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次女

はじめて会ったのは 2019年11月 よく晴れた午後 転居先の区の生涯学習センターで開かれた譲渡会。 わたしたち夫婦にとって2つ目の譲渡会だった。 長女が2歳の女の子だったから 次は2歳未満の男の子がいいかな ネットでかき集めた多頭飼育の知識に頼って そんな話をしていた。 「男の子を検討しているんです」 確かに譲渡会でそう言ったはずだ。 だけど、 男の子がほかのお客さんに抱かれていて、 手持無沙汰になったわたしたちのところに ボランティアさんが1匹の黒猫を連れてき

    • ひだりみみのピアス

      この歌を聴くと思い出す そんなエピソードがある。 5年以上経った今も思い出すのは 16歳年上の昔の恋人のこと。 ショップ店員だった彼。 旅行中に寄った他県のお店で教えてもらい、 訪れた地元のお店で初めに対応してくれたのが彼だった。 出会った時も数か月後にグループで飲みに行った時も 付き合うだなんて欠片も思っていなかったのに。 飲み会の二次会で親しくなって なんとなく気になって 後日二人でご飯を食べに行った。 その日からなし崩し的にわたしの家で同棲を始めた。 初め

      • リストカットのような

        消えてしまいたいとき 自分が自分であることが耐えられないとき こんなに苦しくても死ねない自分のつらさをわかってあげたくて 手首に刃物を当てたことがある 健康的な張りのあるわたしの手首は 100円ショップで買ったカッターの刃を受け取めることすらしないで 拒絶した。 地味に痛かったんだけどな 血も少しは滲んだんだけどな こんなの、かすり傷じゃん。 1週間もすれば跡形もなく消える その小さな傷。 だけど、 リストカットを試みたことがあるという事実が わたしには大切だったみた

        • ゆたかなせいかつ

          広い家に引っ越して、初めての春。 比較的若い家なので、キッチンも使いやすいし ベランダも使いやすい。 そこで やってみたかったことに挑戦することにした。 その1 家庭菜園 ミニトマトを育てて、買わなくて済むようにしたい という思いから4月半ばにホームセンターで苗やプランター、支柱と土を購入。 ついでにバジルとミントの苗も購入した。 肥料は与えていないけど、日当たりのいいベランダですくすくと成長している。 ついつい毎日眺めてしまう。 先日スーパーで買ったネギが、根っこが残

          感謝状

          わたしの旦那殿 貴方は(わたしのこころもようが)雨の日も風の日も晴れの日も嵐の日も 変わらないやさしさでわたしを包み、 穏やかな時間が戻るまでそこにいて わたしのために食事を作り わたしのために掃除をし わたしのためにゲームをし わたしのために稼ぎに行っていることへの感謝を ここに表します。 仕事で疲れて帰ってきても わたしができないゲームのボス戦(むずい)をこなし ゆっくりお風呂につかりたいときにわたしがちょっかいをかけても怒らず 猫にめろめろになっているわたしを受け入れ

          過緊張

          きっとお前は過緊張なんだよ そう言われたのは大学1年生の頃だったか。 スキー部の同級生の医学部の男の子に言われた。 肩凝りが酷くて辛いという話をしていたときだった。 今思えば、 わたしの状態悪化にも緊張しすぎることが関係している気がする。 そんなことで? っていうことで気持ち悪くなるほど 憂鬱になったり嫌だな~っていう思いが強くなり 苦しくなる。 今もそう。 2日半、仕事に行けなくて いよいよマズいと思って病院に来て 主治医はいない時間帯だったためもうひとりの先生に相

          どうにもできなくて

          生理痛がつらいとき どうしてこんな思いをしなきゃいけないんだろう とか あと何度こんな苦しみを受け入れなければならないんだろう とか 子どもを授かれないのに生理がくる意味は とか 答えのないどうしようもないことに思考を支配されて ただただ苦しい時間を過ごすのです。 どうしたら気分が晴れるかもわからない でもこれ以上苦しいのは耐えられない 自分のメンタルが壊れるんじゃないかと不安になり 薬漬けの毎日の辛さが思い出される。 どーにもできない。 わたしにも、旦那にも。 友達に

