9人目

86年生まれの32歳です。とある知的障害者支援施設の現場責任者として働いています。 福…

9人目

86年生まれの32歳です。とある知的障害者支援施設の現場責任者として働いています。 福祉の現場と社会がつながりを持ち、共生した地域作りの実現を目指しています。 福祉の啓発や日頃の思いつきや悩み実際に自分が実践した経験など更新します。 Twitter始めました。 @9ninme

最近の記事

福祉の異文化コミュニケーション

私、特別支援学校の放課後支援(一時預かり)事業所で働いています。福祉の啓発活動と利用者と地域の方を繋ぐことを目的にボランティアを募集しています。先日来られたボランティアの方がベトナム人、スリランカ人の方でした。 私はいつも通り事業の目的、利用者の情報をお伝えし、ボランティアの方に実際に支援していただきました。利用者の方は戸惑いもなくしっかり異文化コミュニケーションを図っていました。ボランティアの方も精一杯利用者と遊んでくれて利用者にとって楽しい時間になったと思います。 ボ

    • 福祉職員の休日

      私、福祉職員で集まったフットサルサークルに所属しています。今日久しぶりに大会に参加しました。一応、チームのキャプテンなのですが今は怪我をしている為、見学のみの参加でした。チームメイトと交流、情報交換もでき素晴らしい時間となりました。 見学のみの私はチームを応援する事しかできません。私はチームを鼓舞するために声を出します。自然と笑みがこぼれている自分に気付きました。やはり私にとって「フットサル」は楽しいものなんだと思います。気付いたら軽くボール(怪我を悪化させない程度)を蹴っ

      • 福祉事業所のパンフレット

        私、特別支援学校の放課後を支援する(一時預かり)事業で働いています。ここ数年は放課後デイサービスの普及で年々利用者数が減少していました。特にここ数年は卒業する方が多く、新規登録者も以前に比べて少なくなっています。 今年度は新規登録者数が7名(昨年度は2名)となり。何とか新しい利用者を獲得することができました。(それでも全体数は卒業生、転校生がいるため微減しています。)今年度新規登録者を獲得できたのは当事業所を支えてくださる保護者会のお陰だと感じます。 この事業が開始してか

        • 何気ない日常の中に

          私は知的障害者支援事業所で働いています。この仕事をしていて私がいつも元気や力をもらえる場面があります。それは利用者の方が何かに挑戦して「できた!」瞬間に立ち会うときです。 先日、福祉の洋菓子店でこんなことがありました。 お店の備品が足りなくなり、ある利用者の方に買い物に行ってもらう事になりました(一応私も同行)。その前にお店に備品の在庫があるか利用者の方に電話確認してもらうことになりました。 事前に職員と一緒に電話で話す内容のカンペを作り、いざ電話してもらうと利用者の方

        福祉の異文化コミュニケーション

          自己肯定感について

          私が福祉業界に入って自己肯定感という言葉を耳にする機会が増えました。自己肯定感が高い人とは自分の強みも弱みもありのままの自分を認め自分を肯定することができる人だと私は認識しています。福祉の現場で支援していると自己肯定感が持てずに自分の成長を止めてしまう人がいます。 以前私が担当した利用者の中に他人が一緒に行動していないと移動できない人がいました。彼もまた自己肯定感をあまり持つことができなかった人間だと思います。彼の中の認識では同じグループの人が凄すぎて自分のできる事は大した

          自己肯定感について

          工賃(給料)を増やすという事

          私、以前の記事で「知的障害者支援施設の商品は市場で勝負できるものでなくてはならない」といった意味の文章を書いています。この考え方は新しい視点ではなく、今日まで全国的に各事業所で力を入れている事だと思います。「市場で売れるものを作る=知的障害を持つ方の工賃(給料)が増える」ということです。 工賃が増えることは知的に障害者を持つ方が社会で活躍している事を可視化できる目安です。そして経済的に障害を持った方が豊かになっている証拠です。知的に障害を持つ方で経済的に自立できる流れを作る

          工賃(給料)を増やすという事

          福祉業界の横のつながり

          私、特別支援学校の放課後一時預かりする事業で働いています。2か月に1回、地域の同じ事業で働く同業者と支援状況について報告、相談する支援部会に参加しています。福祉業界でも横とつながることは大事でこの部会はその一つです。 福祉業界で他施設の人と知り合うきっかけとして 1.研修に参加する 2.職員部会(飲み会、レクレーションなど)に参加する 3.ケース検討会 など様々です。中でも職員部会は職員同士の交流が第一の目的なので継続的につながりを持つ人も少なくありません。 私自身も稀に

          福祉業界の横のつながり

          でんぷん粉が余った時の話

          今の事業所に異動する前は通所施設(生活介護、就労継続B型、日中一時)で働いていました。私が就労継続B型のグループに入る前に煎餅販売に着手しようとしていましたが製造できる環境が整わず断念していました。私が就労継続B型のグループに入ってしばらくして煎餅の材料が古くなり、特に食用に適さなくなった大量(30㎏ぐらい)でんぷん粉について処分しようという話になっていました。 食用以外ででんぷんといえば私はまずでんぷん糊を思い出します。とりあえず水の中にでんぷん粉を入れて煮沸しスプーンで

