Suzuki Sakurako(株式会社SAKURA数学教育企画 代表)

大学、予備校、社会人まで幅広い教育経験と出版社で培った編集スキルを持っています。博士号…

Suzuki Sakurako(株式会社SAKURA数学教育企画 代表)

大学、予備校、社会人まで幅広い教育経験と出版社で培った編集スキルを持っています。博士号持ち(数学)。研究者にあらず俗にあらずをモットーとし、難解でおカタいイメージの数学・統計学を楽しく、わかりやすく、そして正しく伝えることが大好きです。愛犬家であり格闘技愛好家。

マガジン

  • 私はそう考えてる。数学教育。

    予備校講師→大学教員→理工系専門出版社を経た数学教育者かつ編集者が、過酷な医学部入試問題作成・採点経験を通じて見た受験数学、さらに大学数学教育、数学書籍について「私はそう考えてる」というスタンスで記事を書いてます。

  • 数学・統計学、私のこの1冊。

    自宅に400冊以上ある数学関連書の中から、真におススメの、独断と偏見によるおススメの書籍を熱く紹介します❣刺さる人に刺さりますように。

  • one point 統計学~1記事1000字の基礎講座

    統計学の基礎(大学初年度程度、統計検定2級程度)を、1つのトピックにつき1000文字で体系的に学べるようになっています。 毎回、紙芝居のようなプレゼンで視覚に訴えます。 数学があまり得意でないけれど統計学に興味のある社会人、学生に喜んでもらえるような記事を、週に1度の頻度で更新できるよう頑張ります。

最近の記事

データサイエンスの勉強を始めよう❣

今日は、データサイエンスを勉強したい人向けの数式ナシの1000字記事です. 😊 2017年滋賀大学に日本初のデータサイエンス学部が新設され、我が国でも本格的に始まったデータサイエンス教育。データサイエンス、データサイエンスって流行りみたいに取り上げられるようになったものの「データサイエンスって結局何?」とつかみどころがない印象を持つ方も多いんじゃないかと💦 私は次の定義がシンプルでしっくりくると思います。 一方、よく似ているのが統計学。 ザックリ言うと、データサイエン

    • 独断と偏見で選ぶ一冊~ワークマン式「しない経営」

      40日ぶりの投稿ということで、今日は、数式無しで気軽に読める読書案内~最近読んだ印象深い1冊を独断と偏見で紹介したいと思います。 ズバリその本は ワークマン式「しない経営」 (ワークマン専務取締役 土屋哲雄著/ダイヤモンド社/2020年10月) 私の過去記事やプロフィールから、ナゼあまり縁のなさそうなビジネス本?と思うかも知れません。キッカケは、全く違う分野(文系)の方に統計教育の話をした際に「ワークマンのExcel経営ありますよね」というコメントを頂いたこと。気にな

      • 確率・統計と受験数学~入試問題を楽しもう❣

        👉はじめに 難易度⭐⭐⭐ 今回の記事は ●高校で数Ⅲをかじったことがある方 ●受験数学に関係する方(学校や塾・予備校の先生、受験生、保護者…) ●確率・統計に興味がある方 を対象に書きました❣ 入試問題のネタって自分の専門分野に近いところから探しがちだと思うんです。私の場合、確率や統計のネタから高校の範囲で扱えるものを選ぶことが多かったかな。計算問題にしても、意味のないメンドクサイ問題を出すのは心苦しいので、背後に数学的な意味のある何かが隠れているものを選びたくなってしまう

        • one point統計学~確率論と統計学の関係

          (難易度⭐⭐) 何かを真面目に勉強すると、 「今までの勉強内容が花開いた🌸」 「この部分ときめく💖」 という箇所に出会います。統計学と確率論の関係もその1つ。 今日は統計学のそんな部分、確率論と統計学の関係のザックリ解説です。 確率の教材と言えば、サイコロ、くじ引き、赤玉白玉…なんだかつまらないというイメージかもしれませんが、全くそんなことはありません❕ これらは、人間の努力や思惑が全く反映されない(=無作為な)”純度100%の偶然”を提供する身近な題材なんです。純度1

