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パニックで大金を払う癖をやめたい

二度目。これで二度目だ。 私はソロ旅行が好きなのだが、旅行していると予定外のトラブルに巻き込まれることもある。 荷物がなくなる、人と揉める、体調を崩す…いろいろなトラブルがあるが、幸い私はそういったトラブルに見舞われたことはほとんどない。 代わりに「移動手段が予定変更になる」という経験はある。 これで二度目だ。 一度目は、旅行のしょっぱなで躓いた。 飛行機の時間を勘違いしていて、旅立ちの最初の飛行機に乗り遅れたのだ。 地上係員さんが尽力してゲート行きのシャトルまで私を

    • 古書店と古本屋

      夫に誘われて、古書店フェアに行った。 近郊の古書店がそれぞれ1テーブル分の商品を並べる。それぞれの店のカラーが出ていて面白い。 「このお店の本、どれも興味をくすぐられるなぁ」という棚もあった。1冊100円から売っているものもあるが、されど100円。 いわば、興味度が50点のものが100円で売っているとして、興味度50点のものは10冊も20冊もある。切り詰めているニートにとって千円単位の出費は痛い。「これは買いだ」と手に取り始めたらきりがなくなってしまう。(そして、家や図書館

      • 例のnote

        インターネット上では…というかTwitter上では、毎日のように「バズっている話題」が生まれては、忘れられていく。 「今日の職場での話題」がテレビのニュースでもYahoo!ニュースでもなく「Twitterの今日のバズ」になる日もある。 野次馬根性で一時的なお祭り騒ぎを観測するのを悪趣味な趣味として楽しんでいるが、しかしこういう趣味は決して自分を良い気分にしない。なんだかモヤモヤしたりイライラしたり、やり場のない気持ちを抱えて1日を過ごすことになる。(ので、なにかコメントを投稿

        • 春眠は暁を覚えないし、食欲は止まる事を知らない。

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          70本

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          思い出し羞恥

          ふとした時に、ふと頭に浮かぶ嫌な記憶や恥ずかしい記憶。 それは1年前の出来事もあれば20年前のこともあるのだが、その時の自分はあまりに幼稚で稚拙で、思わず「あぁぁぁぁあ」と叫んで暴れたくなってしまう。 勘弁してほしい。急に現れないでほしい。心の準備ができていないのに、「よっ」てな感じで出てこないでほしい。 さっき思い出したのは、クライアントの前で協力会社さんとバチバチにやり合ってしまったこと。 かねてから、どうも相手のやり方が私の流儀とは合わないのでチクリと刺したのだが、「

          思い出し羞恥

          宮本輝『優駿』 めちゃくちゃ良かった。 競馬好きにはぜひ読んでほしい。

          宮本輝『優駿』 めちゃくちゃ良かった。 競馬好きにはぜひ読んでほしい。

          Jimmy O. Yangで海外の人種ジョークがやっと分かったーまたはリベラルが保守に揺り戻される話

          ジミー・オーヤン Jimmy O. Yangというアメリカのコメディアンがいる。 私はドラマ「シリコンバレー」で彼を知り、スタンドアップ・コメディアンであることをなにかのプロフィールで見た。彼のショーがアマプラで配信されているのを最近知った。 動画は2020年のステージと、2023年のステージの2本が配信されている。 https://watch.amazon.co.jp/detail?gti=amzn1.dv.gti.8cb8d401-b91c-93ee-89de-cf6

          Jimmy O. Yangで海外の人種ジョークがやっと分かったーまたはリベラルが保守に揺り戻される話

          おっとりホースに夢を賭ける

          地方競馬にハマっている。 1頭に100円だけを賭ける、ささやかな楽しみだ。 ニートだと感情が昂るタイミングがあまりないので、走る馬たちの躍動を間近に見て、1分30秒でハラハラドキドキしたり、声を上げて馬を応援したりするのは1日の中の良いスパイスになる。 競馬場も新規層取り込みのために努力しているので、場内は清掃が行き届いていつも清潔に保たれているし、案外、治安も良い。 少し暖かさが戻った晴れの日だった。 確か、3レース目だったと思う。パドックは不穏であった。 3番の馬が落ち