          でんぷん粉が余った時の話

          福祉のツール作り

          最近、法人のお店(洋菓子)で勤務することがあり、現在利用者さん用のレシピ作り(新商品を作るのでなく、既存の商品のレシピ)に取り組んでいます。 レシピ作りといってもクックパドの様なものでなく、利用者さん一人ひとりがわかりやすいように作る必要があります。例えば、文字が理解できる人には文字をメインにし、時折間違いやすいところを画像を差し込むなどで理解できますが、文字の理解が難しい、または視覚的な情報の方が理解しやすい方には、文字は最低限にして写真をメインに作ります。 人によって

          福祉のツール作り

          福祉に入った志望動機

          私、25歳の時に勘違いが原因で福祉の世界に入ったものです。大学を卒業して25歳になるまではやりたいことをしたり、挫折したり、少し休んでみたり、働いてみたりと自由に生きてきました。そんな男が安定した仕事を探そうと職業案内所で検索し、あるページを見つけました。 「特別支援学校の教員補助の短期(2か月)臨時職員募集」必要な資格(教員免許)なし、業務内容は教材準備、簡単なパソコン作業と記載されていたので学校の事務の仕事だと思い応募しました。 幸いなことに働かせていただくことになり

          福祉に入った志望動機

          小さな福祉施設での出会い

          私、とある社会福祉法人にある本当に小さな福祉施設の現場責任者として働いています。私が働いている施設では学齢期の児童・生徒の放課後の支援(一時預かり)をしていますが、福祉への啓発活動を一つの目的としてボランティアを募集しています。そこに意外な人物が見学に来ました。 その人は軽度の知的に障害を持った成人男性でした。彼はグループホームの職員の方と同行して現れました。当然、事前にアポイントをとってもらっていたのでそのような人が来ることを知っていたが、実際に会って話してみるととても素

          小さな福祉施設での出会い

          「共生した地域作り」とは何だろう!? ~我が町「グループウェア化」計画~

          私「福祉の現場と社会がつながりを持ち共生した地域作り」の実現を目指しているものの一人です。 〇はじめに 最近ふと疑問に思います。「共生した地域ってどんなものだろう?」 福祉施設と地域が共生しているひとつの事例として、第一次産業(農業、林業、漁業、水産業)を中心に地域住民(健常者、老人、障害者など)が協調して取り組むことで、お互いの存在を認識し良好な地域コミュニティを築くといったモデルがあります。しかし、これはごく一部の地域で、特に都心部では実現することは難しいです。

          「共生した地域作り」とは何だろう!? ~我が町「グループウェア化」計画~

          知的に障害を持った方の働き方

          金澤翔子さんという方をご存知ですか?ダウン症の天才女流書家と呼ばれている才能あふれる方です。(今回の表紙は金澤さんの書をお借りしています。)彼女の書に人は心を打たれ、人と人をつなぎ、彼女の書は世界に飛び出しました。 しかし、彼女のように特別な才能の無い人達はどのように働いているのだろう?多くは障害者雇用のある企業、その他福祉施設(就労継続A型、B型、授産施設、生活介護)などで働きます。多くの方が自分の強み(得意な事、できる事)を活かして、そして自身の成長を促し一つ一つできる

          知的に障害を持った方の働き方

          知的障害者支援施設が経営する洋菓子店の販売戦略

          2年前に私が勤める社会福祉法人に提出した企画書の一部です。あらゆる点で実行不可能だったのでボツとされましたが、福祉施設の企画書がどのようなものか端的に省略して一部紹介します。 〇はじめに(計画の目的)「洋菓子店を通して福祉の枠を超えて社会と共生し利用者の生活を豊かにする」 今回洋菓子店の従来の販売戦略に加え「おいしい健康食品(栄養機能食品、機能性表示食品)」というテーマで製品し販売促進していく事を提案します。自社のプリンで使用している、〇〇卵は市販の卵に比べコレステロール

          知的障害者支援施設が経営する洋菓子店の販売戦略

          知的障害、発達障害を持つ人が物を売るということ

          知的障害支援施設(就労継続A型、B型、授産施設)のお店を利用したことがある人、商品を購入した人はいますか?多くの方は利用したことがないと答えると思います。しかし、実は知らず知らずの内に利用していたという人は少なくないです。 現在、食品関係(カフェ、レストラン、パン、菓子、その他食品)・雑貨(生活雑貨、手芸、アクセサリー、陶芸、ガラス工芸、木工)・アート(絵・クラフト、音楽)・作業(印刷、その他作業)など様々な分野で障害が持った方が社会参加しています。 販売経路として、各施

          知的障害、発達障害を持つ人が物を売るということ