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あれもこれもと欲張って追いつかない。

読みたい本がたくさんある。
読み返したい本もたくさんある。

私は、小説にしても漫画にしても音楽にしても、好きだなと感じたらその作家(作者、アーティスト)の作品を一通り全部に目を通したいタイプである。
なので、渋滞が起こる。
生きていれば生きている分だけ、対象となる作品が増えていく。

その癖、年々読むスピードが落ちてきている。

学生時代は、通学時間に興味のない授業中(すみません)。
バイトや遊びの予定がない日は、帰宅してからも母に夕飯だと呼ばれるまで読書に没頭していたし、家族が寝静まってから陽が昇るまで夢中になってページをめくっていた。社会人になってからも通勤時間やお昼休みは読書の時間だった。

ところが最近読書の時間を確保できていない。
眠りにつく前のひと時が読書タイムのはずだったのだが、眠気が勝る。

読みたい本はたくさんあるのに。読書欲は衰えていないのに。
体力は確実に衰えているようだ。

コロナ禍で一時閉まっていた図書館も動き始め、予約していた本が一気に届いた。
楽しみに待っていた作品たちなので、嬉しくはあるのだが、返却日が迫る。
どうにも最近、本に追われている気がする。

美味しいコーヒーとチョコレートを食べながら、ゆったりと読書にふける時間が好きなのに、慌ただしい。「読まなければ」と感じながらの読書は、義務化してしまう。芳しくない。

時間の上手な使い方。

もう少し、効率的に動きたい。

少しの期間、この小説たちと共に精神と時の部屋にお邪魔させてもらえないだろうか。いや、きっと時間がたくさんあると感じたら、また無駄な時間の過ごし方をしてしまうのだろう。

結局は自分次第。夏休みの宿題と一緒だ。

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