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one point統計学~確率論と統計学の関係

(難易度⭐⭐)

何かを真面目に勉強すると、
「今までの勉強内容が花開いた🌸」
「この部分ときめく💖」
という箇所に出会います。統計学と確率論の関係もその1つ。

「キタ━(゚∀゚)━!」っていう感じが伝わる学生さんのコメント

今日は統計学のそんな部分、確率論と統計学の関係のザックリ解説です。


確率の教材と言えば、サイコロ、くじ引き、赤玉白玉…なんだかつまらないというイメージかもしれませんが、全くそんなことはありません❕
これらは、人間の努力や思惑が全く反映されない(=無作為な)”純度100%の偶然”を提供する身近な題材なんです。純度100%の偶然って実は難しい。例えば、ランダムに数字を10個書き並べて下さいと言われてとりあえず書いてはみたものの…

1,3,7,2,3,7,9,4,1,5

「そろそろ1書こうっと」「同じ数字が続かないように」などと考えて書いているので、実際は本当のランダムじゃないです。
しかし、各面に2つずつ0,1,2,…,9を書いた正二十面体(サイコロ)を振って上面の数字を記録すれば”純度100%偶然”に並んだ数字が作れます。サイコロやくじ引きって、人工的に作るのが難しいランダムを作れるスゴい道具なんです❣

さて、ランダム、無作為の何が嬉しいかというと、確率論という強力で便利な道具を使えるからです❣

例えば、半々の割合で黒玉と白玉が大量に入った袋から無作為に80個の玉を取り出したとき、黒玉が4個以下である確率は、基本的な確率論を使って 
    0.0000000000000000014…
と数学的に計算出来ます。ここまでは純粋に数学の話です。
しかし❕ここから我々人間は自然に思考を巡らせます
「白黒半々の袋から取り出したのに黒が少なすぎて不自然。」
「この結果は偶然で済まされる程度のものなのか?」
「偶然で済まない程度のあり得ない結果だから、意図的に白を選んだと判断するのが合理的!」

この無味乾燥な話は、現実の問題にそのまま置き換えられます。

1950~60年代アメリカ南部での訴訟のお話。陪審員資格を持つ市民の半分が黒人であるにも関わらず、80人の陪審員候補の名簿に黒人が4人しかいなかったということに対し、上のような考え方を定式化して、統計の専門家が「人種差別があった」ということを示しました。

陪審員選出の人種差別訴訟
陪審員選出の人種差別訴訟の説明

これは推測統計学の仮説検定という考え方の一例です。
統計学って、数学の理論と人間の思考をミックスした人間臭いものだと思いませんか。

今日の話をまとめると

確率論(数学)+人間の思考=統計学

統計学って本当に面白い❣
ではまた~👋




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