見出し画像

冒険家になりたかった学生が、スタートアップでビジネスサイド唯一の新卒社員になったわけ

こんにちは。仲野彰紘と申します。

今年の4月から新卒としてPLAIDという会社に入社し、楽しませてもらっている者です(タイトルに唯一の新卒入社と書いたのですが、頼りになるエンジニアの新卒同期が4人います。ビジネスサイドでは僕のみです。タイトルをキャッチーにしようと、少しもがきました)。

僕が入社したプレイドは、「データによって人の価値を最大化する」をMissionとする、Technology Companyです。主力事業であるCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を中心に、B2B向けSaaS事業を展開しています。

さて、新卒noteということで、恐らく今後の抱負等を書いて投稿するのがいいだろうな、と思ったのですが、僕は円滑にプレイドに入社した訳ではなく、紆余曲折あって4月1日の2週間前に入社を決めました。

そこで、このnoteは、今回の意思決定に対して真摯に「なぜ?」と問いかけてくださった他企業やプレイドの方々、そして自分の青い決断を心配してくれた親や友人、研究室の先生方に対して、自分の考えや、その考えに至るまでの体験を言語化する場にしたいなと思います。

そしてゆくゆくは、「これから新卒でプレイドに入社したい」「ビジネスサイドの選考を受けてみたい」「インターンに参加したい」という方々の参考文献となるような記事になればいいかな、と思っています。



【自己紹介】

まずそもそもお前は誰だ、という話ですが、
改めて皆様初めまして。Aki(Akihiro Nakano / 仲野彰紘)と申します。

サーフィンが好きです

プレイドではBizDevとして、事業開発やパートナー企業とのビジネス共創アライアンスに従事しております(ここは詳しく述べると長くなるので、また別noteで投稿します)。

入社前は大学で哺乳類の新生仔における免疫について研究しておりました(そんなこと言いつつ、この投稿を書いてる今、かなり体調不良気味ですが)。

幼少期〜大学院に至るまで、一貫して「生き物」「フットボール」漬けの日々でした。

生き物好きだった幼少期〜高校

物心ついた頃から生き物好きでした。一人っ子で幼稚園にもあまり行かず、5歳くらいまで朝〜晩ずっと習い事漬けだったこともあり、小学校に入学するまでは、毎日近くの森にいる生き物が一番の喋り相手でした。

小学校2年生か3年生か忘れましたが、自由研究で「ワニの子宮外妊娠についての事例」を纏めたものを発表したら、先生に引かれたことを今でも覚えています(確か同級生にはウケた、ありがとう)。これに懲りずに小学校6年生で信貴山におけるカエルの分布についての論文を書いたりもしました。

かといって、ずっと図書館で生き物図鑑ばっかり読んでいたタイプではなく、毎日ひたすら朝一番に登校しては友達とサッカーをし、全授業の休み時間(つまり1〜6限全部、笑)に外に繰り出して虫取りや探検をしていました。物心ついた時からずっと、アクティブなインディー・ジョーンズが自分のロールモデルでした。

インディアナ「よい考古学者になりたいのなら、今すぐ図書館から脱出するんだ!」
Indiana Jones: If you want to be a good archaeologist... you've got to get out of the library!

『インディー・ジョーンズ / クリスタル・スカルの王国』より引用

もちろん中学・高校に入学しても変わらず友人と走り回る日々で、ひたすらサッカーをするか、Animal Planetを見るかの生活で、ずっと生物と英語(図鑑とか読むのに必要だった)が大好きな小僧でした。

そんなこんなで高校生活も終盤になり、大学受験のタイミングで「どうせなら生物学について日本で一番面白いことを学びたい」と思い、進路となる大学を選びました。

オーストラリアで人生初の野良カンガルーとの対面
おそらく向こうも僕との対面はカンガルー人生初でしょう

フットボール漬けの大学生活

大学入学後は、勉強だけでなく絶対スポーツも続ける!と思い、入学式”前”にサッカー部の練習に行き(笑)、その場で入部しようと決めていたものの、隣で「フットサル部」という部活の存在に気付きました。

フットサル部は、どうやら部活になって初年度とのことで、ここからチームの文化ごと作っていけるスタートアップ感と、フットサルという競技自体の面白さに惹かれて入部。これが沼のようにハマってしまい、4年間の思い出は苦楽全てこの部活と共にあります。

チームをいかに強くするかどうやってウィニングカルチャーを根付かせるか、ということを考えては走り続け、自分の中ではひとつやり切ったことだと考えています。

またチームでの活動とは別に、選手としても関西学生選抜に選出していただいたり、その後2回ほど国体選抜に、さらに翌年イタリア遠征メンバーに選出していただいたりと、数年で人生2周分くらいの貴重な経験をさせていただきました(ちなみに今は動けません)。


髪が短かった頃の私
幹部代を交代した後の選手権
今でもこの写真を見ると血が騒ぎます
イタリア遠征メンバーとの一幕
現在はプロとして活躍するメンバー達の活躍を画面越しに見る日々
刺激になります

【就職活動について】

さて、長すぎる自己紹介が終わったのでようやくこのトピックなのですが、皆さんはいつから就職活動を始めていますか?