          どうにもできなくて

          わたしをわたしたらしめるもの

          調子が悪い そんなときは こうやって文章を書くに限る。 もうすぐ誕生日を迎える。 (と言ってもまだ半月はある) クリスマスに両親が何かをくれると言ってくれたときも 自分がいま何がほしいのかわからなくて どう調べていいかもわからないままスマホでググって 水耕栽培キットを買ってもらった。 まだ新居に運び入れたところで 箱を開けていない。 早く設置したいのだけど 旦那は乗り気じゃないし私もそこまで行きつかない。 明日こっそり出そうかな。 ネット上で仲良くしてくれている人が

          わたしをわたしたらしめるもの

          となりにいてくれよ、トトロ

          一昨日、高校時代の友人たちを招いて我が家で新年会をした。 集まった女性8人のうち、既婚者は5人。 わたしはその中で2番目に入籍日が早い。 私以外の4人は2年以上のお付き合いをしてから入籍しているので いまのパートナーと出会ったのは、 わたしがダントツに遅い。 既婚者を含む女性陣が集まると、 結婚式、夫、義母の話題が多くなる。 5人とも新婚だから、 結婚式の話題が落ち着いてきたころで 子どもの話はまだない。 メンバーの1人の義母は 母の日に夫(義母から見ると息子)が何も

          となりにいてくれよ、トトロ

          疾患なのか障害なのか

          成人したころに発症した。 「発症」と表現するのに 病名は「〇〇障害」となっている。 20歳で発症した場合 一般的には完治はしないと知った。 この病気と一生付き合っていくなんて 絶望しかなかった。 でも わたしには受け入れなければならない罰なのだとしたら 仕方ない気がした。 大学3年生の終わりごろ 大学からの帰宅途中に突然涙がこぼれた。 やばい これはやばいやつだ。 やばいだろうということはわかったので 投げやりな気持ちで大学の先輩にメールをした。 帰宅途中、歩い

          疾患なのか障害なのか

          様々な、日記

          小学生や中学生のころ 交換日記が流行った。 だいたい女の子4~5人で1冊を回す。 いつも特定の子が止める。 それぞれ書く内容のジャンルは固定され ほとんどがお互いにとってどうでもいい情報だった。 たまにグループの子たちがお気に入りの先生の 好きなものや発言が共有されることもあった。 内容のない、形式的な日記だったと思う。 でもそれはそれでいい経験だった。 高校に入学したころ mixiが流行っていた。 携帯電話を買ってもらったばかりだったわたしは 基本的に家で親のパソコン

          様々な、日記

          わたくし

          思春期の頃 「わたし」「じぶん」というものが 「何であるか」を定義したくて 長い時間考えていた。 考えていた理由はとても簡単で 「自分がこの世に存在すること」を 許してほしくて 許される理由を見つけたかったから。 昔から自信がなくて 自分ができることは世間一般の人はできるのだと思っていた。 世間一般の「普通の人」は できるのだと信じていた。 だから学校で私より成績が低い子のことは 見下していたし、 他者に過剰な期待をしていた。 「これくらいできるだろう、私だってできる

          わたくし

          いっち

          他人に影響を受けやすい。 好き嫌いも、ものの考え方も。 だから、数か月・数年の単位で意見が変わる。 最近は周りにいる人の影響に加えて 自分の経験にも大きく影響を受けている。 そういう、 いまこのときに自分が感じたこと・考えたことを そのときの素直な気持ちのまま どこかに記しておきたい。 何年たっても飽き性は変わらなかったし、 猫好きなのも変わらなかった。 男性の好みは変わらないけど、 許容範囲(ストライクゾーン)はかなり広がった。 noteって クリエイターのため