        データサイエンスの勉強を始めよう❣

        マガジン

        • 私はそう考えてる。数学教育。
          5本
        • 数学・統計学、私のこの1冊。
          3本
        • one point 統計学~1記事1000字の基礎講座
          8本

        記事

          数学本ってサクサク読破出来るもんじゃない💦

          (難易度⭐) そういえば学生時代、微積分学や線形代数などの基礎科目の教科書って読破しました?試験に出る箇所以外読み飛ばしてる学生は肌感覚で99%かな…(勿論自分もそうでした😅)。そもそも数学書って小説や実用書のようにスルッと読破できるもんじゃなくて、マジメに読めば1行に数時間ってこともあるあるです💦かと言って、めんどくさっ!と無視して進むと後になってその部分と似たところで結局ひっかかる。 私は 数学を勉強するということは、数学の本をきちんと読むこと だと考えてます。 受

          数学本ってサクサク読破出来るもんじゃない💦

          One point統計学~区間推定

          某局人気番組の視聴率14%、内閣支持率35%…などはよく目にしますが、視聴率の測定器が設置されている家庭や調査員に直接聞かれた人はめったにいませんね。有権者全体やテレビを持つ全世帯の調査は現実的に難しいので、無作為に抽出した一部の有権者や世帯(標本)に対して支持率や視聴率(標本比率)を調べるのが普通です。35%という数字は、全有権者(母集団)の支持率(母比率)ではなく一部の有権者の支持率に過ぎません。 この35%を真の支持率の推定値とする考え方もアリですが、今日は 「母比率が

          大学の数学教育って実はスゴイ

          「大学の授業はつまらない、難しくて分からない。」 よく聞くけど耳が痛ーい(笑) 一方、大人の数学の学び直しブームが少し前メディアで取り上げられ、やさしく数学を教える講座や教室、ためになるYouTubeチャンネルもいくつか出来ました。良いことですね❣ 今日は、大学教育にも学び直し教育にも関わった身として ”大学の数学教育はなかなか真似できないスゴさがある” っていうことを1000字で伝えたいと思います。 大学レベルの数学の勉強って、難易度の高い学問の大海にいきなり投げ出さ

          受験数学との付き合い~一周回って

          今日は、「受験数学と私」というテーマで書きたいと思います。 なぜいきなり?っていう理由をサクッとプレゼンさせて下さい。 実は「数学とともに」という生活は20代、予備校の数学講師からスタートしました。引っ越し作業中にその頃の写真を整理していたら、ふと書いてみようと。要するに思い付きです・・・ 私、現在、大学受験向けに数学の個人授業もしています。 が、現在は手一杯でここで集客する意図はなく、自分の考えを書こうと思ったまでです。誤解なきよう❣ 初めての方のために自己紹介を再掲載

          受験数学との付き合い~一周回って

          one point統計学~連続型確率変数と密度関数

          今日はまた分かりにくい💦という声が多い連続型確率変数です。次の❓について1000字+絵でザックリ解説します❣ ㊟少々乱暴ですが分かりやすさ優先 ✋連続型確率変数に関する質問を要約  ①縦軸はナゼ確率でなく確率密度? ②確率はナゼ面積で表されるの? ③「1点を取る確率0」がイマイチ釈然としない。 高校までの確率変数の定義:「ある確率法則に従っていろいろな値をとる変数」は数学的に突っ込みどころ満載ですが、今回支障はないのでこの定義で行きます❣ 確率変数がどんなタイプの値を