大体、卒業年度の1年前くらいでしょうか。

最近は大学1年生から就職活動を始めている人もいたりして、単純にその情報収集能力の高さをリスペクトしつつ、「その能力を違う所で生かして自分で何かスタートするのも面白そうなのに」と思ったりするのですが、僕自身、就職活動は部活を引退した学部4年で始めました。大学院に進んでいるので、卒業年度の2年ほど前に始めたことになります。

就職活動を始めた当初から今に至るまで、自分の考えが変わった部分もありつつ、変わらなかった部分もあり、全体を通しては非常にエキサイティングな経験でした。

就活を始めた当初なりたかったもの

そもそもですが、当初僕は、企業に就職したいと思っていませんでした。

これはただ斜に構えていた訳ではなく(笑)、将来は自分の研究テーマを追い求めて、世界を飛び回りながら謎を定義し、凡ゆる人を巻き込みながら次の世代に残る研究をする、インディー・ジョーンズのような人物になりたいという想いがあったからです。その最短距離が、博士課程進学だと考えていたのです。そしてその鍵がアフリカにあるとまで考えていました。

なので、僕が就活(?)において一番最初に起こしたアクションは、当時の研究室の教授に「コンゴで霊長類の行動生態学の研究がしたいので、その研究室を紹介してほしい」とお願いしたことでした(笑)。

今まで部活ばっかに精を注いでいた奴が突然こんなことを言い出すと、普通の先生なら怒るところですが、非常に優しく下記のようなお言葉をいただきました。

「もちろん、紹介はできる。ただ、自分の将来を描きすぎるのも良くない。今目前にある問題に集中してこそ開ける道もある」
「仲野の興味ある分野によって世界がどう変わるかについての解像度を上げるために、民間企業や官公庁が今何をしているかを知りに行くといい。その上でもう一度話そう」
「ちなみに博士課程に関しては大歓迎」

というお言葉を頂き、逆にやる気満々で皆と同じ就職活動を始めることになりました。就職活動自体は(本選考ではなかったこともあり)業界や規模に捉われず幅広く参加しました。

具体的にはスタートアップや戦略ファームのジョブ、政府系機関やメガベンチャーなど幅広く20社くらいのインターンに参加し、上記の解像度が上がるとともに、各場所でこんなに刺激的な仕事ができるのか、と感じました。

就職活動を通して感じたこと

就職活動を通して、当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、

・大学も民間企業も、「研究」/「事業開発」と、語る言葉が違うだけで、次の世代に何かを残そうとする営みは一緒なのだということ(映画『天使と悪魔』より引用)

・今更ではあるが、どんな事業や仕事もデジタルやテクノロジーからは切っても切り離せないこと(例えば自分の興味のあるバイオの領域も、クラウドの利活用や機械学習などの情報処理技術を推進力として、農業や医療などの様々な産業を振興していたり)

を自分の肌で感じ取りました。

ちょうど民間企業というものの在り方に魅力を感じ出した頃、本選考までに一度インターンで参加した企業の内定が全部出揃い、その上で、20回近く面談をしてもらったとある企業に行くことを決めました。

この企業は、「自分の考えを言語化し、それを以て社内外問わず様々な背景を持つ人を動かす」というミニ・インディー・ジョーンズ体験を、新卒のうちから質・量ともに日本で一番体験出来る場所だと考え、入社を決めました。
(バイオの分野については面白そうな分野が山のように頭にストックされたため、この企業で働きながら、副業のように大学院に行きながらそれを追うという働き方が出来そうだった、というのもあります)

『バイオ技術とコンピュータ技術の関わり』
(引用:https://bico.com/what-is-bioconvergence/)

【プレイドとの出会いと、肌で感じた魅力】

ここまで読まれた皆さん、多分「あれ?」と感じたと思います。

そうです。上記の様に、就活自体は一度早めに終了したのですが、当時の僕はまだプレイドとは出会っていません。

プレイドとの出会いは、友人との話でした。

「今かなりイケてるスタートアップで長期インターンとして働きたいんだけど、どんな所がある?」という偉そうで曖昧な質問を、スタートアップに精通している友人に聞いたのがきっかけです。

