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プレ俳句幼稚園

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幼稚園に入る前、ママと一緒に登園です。 幼稚園に慣れるかママ心配👩
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#50過ぎの人

俳句幼稚園 ああ、そうそう

俳句幼稚園 ああ、そうそう

法事があり、親戚の家に久し振りに行くと
あれだけ贅を尽くした庭はやや荒れて
玄関の飛び石も汚れ
どうにも気が滅入る。

ぬっ、と出てきた叔父さんは
随分雰囲気が変わり
とてもとても小さくなった。

昔は仕事でかなり名をはせていたけど
その面影は潜めて
ちいさなちいさな煮豆のよう。

「どこちゃん」と呼ぶ声は少し震えているけど
元気は良く、目はしょぼしょぼしているけど
知的さは残っていた。

まだ古

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俳句幼稚園 最北端のお茶

俳句幼稚園 最北端のお茶

村上に居た頃、街中の九重園というお茶屋さんで
母はお茶を買っていた。
お茶屋さんに行くときは何故か自分も付添うのだけど
古いお店のちょっと薄暗さが心地よくて
母が話をお店の方としていても苦にならない。

店内を見ても特に特筆すべきものも無く
ただ、村上の商店街のあの落ち着いた雰囲気が
味わえるだけで充分だった。

母は恭しくお茶を受け取ると、軽く会釈をして
お店を出て、これまた街中の和菓子屋さんに

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俳句幼稚園 400円

俳句幼稚園 400円

子供心に田舎なのにヤクザがいるのが謎だった。
TVチャンネルは確か3つしか無いし、
お店もメインのせいぜい20軒が関の山で
ど田舎にどんな魅力があるのかと
謎ではあったけど、お祭りになると
どこからきたのかテキ屋が山ほど並ぶ。

山車も子供から見たら大きくてお祭りとしては
規模が大きいんじゃないかな。
地元のヤクザと言うよりお祭りだけに
やってくる、そんな感じだった。

彫物の大量で、龍とか虎とか

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俳句幼稚園 そこに居る

俳句幼稚園 そこに居る

農家が殆どの田舎に住むと、そこの人達の工夫があちこちと畑や田んぼの傍にある。
秀逸だったのが広大な田んぼの傍の用水路で大きな木が生えていて
用水路のすぐ脇に持ち込んだ縁側があった。
木陰で休めるし、水はすぐそば。
夏場は用水路のお陰で風もひんやりしていて気持ちがいい。