          one point統計学~連続型確率変数と密度関数

          one point統計学1000字~確率の現代的定義(公理的定義)をざっくり解説

          標本を母集団から無作為抽出すること自体、くじ引きのような確率的要素が含まれていて、統計的推測と確率論は切っても切れない関係にあります。 少し詳しい本では確率論は確率の公理的定義から出発しますが、それがまた「無機質で意味が分からない!」という難所の1つになっています。 今回は、確率の公理的定義をザックリとそれでいて本質的が伝わるように1000字+絵でお届けします❣ 「サイコロ1個投げて⚅の目が出る確率1/6」というのは殆どの人が納得します。これは、起こり得る全ての場合が6通

          one point統計学1000字~確率の現代的定義(公理的定義)をざっくり解説

          【いまさら自己紹介】大規模リフォームにつき・・・

          マンション築20年周年につき大規模リフォームをすることにしまして、今月末から1か月ほど仮住まいに引っ越すことになりました。 そこで、悩みの種が400冊余りの数学の本! 20代で予備校で数学講師を始め、社会人向け数学講座の講師、数学研究の時代を経て大学教員になり、その後は出版社で数学書籍をプロデュース・・・数学との付き合いはかれこれ30年になります。 段ボールに本を詰める作業をし始めて3日目。 「数学本は仕事道具でもあるし趣味でもある。独断と偏見と愛に満ちた熱~い書籍紹介で

          【いまさら自己紹介】大規模リフォームにつき・・・

          one point統計学1000字~スタージェスの公式の正体

          データは現実を解釈するために使う大切な数字の集まりですが、そのままでは単なる数字の山。そこに潜むパターンを浮き上がらせるために整理し見える化したものがヒストグラムです。 下の数字はある競技の全国大会に出場した女子選手35人の身長データです。 167 165 153 152 155 159 166 154 157 160 167 159 166 158 170 164 155 148 161 164 153 172 163 151 162 166 158 152 156 1

          one point統計学1000字~スタージェスの公式の正体

          1000字の統計学入門講座~仮説検定の気持ち(考え方)

          質問✋ 統計学が客観的な証拠を掲げる強力なものであることは分かりました。 でも「それでもやはり奇跡を信じる」と言う相手は納得させることが出来ないのでしょうか? 統計学の基本中の基本、仮説検定の本質をついた質問ですね。 今日のテーマは、仮説検定の考え方です! 仮説検定は、「このサイコロが公平に作られているか、細工されたものかを判断したい!」というような、偶然性が介入する問題に何らかの判断を下すための方法です。(①②) さて、10回連続で⚅が出るようなサイコロは「インチキだ

          1000字の統計学入門講座~仮説検定の気持ち(考え方)

          【1000字の統計入門講座】~数学の基礎知識、これだけは❣

          統計学の講義を始めるとき、よくある質問を1つの文にまとめてみました! 「1年以上数学に触れていないので簡単な公式だけでも復習したい。何を勉強すれば良いですか?」 (受験で数学を使わなかった文系学部の1年生) 凄く分かります! 真面目に統計学をやろうと教科書をパラパラめくってみたら数式がけっこう出てくるし、ある学部では積分記号を板書したら悲鳴が上がったとか(笑) ただ、筆記試験に合格しないと単位を落とす💦っていう学生と、ビジネスに活かすために勉強する社会人とでは、アプロー

          【1000字の統計入門講座】~数学の基礎知識、これだけは❣

          統計学が分かるようになりたい!

          はじめまして。鈴木桜子と申します。 noteの記念すべき初記事は、「統計学と私」です。 25年前、大手予備校で受験数学を教えていたときに統計学に出会いました。受験数学と対極にあって実用的な数学手品…みたいな統計学が本当に面白くて、夢中で勉強しました。そして独学の限界を感じて大学の数学科できちんと学ぶ決心をしたとき、とっくに30歳過ぎてました。 しかし! 晴れて入学した矢先、教授に「統計学は数学じゃない(笑)」と言われ、かなりショックを受けたことは一生忘れられません。と