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花巻 1泊ひとり旅~花巻(マルカン大食堂)編~

「SL銀河」お見送り

鉛温泉から送迎バスに乗り、10:20頃に花巻駅に到着。土曜日は、花巻駅から「SL銀河」が10:36に出発するのです。乗車はしないのですが、見学できたらと思っていました。

「SL銀河」とは、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を代表的なテーマとしてプロデュースし、宮沢賢治の世界観を感じることができる観光列車。花巻駅と釜石駅の間を運行しています。
賢治ファンはもちろん、鉄オタの皆さまにもたまらないでしょうね。私は鉄要素は濃くはありませんが、レアな電車には人並みにテンションが上がるので、見れるものなら見てみたいという好奇心が。

時間があれば乗ってみたかったんですけどね。私の次の目的地が盛岡なのと、チケットも発売と同時に争奪戦と聞いていたので、見学のみにすることにしたのでした。

案の定、ホームにはSL銀河がいる!

花巻駅(東北本線)はSuicaに対応していませんでした。切符の自販機が2台しかなく、1台は特急券用なので、普通切符を買うには1台に並ばなくてはなりません。数人並んていたので、ちょっと焦る。
入場券なんてめったに買わないものだから、適当にボタンを押して高い切符(と言っても190円)買ってしまいました(改札出る時、駅員さんに指摘される)。でも見学料としては破格ですよ。そそくさと入場。

わー!「銀河鉄道の夜」!
キラッキラ!!!
蒸気がかっこいい!!!

ホームは乗客と見学客で適度に賑わっていました。小さな子供たちが、車掌さんの帽子を被せてもらって、写真を撮影をしています。みんな嬉しそう、良い顔してるなー!

そして、お見送りの花巻地域の伝統芸能「鹿踊(ししおどり)」も。今回、花巻のことを調べるまで鹿踊のことを知りませんでした。なまはげ?(それは秋田)などと思ってしまってすみません。

写真撮らせてもらいました

出発が近づくと、黒煙がモクモクと上がります。普段なかなかお目にかからない光景なので、なんか胸あつー!

思わず動画を撮影。鉄道の動画撮るなんて普段絶対にしないのに。ディズニーランドみたいに、思わず撮りながら手振っちゃったりして。みんなー!楽しんで来てねー!!!
最後の汽笛の音が大きくてかっこ良くて、なんだかよくわからないけど感激しちゃいました。いやー、良いもの見た。

花巻駅のコンビニで見つけたSL銀河バージョンの「かもめの玉子」。見た瞬間、レジへ速攻でした。かもめの玉子大好き。

チョコレートコーティングの玉子でした。うま♡

昭和レトロで大人気「マルカン大食堂」

花巻駅のコインロッカー(数少ないけど全然余裕あり)に荷物を預け、お目当ての「マルカン大食堂」へ。徒歩15分ぐらい。この日は少し曇っていたので、前日ほど暑くなく、まだ歩きやすかったです。新花巻駅周辺と同様、歩いている人はあまりおらず。

道中にこんな看板が。「銀河鉄道の夜」は、岩手軽便鉄道線がヒントとなって誕生したんですね。歴史。

「マルカン大食堂」の存在を知ったのは、「秘密のケンミンSHOW」です。その時は、「マルカンデパート」の大食堂として紹介されていましたが、デパートは時代の波や耐震性の問題もあって、2016年に閉店してしまったんですよね。

ところが熱狂的な署名運動により、食堂が2017年に「マルカン大食堂」として復活。耐震工事などもして、「花巻おもちゃ美術館」などもオープン。ええ話ー!ドラマだなー。

ビルの階段には、閉館の際に寄せられたと思われるメッセージが。愛されてたんだなぁ。

マルカン大食堂は6Fです。1Fのエレベーター近くに食堂のルールが書かれた看板があり、観光客には助かりました。
ちなみに1Fには、地元の野菜や観光用のお土産、コーヒーショップなどの店舗が入っています。

食堂のオープンは11:00なのですが、週末はオープン前から並ぶという口コミを見ていました。案の定、10:55頃に6Fに上がったら、階段に人の列が20人ほど。オープン前に階段に並ぶ方式、ライブハウスのクアトロみたいな感じですね(わかる人にはわかる)。でも何せ客席数が多いですし、回転は速そうです。席数、560席だって。

並んでいる間、壁に貼られたメニューを眺めるのも楽しい。1番人気は、テレビでもよく取り上げられている10段巻きのソフトクリーム。作れるスタッフさんは2名しかいない、とか。地元の人は割りばしで食べるそうです。あんなに大きくて230円(昔はもっと安かったらしい)。

ソフトクリームは大好きなのですが、限りある胃のキャパを同じ味で占めたくない欲張りな食いしん坊(残念ながら量は食べられない)なので、人気No.3のプリンパフェにしました。
「あんソフト」も気になったな。あんことソフト、合うに決まってますよね。でもあまり他で見かけない気がする。お腹が空いていたなら、食事メニューにも興味があったのですが、旅館で朝ご飯を食べたばかりだったので。

11:10頃にはレジで食券を買うことができました。こうして見ると、チョコパフェもバナナパフェも捨てがたいなー!

