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俳句幼稚園 名を名乗れ




村上(新潟県)に住んで居たけど、海側じゃない方だった。
今地図を見れば海まで遠くないのに少し離れれば
山間だった。だから海辺が近いって認識は無かった。

お留守番を頼まれた。
どうしても夜に出かける事になった親はどうしよう?
答えはお留守番だった。本を読んで、帰りを待つ。
優雅なひとときだったのが

そうはいかなかった。

なんと停電?なのかヒューズが飛んだのか。

真っ暗が怖くないというかあまり気にしてないのだけど、
本が読めない・・・( 一一)ちぇっ。
明るい場所を探して家の中を移動する。

暫くすると足音に混じってドアをガチャガチャする音。
父や母では無いのはわかる。

誰?
映画の見過ぎって位自分が見つからない様に移動。
そーっと覗くが、暗さではっきりしない。
「チッ」舌打ちがする。
窓をドンドンドンと叩く音。
覗くと

ものすごい大男がドアをこじ開けようとしている。
相手はこちらを見た!!!!

慌てて隠れる。

「でてこい」を何度も繰り返す。

出る訳ないじゃん!!!

「・・・をくくりつけ・・・」と遠くから聞こえる。
「・・・きをつけろぉよぉおお」

え?何に???
別の犯罪者がいるのか??
バレない場所は何処だ?と探しそっと隠れて待つ。

暫くすると大男は立ち去ったらしい。
そのまま真っ暗な部屋で本を読む。


車の音とヘッドライトの明かりで帰ってきたのがわかる。
玄関のドアを開けたら
トロ箱に入った魚がどうやってやったのか
軒先に上手い事ぶら下がっていた。



きをつけるのは・・・猫だったのね・・・

ご飯は焼いた鰊で思ったより美味しかった。うん。



訂正済み(本人よりほかの人が気付くと言う)


トロ箱の鰊に遠き海の声
とろばこの にしんにとおき うみのこえ


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