          おっとりホースに夢を賭ける

          雨が止んだら

          通りを歩くと、ジンチョウゲの甘い香りが鼻をいっぱいに満たす。 三月の後半は雨が多い。 卒業シーズンに咲いた桜を散らす雨だ。 今年は寒さが長引いて、桜はまだ咲かない。 この雨が止んだら、雨粒をかいくぐって桜が満開になるだろう。 春の嵐に花弁を散らすだろう。

          雨が止んだら

          善意に寄ってたかられる

          車椅子ユーザーの話題が人々のなにかの蓋を開けたようで、いろいろな話がタイムラインを通して飛び込んでくる。 「電車で一度、席を譲った相手にマークされてしまう」みたいな話にはすごく「わかるー!!」となってしまった。「わかるー!!」とはなったものの、私は電車で席を譲った人にマークされた経験はない。なのに、この「わかるー!!」はどこから来たのだろうか。 私は「なるべく人に譲り渡すという善行を積極的に行い、徳を積むべき」という価値観を内面化してしまっている。興味深いのは、「譲り渡す」

          善意に寄ってたかられる

          おじいちゃんたちの安産祈願

          行きつけのお寺に詣った。 よく晴れてお出かけ日和ではあるが、すれ違う人は少ない。今日は1人で静かにお詣りできるかな、と思いながら本堂に入る。 先客の夫婦が石油ストーブに当たりながら座っている。キョロキョロと落ち着きなく、あまり来慣れていないらしい。 2人を差し置いて先にお参りしようか、と賽銭箱に近づくと、本堂の中で住職さんがなにやらゴソゴソとお勤めの準備を始めた。私はこのお寺に何度も通っているが、平日の昼間にお勤めをするのを見たことはない。 私のお詣りは後にしたほうが良さそ

          おじいちゃんたちの安産祈願

          <黒人>に関する私の眼鏡

          チママンダ・アディーチェの『アメリカーナ』という小説を読んだ。 ナイジェリアで育った女の子がアメリカの大学に進学し、そこであらゆる人種のことに直面しながら、大学生らしい恋愛や友人関係を経験する恋愛ドラマだ。 訳者後書きにあったように、この小説を読んで「黒人」というものの解像度が私の中でずいぶん変わった。 https://amzn.asia/d/gph8PWv 日本の地方都市で人種を意識せずに暮らしていると、たとえBLM運動やさまざまなネット情報に触れていたとしても、いか

          <黒人>に関する私の眼鏡

          Twitterの小説みたいな語りがほんとうに嫌い。 Twitter小説は嫌いじゃないし、体験談は楽しく読めるのに、「」から始まるツイートにはうんざりする。 ネット小説は好きなはずなのに、「」から始められると単に読む気をなくすだけでなく「うるせえええ」ってなるのは何故なのだろう。

          Twitterの小説みたいな語りがほんとうに嫌い。 Twitter小説は嫌いじゃないし、体験談は楽しく読めるのに、「」から始まるツイートにはうんざりする。 ネット小説は好きなはずなのに、「」から始められると単に読む気をなくすだけでなく「うるせえええ」ってなるのは何故なのだろう。

          海外ドラマ『THIS IS US』シーズン4まできた

          そろそろ辛くなってきた。 シーズン1の第1話がピーク。 それでもシーズン1は最後まで楽しめたが、シーズン2以降は少々苦しくなってきた。 シーズン1はとても自然に伏線を散らばらせ、華麗に回収していた。2以降は、「急になに?」という新設定をばら撒いて、「ほーら回収しましたよ」という回が後で来る。10話かけてひたすらあれこれ散らばらせて、次の1話で回収、続く10話はまた散らばらせる…という感じ。 さっさと本編の続きが見たいのに、過去の回想や新キャラのキャラクター説明が続いてじれっ

          海外ドラマ『THIS IS US』シーズン4まできた

          シーズン2は脚本のための脚本が目立つな。

          シーズン2は脚本のための脚本が目立つな。

          女性用サイズのマスクは耳が痛くなるので大人用サイズを買わなければいけないと学んでいるのに、いつも「女性にぴったりのサイズ」という謳い文句で女性用サイズを買ってしまうこと、もうやめにしたい。

          女性用サイズのマスクは耳が痛くなるので大人用サイズを買わなければいけないと学んでいるのに、いつも「女性にぴったりのサイズ」という謳い文句で女性用サイズを買ってしまうこと、もうやめにしたい。