野山を駆け巡るタイプじゃないから、縁側で本を読んでいた。
わーわーはしゃぐ子をよそ目に本を読みながら
ぼんやり空想してという、も

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俳句幼稚園 日銭で暮らす

俳句幼稚園 日銭で暮らす

大きな花束があった。
開店の花なのかリニューアルなのか
何周年記念なのかわからない。

待ち合わせの時間にはまだ早いけど
とりあえず入る。
日差しの明るさに窓側に座る。

メニュー表を差し出されると
コーヒーの欄を見て結局ブレンドを頼む。

慣れた感じで入る男性が居た。常連客かな?なんて思ったら
「悪いね!それ取って」と指さす先には
開店祝いの花。
「え?」と言うと空いた席の椅子をずらして
花かご

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俳句幼稚園 捻り無し

俳句幼稚園 捻り無し

まだ松坂屋(只の)だった頃、
店の前の歩道を人混みが塞ぐ。
急ぐ自分は邪魔邪魔とかき分け急ぐ。

どこかでみたような
なまっ白い男性が居たけどどうでもいい。
周りの人混みに押されてぶつかり、
すみませんねと言いながら目的地に急いだ。

家に帰り
テレビを付けたら

あのぶつかった男性がいた。
ウド鈴木さんという人だった。

独活を喰みゆらり手酌の一夜かな
うどをはみ ゆらりてじゃくの ひとよかな

俳句幼稚園 名を名乗れ

俳句幼稚園 名を名乗れ

村上(新潟県)に住んで居たけど、海側じゃない方だった。
今地図を見れば海まで遠くないのに少し離れれば
山間だった。だから海辺が近いって認識は無かった。

お留守番を頼まれた。
どうしても夜に出かける事になった親はどうしよう?
答えはお留守番だった。本を読んで、帰りを待つ。
優雅なひとときだったのが

そうはいかなかった。

なんと停電?なのかヒューズが飛んだのか。真っ暗が怖くないというかあまり気に

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俳句ミステリーツアー むちゃぶりw

恋ダンスが上という・・・( 一一)ふぅ。

※注意書き

えー俳句ミステリーツアーに拉致されましたので、参加となりました。

散々悩んだ末・・
真ん中をと指名があったので自分が上の言葉から書くであろう句を
元に真ん中を作成致しますのでごゆるりとご想像ください。

それでは、ツアーバス出発!('◇')ゞ

知らないよそんなの、と思う。
実際知らないし。
あーなんか、楽しそうに踊っていたよねなんか。

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俳句幼稚園 大昔みたい

俳句幼稚園 大昔みたい

すっかりとは言わないけど、
街もあちこちざわついて
繁忙期の自分には別の民族に見える。

出勤時間なのに子供連れが居たり。

ああ、流行り病の前ってこんなだったなぁ。
なんだか大昔に感じるなぁ。

子どもの情操教育とか言いつつ
子どもにダッシュさせて座席取りとか
軽い失笑もいつもだね。

帰り道もさっきまで人が沢山居た
なんだろう人ののこりが
まだまだあって。

相変わらず自分は関係ない一人。

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俳句幼稚園 まあ、ね。

俳句幼稚園 まあ、ね。

人生に気をもんでいた相手に
スタバのなんちゃらフラペチーノをごちそうするという。

自分は冷たいものはなかなか飲まないし。
相手のフラペチーノの大きさに合わせると
グランデ位飲まないと、と
注文するものの重さと熱さに紙袋を貰う。

たらたら歩いて話を聞く。
「へえ、そうなの?」と適当に相槌。

ごそごそ紙袋から取り出して
カフェラテを飲む。
ベンチを見つけたので座って話をしようと
提案する。

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見てから10分チャレンジ



お勝手の足音忙し油風
おかっての あしおとせわし あぶらかぜ

俳句幼稚園 バスはゆく

俳句幼稚園 バスはゆく

一人旅が全く苦痛じゃない自分。
交通会社主催のバスツアーに一人参加。
割と一人が増えているので参加しやすい。

名古屋駅新幹線口はそんなバスが沢山並ぶ。
この日は菜の花見学をして
ホテルでビュッフェという、お決まりのツアーに参加した(・ω・)

駅前で案内旗とツアー名を叫ぶ添乗員。
バスはやや後ろよりの席だった。
お一人様のよい所はバスツアーは独りの場合
2人掛けを一人で使える贅沢。

自分の席を

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俳句幼稚園 あんた信じるか?

俳句幼稚園 あんた信じるか?

川崎で仕事をした。

早い時間に仕事が終わったので
夕ご飯どうしよう?駅弁でも買うか?と悩んだ。
駅に向かうけど
止めて、居酒屋さんに入った。

ハッピーアワーだった。
得々晩酌セットとかそういうのがあった。
それにするか、と決めて
待つ。

すこし離れたところに
コントから抜け出したような人がいた。

グレーのジャンパー
ストライプのポロシャツ
スラックスとサンダル
無精ひげのおじいさん。

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俳句幼稚園 も〜何してるの。

俳句幼稚園 も〜何してるの。

どーしても
頭が働かないって時があるし
そういう時は
なんじゃそりゃって事を
とても自然にやっちゃう。

コーヒーが無い。
買うか。
最近できた
パン屋も行こうか。

玄関ドアをしめて気付く。

しまった!と
下駄箱の上のスマホを手に取る。
場所がイマイチわからないからね。

エレベーターホールで
財布を玄関に置いていたことに気付く。

アホアホと、玄関に戻ると
エアコンが付いたままだから
消す。

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