記事一覧
星街すいせい「ビビデバ」MVを観る(2-2):なぜ最後にリアルな服を着るのか?
前置きが長くなったが、以上のような星街の姿勢を前提として、二次元と三次元の関係に注目しながら「ビビデバ」MVを観ていこう。「前提として」とは言いつつも、基本的にはMVに内在的な考察に努めて、MVしか観ていない人も納得のいく見方になるようにしたい。
超人間的な魔法の否定とヴァーチャルな人間の例外化=平等化(0:00-0:30) 冒頭30秒がかなり重要である。まずは全画面にわたってアニメーションで
登録者数200万人超のホロライブメンバー紹介(1)正統派アイドルゲーマー・湊あくあ
5月9日に湊あくあがYouTubeチャンネル登録者数200万人を突破した。
これによってホロライブプロダクション所属タレントのうち、Youtubeチャンネル登録者数(以下、「登録者数」と略記)が200万人を超えるタレントは10名になった(以下、すべての数字は2024年7月7日時点のもの)。ホロライブを運営しているカバーの決算説明資料にちょうどその10名が載っているスライドがある。
ホロライブが
星街すいせい「ビビデバ」MVを観る(2-1):二次元の人間が存在する
前回の記事では星街すいせい「ビビデバ」MVのストーリーに注目した。今回は最も話題を呼んでいる映像の面、つまり二次元と三次元の混合について考えたい。
この記事の基本的な視点は、MVも含めて「ビビデバ」を究極的にプロデュースしているのは星街すいせいであり、MVには星街すいせいの考えが(程度はどうあれ)表現されているというものである。それゆえ、楽曲を手がけたツミキやMVを手がけた「擬態するメタ」の他
星街すいせい「ビビデバ」MVを観る(1):「令和のシンデレラ」をめぐって
星街すいせいの最新曲「ビビデバ」のミュージックビデオについて、星街自身がキャッチコピーとして掲げている(tiktok参照)「令和のシンデレラ」というコンセプトに注目する。
まず、MVが全面的に童話「シンデレラ」を変奏することで成り立っていることを確認し、その変奏の核が「セルフプロデュースするVtuber」という像にあることを示す。その後、シンデレラと星街の対比をジェンダーの観点から少し考える。