美しい…

好きな席を選び、店員さんに食券を渡すシステム。お水・お茶はセルフです。窓際が良かったのですが、既に埋まっていましたね。窓際狙うなら、もう少し早く並ばないとですね。

11:15には早々に着パフェ(着丼の類義語)です。さすが早い。
"す"が入った昔ながらのプリンに、下には名物のソフトクリームも。美味しい。これで530円だなんて、都会ではありえない。

特筆すべきは生クリームです。ねっとりとした固さで、ざらっとした舌ざわり。甘くありません。甘さ控えめというより、甘くない。キンキンに冷たいわけでなく、ちょっとぬるい。バタークリームに近いのだと思います。普通の生クリームよりも原価が安く、溶けにくいから扱いやすいのだろうな。私はバタークリームが大好きなのですが、食べたことがあるようでないような、不思議な食感でした。

長野県のご当地名物「牛乳パン」が好きなのですが、ああいうクリームに近い。それも大好きな松本市「小松」のボリューミーなクリームをちょっと思い出しました。牛乳パンのクリームほどミルク風味が濃いわけではないのですが、食感が似てる。

お昼時なので、地元の学生さんや、ちょっと遠出してきたのかなというご家族などで賑わいます。でも私が出る頃(11:30頃)には、まだ客席半部も埋まってなかったかな。ラーメンやお寿司も美味しそうだったなー。近所にあったら通うのに!

安い、早い、うまいと来たら、それは閉店を惜しまれますよね。これからも末永く愛されて欲しい食堂。私もまたそのうち来れたらいいな。ただの食堂なのに、並んで食券買って食べて、1Fでお土産買って…なんだかアトラクションを楽しんだような充実感。

ちなみに、店員さんの制服も昔ながらのフリフリ系でした。それもまた味がありますけど、私だったらあれ着るの嫌だなと思いましたw(働いている方の年代も幅広そうだったので、若い女の子向けのデザインはどうかと)

1Fでマルカン大食堂のグッズが販売されています。

マグネットがあれば買ったのになー。
最近、旅先で買ったマグネットを集めています。

ソフトクリームのミニバウムを買いました(その他のお菓子は、花巻駅や、この後に訪れた盛岡で買ったもの)。
バウムの中に、ソフトクリーム味のクリームが入っているそうです。ネタお菓子だろうなと味は期待しませんでしたが(すみません)、ソフトクリームというより、私はプリンパフェの生クリームを思い出しました。思ったより再現度が高い。そもそも、ソフトクリームも生クリームも、同じ素材から作っているのかもしれませんね。

来れて良かった、憧れのマルカン大食堂!

2Fの「花巻おもちゃ美術館」も、なかなか楽しめる施設のようです。お子さん連れに好評なようですよ。

宮沢賢治ゆかり「林風舎」

マルカン大食堂を後にし、駅へ戻る道すがら「林風舎(りんぷうしゃ)」へ寄りました。

調べたところ、オーナーが宮沢賢治の親戚(弟の孫だったかな)だそうです。「現代はまだ宮沢賢治の親戚が存在する時代なんだな」と妙なことに感動してしまいます。

1Fは、宮沢賢治ゆかりのグッズ(山猫軒でも販売されていたようなお土産物)や、オリジナルの素敵な小物やアクセサリーなどが。土産物屋風というより、おしゃれなブティックみたいです。

2Fは喫茶室になっています。プリンパフェを食べた後なので、コーヒーが飲みたくて。

ドリップコーヒー、美味しかった

2Fは、賢治の書籍が多く飾ってありました。お腹が減っていなかったのでコーヒーだけにしましたが、スイーツメニューも美味しそう。私が山猫軒で買った「よだかの星」かりんとうもイートインメニューにありましたし、お土産としても売っていました。

賢治好きな観光客を狙った喫茶店と言うより、普通に落ち着ける素敵な喫茶店という雰囲気です。地元の人の利用も多そう。

***

滞在2時間半程度でしたが、花巻を堪能。
この後は、目的地(ロックバンドのライブ)の盛岡へ向かいました。

初めての花巻、とっても楽しかった!
また来れたらなと思います。


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