00から17:00まで『ハッピーアワー』をみる。5時間17分の本編に15分と30分の休憩がついている。彼女も観に行く予定だったが、具合が悪く、1人で行くことになった。ソープ街とストリップ小屋の近くを抜けて劇場があるマルハンの前に着く。近くに一蘭があって、席が空いていた。そのとき10:45だったので、行けると思って入った。5分以内に出てきて、5分で食べた。 2時間の第1部が終わり、みんな外に出て、おにぎりを食べている。外はこれ以上ない陽気の日曜日で、僕ら

          3/16

          とても暖かい。トレーナー1枚で出てみる。 彼女の具合が悪いので、駅前のオリジン弁当を買っていく。薬局でルイボスティーも買う。食べたらだんだん元気になった。 このまえ彼女の家の周りを歩いて見つけた、イオンとヤマダ電機がくっついた施設で買い物をする。田舎の、映画館が入っていないイオンくらいの機能は果たしている。このあたりは新しいマンションも次々と建設されていて、まさに開発が進んでいるところだった。GUとユニクロ、ダイソーがあり、フードコートにはマックと海鮮丼、サーティーワンに中華

          3/15

          彼女がバイトに出ている間、駅のなかのとんかつ屋で豚カツを食べて、そのまままっすぐ歩いてみる。湾を見てみたかった。当てのない散歩のときはGoogleマップの水のところに行く。 川と湾に挟まれているということもあり、この辺りは羽田の辺とよく似ている。うっちゃったような幅のでかい道路のわきに、スケールのでかい公共施設がぼつぼつとある。裁判所のような風格の下水の最終処理場を横目に湾の方に歩いていくと、行徳の鳥獣保護区というところに着く。湾の手前に人工的に干潟を作って、そこで渡り鳥や

          3/14

          この歯の銀歯をはめたら、この歯医者はやめにしようと思った。 同時に多くの患者を捌くので、椅子に座っている待ち時間が長い。そして、だいたい麻酔からして痛い。表と裏にブスブスやって、麻酔器からくるみ割り人形の音楽が流れる仕組みになっているのも気に食わない。彼女も同じところで治療しているが全然痛くないという。担当医が悪いのだろう。今回は表だけ麻酔して、裏がないので良かったと思っていると、詰め物を削りなおしているときに激痛が走り、結局表にも裏にも麻酔を刺し直した。麻酔が効くのを待つ間

          3/13

          彼女は朝バイトに行った。僕は二度寝して昼に起きた。旅行の疲れで何もしなかった。カルボナーラを作って食べた。ボソボソになってしまった。 少し暖かくなってきているのを感じたくらいだった。夕方になってようやく外に出た。洗剤と夕食の材料を買って洗濯した。なんとなくフリーレンのアニメをみてみる。作画も演出もいいが、そもそもの道徳というか、作品を貫く倫理が凡庸で、全て予想ができるのが性に合わなかった。惰性で見続けていたら彼女が帰ってきた。シューマイを作ったがうまく蒸せなかった。

          3/12

          土砂降りの雨だった。旅館にいるときは他人事で風情さえ感じた。たっぷりの朝ごはんをゆっくり食べて、チェックアウトギリギリまで風呂に入った。休憩所にあった、吉行淳之介の妻が書いた手記を読み終えた。庭に薔薇を植えて主人がそこを通ってきたら素敵だと思い、全財産叩いてバラを買って淳之介を待っていたところ、あれは薔薇じゃない、お前は騙されたんだと言われて、実際にそれは焼け棒杭だったというエピソードがあった。でも小説にしてモトを取るから大丈夫だと言われたそうだ。 チェックアウトして、旅館

          3/11

          踊り子で伊豆長岡に向かう。1時間ちょっとで着いてしまう。踊り子の客の多くがこの駅で降りていた。ラブライブきっかけで増設された部分は新しく、物産展とカフェもついていた。駅前には温泉まんじゅうをふかしている店と、チェーンの居酒屋がある。一軒だけある本屋にはおばあさんが3人集まって、コブのついた蔓みたいなのを引っ張り上げて見せていた。野菜を分け合っているのか。 国道に出ると3号目くらいまで雪で真っ白になった富士が見えた。その国道を渡ると狩野川になり、川の向こうが温泉街になっている。

          3/10

          彼女が美容室に行くので吉祥寺についていく。ブックオフで深沢七郎の対談集を買う。深沢七郎が変すぎて大江が全然喋らなくなっているのが面白いのと、山下清にタジタジしておる深沢が面白い。 夜は西荻窪にあるフィリピン料理屋にした。アドボというピリ辛の豚の角煮と、ホルモンがゴロゴロ入った焼きそば、それに辛くないトムヤムクンみたいなシニガンというスープ。東南アジアっぽい薄いビールもつける。シニガンに入っている魚は川魚のようで体高が太い。臭みがけっこうあり、スープのなかの生姜やトマトを一緒に

          3/9

          一昨日書き忘れたこと。 吉祥寺から電車に乗ったら、それなりに混んでいて、出入り口付近で立っていた。すると後ろから怒っている男の声が聞こえてきたので振り向くと、僕のすぐ後ろに横山緑がいた。「スマホを覗かれるのがいちばん嫌いなんだよ」と怒っている。一緒に20代-30代くらいの女性がいる。その人が宥めている。「だから吉祥寺は嫌いなんだよ」と言っている。2人ともガタイが大きくて、実在感が強かった。横山緑は銀色のダウンジャケットに黒い帽子をかぶっていた。流石に有名人だけあって、このよう

          3/8

          6:30に起きると、畑を雪が覆っていた。その上に雨が降っていて、かえって鋭い寒さを感じた。山形の冬のようだった。 ゴミ出し、玄関の掃除、動線の確保、廊下をクイックルワイパーして、業者を迎える。8時ちょうどにきた彼らは、タバコの匂いを充満させた初老の3人組だった。それは今さっき吸ってきたような匂いではなくて、もう長年の喫煙で身体に染み付いてしまったような、ねばっこい匂いだった。1人が部屋に残り、ベッドの解体や全体のプランニングをしていた。エレベーターに運び込む人に向かって、穏

          3/7

          彼女の家の周りには店が少ないのでコンビニ飯が続いていた。ビタミンやタンパク質が入ったジュースで誤魔化そうとしている。それで僕がくさくさしているというのもあって、ウーバーや外食をしようとしていたのだった。 明日引っ越しだが、だいぶ作業の見通しがたったというので、夜は吉祥寺に行くことにした。もがめ食堂という、人気の定食屋に行く。ひと組分だけ外で待って入った。銀ジャケの西京焼きと海老マヨの定食を頼む。サッポロ黒ラベルの小瓶も頼む。定食にビールをつけると、食事と晩酌二つのレイヤーが存

          3/6

          親知らずで隠れていた部分が虫歯になっていた。削って詰め物をする。セラミック、金歯、銀歯から選ぶように言われる。銀歯だけ保険が効くが、口臭があったり二次う歯を起こしやすい。セラミックと金は自費で6万かかる。銀歯にしようと思う。 しんぱち食堂でしょっぱいだけの鮭を食べて、安倍公房の「飛ぶ男」の文庫を買う。彼女の引っ越しの手伝いのため、もう一度彼女の家へ向かう。僕は引っ越しの作業や掃除が苦手なのだが、彼女はもっと苦手で、それで手伝っているのだが、僕のペースで作業をやると彼女は圧迫