プレイドを紹介され、最初「データによって人の価値を最大化する」というミッションを見て、「あ、ゲノムデータか。次世代シーケンサを用いた遺伝性疾患の特定とかを事業にしているのかな?」と思い、見てすぐに応募しました(実際には全く違います)。

応募後すぐに接点を持たせていただき、確か2回ほど面談をしてインターンとして採用していただきました。

結論を先に言うと、僕はこの8ヶ月後に行くはずだった企業を辞退し、プレイドへの入社を決めます。
自分の興味関心であるバイオの領域にコンピュータ技術の領域が重なり始めたというのもあるのですが、入社の大きな決め手となったのは、僕がプレイドに感じた以下3つの点です。以下で簡単に紹介します。

「独自性が追求できる環境」
「革新性・探究心を求められる研究室のような場所」
「dopeでmadな人達」

「独自性が追求できる環境」

僕がインターンとして入社後、最初に感じたものです。
オリジナリティーとも言い換えられますが、プレイドでは必ず学生に対して、「その仕事をあなたがすべき理由は?」という問いかけがなされます。これは、明示的にこの問いかけをされるという訳ではなく、仕事の最中に必ず自分でこの問いにぶち当たるということです。

そもそも、プレイドのインターンは明確な仕事が決まっていません(ちなみに僕は初めて来た時、オフィスが豪華すぎて掃除をしていました、笑)。
仕事をするために、まずは自分が何者なのか、何に興味があるのか、将来何をしたいのかを言語化することから始めます。
そしてそれをもとに色んなメンバーと喋ってみて、プレイドにおける自分だけの価値(仕事)を発見していく。

カスタマーサクセス、セールスというのはroleの名前であって、インターンに最初から作業が与えられることなど絶対になく、学生でも関係無しでまず最初に「自分がプレイドにいる価値 = value」を定義・言語化する必要があります。

「ポテンシャル以外何もない学生に、それはさすがに酷じゃない?」という声も実際多く存在しますが、僕はその意見は半分正しく半分間違っていると思います。

まず「その仕事をあなたがすべき理由は?」という問いかけ自体は正直難易度が高い。その意味では正しい。
この問いは言い方を変えれば、「なぜあなたはここにいるの?」という問いになるし、拡げれば「なぜあなたは生きているの?」という人生の目的に繋がる話にもなる。この問いに答えられる人は、あまり多くないと思っています。

ただ一方で、「その仕事をあなたがすべき理由は?」という問いは、裏を返せば「自分のやりたいことをこの場に持ち込める」ということだと、僕は最初の1ヶ月で考えました。

上にも記載したように、僕は自分のやりたいことが沢山ストックされていた状態だったので、いつかこれをそのままプレイドに持ち込んでやろうと考えていました。

そしてそれを基にどんな事業を創ってやろう、どんなSF(Science Fiction)を創ってやろう、と考えていました。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクみたいに、たくさん発明してやろうと企んでいた訳です。
この、自分しか考えつかないアイデアを練り続けることが出来る「寝れない程ワクワクする感覚」に僕は強い魅力を感じました。

例え飲み会中でも、面白いアイデアがあればすぐホワイトボードに人が集まってくる

「革新性・探究性を求められる研究室のような場所」

「東京に来てビジネスについて色々知ろうと思ったけど、実際はまるで東京に研究室がもう一つ増えたみたいだ」
これは僕がプレイドにインターンとして入社後すぐから、色々な社員さんに言い続けていることです。先ほども述べましたが、プレイドの新卒/インターンは、答えのないものにぶつかる/ぶつけられるというまるで研究のような体験が出来る場所だと思います。そんな場所で、作業だけしているのは本当に勿体ない。

非常にチャレンジングで難しいけれども、プレイドではroleに囚われずに研究(プレイドの未来について目を向けたり、世界で初めてプレイドが解決する課題を考えたり)をする。

そこで必要に応じて、勉強(自分がフロントに立って社内の課題と向き合ったり、目前の作業を的確に素早くこなしたり)をする。そしてたまには徹夜で勉強道具(ライティング能力を上げたり、資料作成能力、定量分析の手法を学んだり)を揃える。この順番の整理の仕方が僕の中ではしっくり来ています。

社内の課題に向き合うことは何よりも重要なことであり、結果や事実を前へ進める推進力を産むものだけれども、それは研究のための勉強であるというのが僕の意見です。つまり新卒/インターンにとっての十分条件ではない。

