海外ドラマ『THIS IS US』シーズン4まできた

そろそろ辛くなってきた。
シーズン1の第1話がピーク。
それでもシーズン1は最後まで楽しめたが、シーズン2以降は少々苦しくなってきた。

シーズン1はとても自然に伏線を散らばらせ、華麗に回収していた。2以降は、「急になに?」という新設定をばら撒いて、「ほーら回収しましたよ」という回が後で来る。10話かけてひたすらあれこれ散らばらせて、次の1話で回収、続く10話はまた散らばらせる…という感じ。
さっさと本編の続きが見たいのに、過去の回想や新キャラのキャラクター説明が続いてじれったい。
シーズン1がヒットして続編を作る必要に駆られ慌てて設定を足したのかもしれないが、なんというか、シーズン2以降は「いや、その設定があったならもっと会話や振る舞いに出てないとおかしいでしょ」というものだらけ。

おそらく私のようにアマプラで一気見するのではなく、毎週楽しみにテレビで観るのが正解なのだろう。毎話毎話、無理して感動シーンをねじこみすぎ。
おそらく地上波放送ならば「毎週のこの曜日のこの時間、ハンカチ片手にこのドラマを観るのが楽しみ!」というファンの期待に応える必要があるのだろうけど、サブスクで続けて観ると「またこいつの暑苦しい演説が始まったよ…」という気持ち。
家族がテーマのヒューマンドラマという性質上、感動シーンを作るとしたら「誰かに人生に関する含蓄のある、感動的なセリフを言わせる」以外に方法がなく、無理に感動シーンを作りすぎて「いや、ここで普通そんな話せんやろ」とか「いや、この演説でさっきのトラブルが全部チャラになるのおかしいやろ」という感じで置いてけぼりになる。

そして、頼むからその「人生に関する含蓄ある感動的な長ったらしい演説」を、通りすがりの店員や病院の受付スタッフに対してしないでくれよ…。なんで仕事中の人間を引き留めて人生の深さについて語るんだよ…。どんだけ自分がドラマの主人公なんだよ…。

もちろんフィクションだし、彼らはドラマの主人公なんだし、このドラマでは彼らの人生のドラマティックな瞬間を切り出して繋いでいるのだとは思うが、キャラクターたちが自分たちを特別扱いしすぎて(つまり製作陣が彼らを特別扱いしすぎて)寒くなってしまう。

それでも私が結末まで観たいと思うのは、この私の感想が自分だけのものではないと知るために他のレビューも読み漁りたいし、そのためには全話見ておかないとネタバレを踏んでしまうからだ。

とりあえずRotten Tomatoを覗いてみたところシーズン5から悲惨になるということ、あと吹き替え版シーズン1の高橋一生がひどいということは分かった。
最終的に「良いドラマだった」で終わるにしろ、星1つにしてこき下ろすにしろ、とにかく完走が楽しみである。

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