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気まぐれ文庫

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言葉って

言葉って

口に出すと散らばる
ビーズみたいに
好きな順に綺麗に糸に通しても
すり抜けて
足元に散らばる
拾う
あなたの好きな順に拾う
そうじゃない
本当はそうじゃないのに
元の順には戻せない
ごちゃごちゃに並べ替えられたビーズは
綺麗に糸に通されて
歪な首輪になる

だから
大切で大切でたまらない思いや
揺らがない曲がらない強い思いは
口に出さず
文字にするようにした
次第に
些細な自分の感情や思いも
声に

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苦手

苦手



夜道をあなたと並んで歩く
申し訳程度に灯る街頭でできたふたりの影

自分を客観視することはあっても
ふたりを客観視することはあまりない
見慣れないその陰が
妙に恥ずかしくて
つい目を逸らしてしまう



「もう少し大きい声で」

電車

手すりや吊革
乗車ドア付近の角が埋まっている
体重を預ける場所が無くて
強気の仁王立ち

電車の揺れに耐えていると
汗が止まらない

耐えてる感を悟られな

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あのね、

あのね、

この頃と言えば

ときめく本に出会っては
枕元に積み重なるばかり

外に出てみても
ぼーっとして
歩幅は小さくなる

頭の中は
ごちゃごちゃした宝箱

「本当に大切なもの」なのか
「ガラクタ」なのか

もはやどちらも同じようなもの

ただ
あなたに話したいと思えること

それはとても小さい幸せと
繰り返す悲しみの話

朝日がきれいだったとか
過去は居心地がいいってこと

そんな話を聴くあなたの

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0から何度でも

0から何度でも

すきなことを

すきでいることができるように

これを胸に掲げるようになったは、

上京してすぐの頃だ。

この言葉は、

銀色夏生さんの本からもらった言葉。

私が、生きていく上で注意していることがもしあるとすれば、それは好きなものを好きでいることができるように生きているということです。
いつでもその時好きと思うものに対してなんの障害もなく好きでいられるように、自分の気持ちを邪魔するかもしれない

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カップアイスの食べ方

カップアイスの食べ方

礼儀とかそういうことには

割と厳しく育ったと思う

けれど

無意識に変な食べ方をしてしまう時がある

変な食べ方は妙にしっくりくる

変な食べ方って言っているけれど

みんながそう言うから言ってるだけで

当のわたしは

変だなんてこれっぽちも思っていない

これを読む人の中には

あるあるだよねとか

わかるって共感してくれる人も

少なからずいるんじゃないかなと思ったから

今文字を綴って

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一重

一重

今日、また少し自分に近づいた。

一重を気にし始めたのは小学校高学年。

当時、わたしは初恋をした。

こんなに誰かを好きになることが

これからあるのかって思うくらい

その人が好きだった。

授業中も給食の時間も

気がつくといつもその人を見つめてしまっていた。

ある日、席替えで偶然隣の席になった。

その人がわたしに発した第一声は

「 ずっと思ってたんだけどさ、○○って俺のこと嫌い?笑

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わたしは

わたしは

心のきれいなひとたちが

生きやすいような

息をしやすいような

そんな空気をつくるために

この世に貢献したい

大きいことをするみたいに聞こえるけど

地味で地道で小さいものを積み重ねる

きっとそんな日々の繰り返し

わたしの命が絶えたあと

生まれてくるひとたちの

産声とともに吸った空気が

愛で溢れているように 

この世に生まれてよかったと思えるように