そもそも、新卒に対してプレイドが求めているものは、まっさらな思考で、エジソンのように「え、将来は火じゃなくて電気の方がいるんじゃない?」という考えを持つことだと僕は考えています。いかに火を絶やさないために薪をくべるのが上手いか、ということを求めているのではないと考えています。それはもちろん、薪をくべるのが速い方が良いに決まっていますが。

メンターでもある取締役のyanagi(高柳)さんから日々頂くアドバイスに、「自分が今集中していることが、仕事なのか作業なのかを明確にしろ」というものがあります。これは上記の話と被る部分があると僕は考えています。

一筋縄ではいかない問題を様々な角度から粘り強く解きに行く面白さ、そして何よりも、世界にまだ存在しないようなソリューションを考えながら創る面白さ、この「研究室」のような感覚を新卒のうちから味わえる場所はあまりないのでは、と考えています。これが、僕が強く感じた2つ目の魅力です。

過去インターンとして一緒に働いた、感性豊かで色とりどりなインターン生達

「dopeでmadな人達」

ここまで沢山長々と書きましたが、実際のところ僕は自分のことを「仕事で何をするかはそこまで重要ではない派」だと考えています(多分)。
20年近くチームスポーツをしてきたこともあり、それよりも「誰とプレーするか」が、自分の中では大きな比重を占めています。

話は少しズレますが、
よく就職活動や社員訪問などで「将来こういうことをやりたいです」と言うと、「なるほど、それはなんで?」と聞かれます。文脈にもよりますが、中には高圧的な態度で「ふーん。うちでは出来ないなあ」と言われる所もあるそうです。

しかし、入社前にお話させていただいたプレイドメンバーの方々は、僕の「将来こういうことをやりたいと思っています」に対して、「面白いな、それ。どうやってやるの?もっと聞かせて!」という返答でした。

フットサルで華麗なスルーパスをいただいたプレイド代表のkuraken(倉橋)さん、週末の試合で足を痛めた報告を僕に楽しそうにしてくれるCPOのnaoki(柴山)さん含め、皆さん同じ返答でした。

単純に、プレイドメンバーのワクワクするような目を見て「カッコイイな」と思ったのに加えて、「自分達が常に新しい価値を創り続けてきた自負がある」そして「それをある種、狂気的に信じている」からこそ、無意識に全員が同じ返答をしたのかな、とも思いました。

そして、インターン期間中に一番お話させていただいた取締役のyanagi(高柳)さんは、Techを愛し、「評論家になってはダメ」と図書館を飛び出し、誰よりも一次情報を取りに行く、まさに”インディー・ジョーンズ”のような方だと感じ、僕は「盗める所は全部盗もう」と思い、最終的にプレイドに入社することに決めました。

「この熱狂的な人達と今一緒にプレーしないと後悔する」
と、僕の直感がそう伝えていました。

頑張ります

【最後に】

以上が僕の入社までの経緯です。

直前に僕の決断を心配してくれた親、教授、友人には感謝しております。青い決断ではあるものの、早計な決断ではないことが伝われば幸いです。

そして何よりも、僕は今毎日銀座に出勤している訳ですが、どちらかというと、朝起きて「幼少期の森に生き物を探しに行っている」感覚でいるということを覚えておいてほしいです。

毎日、森で今まで見たこともなかったものに触れ、生き物が好きになったあの頃の感覚を、techの世界にも感じています。

なので、ご心配なさらず。


そしてこの記事が、今後プレイドの新卒 / 第二新卒選考を受けようかと迷っている方の参考にもなれば幸いです。

↓以下は、プレイドの採用サイトです。インターン/新卒採用は、こちらから飛べます。

また、
・プレイドの新卒 / 第二新卒選考に興味がある人
だけでなく、

・プレイドのインターンに興味がある人
・社会に対して常に疑問符がある人
・冒険が好きな人
・起業している人、将来起業すると決めている人
・将来研究者になりたい人
・Science Fictionが好きな人
・僕のように謎の自信だけはある人
・フットサルが好きな人
・(映画好きな人)
もぜひお話ししましょう!
僕のFacebookリンクはこちらに置いておきます。


そして最後になってしまいましたが、改めまして、直前で辞退してしまった企業の方々へは、大変失礼なことをしました。
改めて、申し訳ありませんでした。

加えて、このように常識知らずの僕に対し、4月1日に入社祝いの連絡を送って頂いたこと、本当に心から嬉しく思っております。感謝しています。

必ずまたお会いしたいと思っていますが、次にお会いする時は、自分の名前で、新しい価値を世の中に届けている姿で、この社会に自分の足で立った姿でお会いしたいと思っております。頑張ります。

photo by Kazuyuki Okada


Akihiro Nakano / 仲野 彰紘


この記事が参加している募集

入社エントリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?