毒親から脱却する方法

家族や同僚から押しつけられる脚本どおりに生き、他者の思惑に従い、幼い頃に教え込まれた価値観、あるいは訓練や条件づけによってできあがった脚本を演じるという、周りのプレッシャーに反応するだけの生き方になる。
 これらの脚本は他者が書いているのであって、原則から生まれたものではない。

7つの習慣

7つの習慣でいう原則とは、正直さ、信頼性、公平性、尊敬、責任感などのこと。
原則中心で生きていると人生のさまざまな局面で適切な判断ができると提言されています。

生まれてきた赤ん坊は、親に依存するしか生き延びる術がないことは事実です。
どんな親のもとに生まれてくるかは、
幼少期の人生を左右すると言っても過言ではありません。
それはお金持ちであるとか貧乏であるか、経済面だけでなく、
親の考え方などの内面的な部分もあるかと思います。

今自分が幸せな人生を送っているのは親のおかげだと思っている人は、
いい親の元に生まれたことに感謝して、
このページをそっと閉じてくださいね。笑
あなたの気分を不快にさせてしまう可能性が高いので。

少なくとも、「いや、自分の親はそんなにいい親ではなかった」
と思う人だけ、この先のページを読み進めてください。

親の言うことは正しいとは限らない

このことに本当の意味で気づいたのは就職をして社会人になった頃です。
それまでも、親との意見の違いから喧嘩をして反論したことはあるのですが、
このことを確信したのは大人になってからです。

「手に職を付けて食いっぱぐれないように」

という親の願いのもと、私は薬学部に進学して薬剤師になりました。
そのために高い学費も出してくれました。
私が薬剤師になって、仕事に対して十分なやりがいを感じ、
満足して幸せに生活していたら、何の疑問も思わずに、
ただ親にありがたく感謝して生きていたのでしょう。
しかし、残念ながら私はそういう人間じゃなかったので、
親に感謝もできずに仕事が嫌になって適応障害になったわけであります。


両親がどうしてこの考え方を私に教えたのか、考えてみたのです。
なぜ私を薬剤師にさせたかったのか聞いてみました。

私の母親は、臨床検査技師の資格をとって専門職についていました。
たまたま薬剤師の同僚がいたらしく、
ほとんど同じような仕事をしているのに、
その薬剤師の同僚の給料が高かったことが納得いかなかったみたいです。

父親に関しては仕事が嫌いだったこともあり、
病気を理由に50歳ぐらいで仕事を辞めてしまいました。
病気で通院していたのでお薬を薬局で受け取っていたのですが、
薬剤師の仕事を見て「薬剤師の仕事って楽そうでいいなー」と感じたみたいです。

「薬剤師の仕事は楽で給料が高い」

という考えがあったから私を薬剤師にさせたいと願ったのです。
※ここでは薬剤師の仕事が楽なのかどうかは置いておきます。

また、地元は超田舎だったのでイオンなどの大型ショッピングセンターすら
私が小さい頃はありませんでした。
なので、サービス業がほとんどありませんし、
IT系の企業もありませんでした。
誰しもが知るような有名企業は2社だけ。

職業=学校の先生、市役所、鉄道、医療職・・のいづれか

令和になった今でも公務員が高給取りと言われているような地域です。
田舎で職場と家の往復ばかりの生活してたら何の刺激もありません。
両親は仕事というものに関して本当に無知だったのです。
だから薬剤師が高給で楽そうだと思ったのでしょう。
しかもかなり本気で💦

ちなみに私の母親は38歳で私を産みました。
いやいやいや、38歳の大の大人が、
薬剤師が自分より給料が良くて楽そうだという理由で
子供を薬剤師にしたいとか思いますかね????
よっぽど同僚の薬剤師を敵対視していたのでしょう。

また、父親は早々に仕事をリタイヤしましたが、
母親はそれなりに仕事が好きでフルタイムで長く働いていました。
そして子供である私に、
「お母さんは臨床検査技師の資格があったから、
女でもいい条件で働けている。
お父さんが働かなくても貧乏にならずに食べていけるんだ。」
と言っていました。
こんなことを子供に堂々と誇らしく言っていたのです。
今、冷静に考えると、
なんかちょっと、親としてどうなの?うーん?って感じがします。

こんな家庭で育っていたら、

  • 医療資格は強い

という刷り込み教育を受けてしまっても仕方ないですよね。

とにかく、
両親は仕事で苦労して、悔しい思いをしていたから、
私には楽な仕事に就いてほしかったのでしょう。

親に対しての怒りというよりも、もはや、
仕事で苦労をしてきた両親が可哀想に思えてきました。


「自分の仕事が辛いから、子供にはこういう仕事に就いてほしい」
このように願う親は、おそらく私の両親だけでないはずです。

このことに気づいた時、
私は仕事は辛いものと考えてはダメだなと思いました。
なぜなら自分の子供に
「お母さんは仕事が辛いんだーあんたはもっと楽でいい職業に就くんだよ」
とか言いたくないですね。笑

そもそも、何を楽に感じるかなんて人によるのです
一概に〇〇職が楽だなんて言えないですよ。
理想は、「自分にとって楽に感じる仕事に就きなさい」と
教えてあげられる親になりたいです。

親に腹が立つ時、一旦立ち止まって、親の立場を踏まえて、
なぜ親はそのようなことを言うのか考えてみる。
親の言うことに反応して行動する前に、一息置いて考えてみるのです。
すると、親の考え方を冷静に見つめることができると思います。

もちろん、毒親から離れて生活するのも手段だと思います。
しかし、親から刷り込まれた価値観に気づき、そこから脱却する。
これが真の意味で毒親からの脱却する術だと思います。

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