とある者の手記 三頁目
死とは美しいものだ。
一人の人間の生命が全うされる瞬間。この世にあった生命の灯火が消え、何の価値もない骸になる瞬間。不可逆的な状態変化。
どれほど能力があったとしても、どれほどの価値を秘めていても、死せば全て等しく地に還る。もう二度と動くことも、息をすることもない。
遺った人間たちはその者の魂を鎮めるかのように、屍を飾り付け、霊魂への祈りを捧げ、丁重に弔う。まるで何者かに操られているかのように、当然すべきことだとでも言うかのように、死を偲ぶ。
屍は何も言葉を発さないのに?魂な