1800円と内定、どっちが欲しい?
【この記事のまとめ】
最も費用対効果の高い自己投資である本には、意識すべきポイントがある
最近、学科の後輩から就活の相談を受けました。
ぼくの1つ下、いわゆる22卒の大学3年生です。
その中でぼくが就活関連のおすすめの本を紹介する場面があったのですが、そこで後輩の発したひとことがなかなかに印象的だったのです。
後輩「本って高くて…なかなか買えないんですよね。」
なるほど、と思いました。
このセリフからは価値観の違いと同時に、それまで本がもつリターンのちからを充分に受け切れていなかったことが分かります。
つまり、本を買わない理由がお金であるならば、それは本の使い方次第で、大きく変えることのできる価値観になると考えています。
ここで、以下の実績を見てください。
・企業からの内定
・運動習慣
・忘れない勉強の記憶術
これは、ぼくが実際に本から吸収した知識や考えから得たものです。ぼくは読書を始めてから、その強力な効果をこの身で実感することとなりました。
というのも、ぼくは読書を始めるまで、その後輩と全く同じ考え方だったのです。本なんて読まなくても生きていけるし、毎日たのしいと、そう感じて過ごしていました。
なので後輩に伝えたことは、あの日のぼくに伝えたい言葉でもあったのです。
「1800円と内定、どっちが欲しい?」
ところで、本と読書に対する考え方についてですが、これには大きく2つあると考えています。
【本と読書に対する考え方】
①本への出費は浪費ではなく「投資」
②本から得られる自分へのリターンを最大化する
この記事では①の本に対する投資について考えてみます。
※次回の記事
本を買うお金は自分への投資
ぼくの基本的な考え方は、この記事で書いています。
世の中で最も正解に近い「科学」は、手軽に入手できる本からその知見を得ることができます。
では本の購入が、浪費ではなく投資になるとはどういうことか。
繰り返しになりますが、自分へのリターンがあるということです。もっというと、ほとんど2000円以下という安価なもので、自分の悩みを解決し得る正解が手に入るといえます。
例えば、英語を話す力を伸ばしたい!と考えると、通い始めるのは英会話教室でしょう。英語を話す環境に身を置くことが、最も英語を話せるようになる近道だといわれています。ぼくは英語は話せません。
ここでの英会話教室に通うお金というのは、英語を話すスキルへの投資ですよね。
あるいはスーパーで、野菜や魚、フルーツなど、高くても栄養価の高いものを買うこと。これは健康への投資です。
本に使うお金というのは、これと全く同じ使い方だと考えています。ところが、本に対してこの意識を感じられない要因ともいえる障害が3つあります。
本と投資が結びつかない理由 ①
1つは、世の中にある本の種類が多すぎるという点です。
何から手をつけていいかわからない、どう選ぶのが正解かわからない、むしろあれもこれも全部気になっちゃう…。
この場合は、次の記事で紹介する選書の視点を参考にしてみてください。ある程度絞りこむことができると思います。
本と投資が結びつかない理由 ②
2つ目は、読んだ本の内容を覚えられないという点です。
何が書いてあったかを覚えていられないと、それが行動として実行できず、結果として本がリターンにつながらないという現象に陥ります。
まず大前提として、人間の脳は、見聞きしたもののほとんどを忘れるようにシステムされています。
それはどの程度忘れてしまうのかというと、読んだページをめくると、もうそのページに書いてあることが思い出せないレベルです。
あるあるというか、これが普通なので安心してください。
ではどうすればいいのかというと、ぼくは学んだことを覚えるための環境を整えることを勧めています。
そのための「勉強のシステム作り」という記憶術の記事を準備しています。順次リンクを追加していくので、興味があればぜひ読んでみてください。
本と投資が結びつかない理由 ③
3つ目は、読書に時間がかかるというイメージです。
一般的な実用書だとだいたい200ページ程度、多いものだと4、500ページもあります。
平均的な読書スピードは1分間に500文字くらいといわれているので、1ページ600文字程度の本をまじめに読んだとすると、1冊に3〜5時間かかる計算になります。
たしかにこの時間をまとめて日常の生活で確保するのは難しいかもしれませんが、これには2つの対策があります。
読書に時間をかけすぎない対策 ③−1
対策の1つ目は、まとめて読まずに小分けにして読むことです。
毎日○ページ、とかって決めてしまうと続かないものです。
ぼくが勧めるのは、「気が向いた時に読むようにする」ことと、「気が向くように環境を整える」ことです。
例えば机の上など、すぐ手にとれる場所(自分が普段いるスペース)に置いておき、意識が本に向けられるようにセットします。そうして、食後など気が向いた瞬間にサッと読み始められるような環境づくりが理想です。
読書に時間をかけすぎない対策 ③−2
対策の2つ目は、読む箇所を絞ることです。
次回以降の記事でも触れますが、これは本の使い方をあらかじめ決めてしまおう、というやり方です。
例えば、「こうすると人生変わるよ!30のルール」みたいな本があったとします。目次を見ると、必ずその30項目と見出しが書いてあります。これをざっと概観して、見る項目を3つに絞ってしまいます。
実際やってみると、たしかに時間は大幅に短縮できても、なんとなくもったいないような気がしてきます。ここで大切なことは、「本1冊から新情報3つで充分なリターン」という意識です。
最初からこの知識だけを吸収する、という意識をもつと、1冊を丸々読み通そうと構えるよりも、はるかに本に対して向き合いやすくなります。
ただし、全く知らない情報しか書いていないものを読む場合には、別のやり方が必要になります。ここでは触れませんが、大前提の意識だけいうと、基礎知識の場合は時間がかかるのは当たり前です。
逆に、基礎知識がないものを早く読める人なんてほとんど存在しません。ぼくは下の記事で目の神経科学について勉強しましたが、じつはこれに使った参考文献は、1週間以上かけて読んでいます。
200ページ程度の薄めの本だったにも関わらず、脳科学なんて全く知識がなかったため、時間をかけてゆっくり理解する必要がありました。
その辺も含めて、また別の記事で触れることにします。
まとめ
ポイントを絞って本を買うこと、そして工夫した読み方をつくること。
こうすると、本に対する意識がガラッと変わります。
本からきちんとリターンを得ることができるようになると、その威力は計り知れない効果を発揮します。そしてそれは、エステに行ってきれいになるのと同じように、自分に対する投資なのです。
費用対効果、つまりコスパ最強の自己投資が本になるとぼくは考えています。
次回は「じゃあ、リターンってどうやって手に入れるの?」というお話です。
興味はあれば、ぜひ読んでみてください。
POINT
・抑えるべき意識は「本から得られるリターン」=「悩みへの最適解」
・安価に手に入る本が最強の自己投資
・自己投資の読書ポイント「選書」「忘れない」「時間をかけすぎない」
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